Drマサ非公認ブログ

財政破綻はしませんという理論について7

 ここで住宅ローンではなく、話をわかりやすくするために企業への融資に切り替えましょう。不動産ローンであれば、一瞬で銀行融資、そして支払いが生じますので、見えづらいからです。

 ある会社Aが運用資金として5000万円を銀行に融資してもらうことになります。この時のバランスシートをみてみます。バランスシートとは日本語では賃貸対照表。会計の基本中の基本ですが、細かいことになると、会計士が入らないとなかなか理解できないものです。ちなみに僕はある程度わかります。資格はありませんが、少しばかり勉強しており、カナダの娘のお店の収支状況を確認するのに手伝ったりします。最後はあちらの会計士がやることになりますが、大雑把に処理はしておきます。複式簿記の基本です。

 

  • 5000万円の融資をA社が受けたと

銀行のバランスシート

A社のバランスシート

 

  資産 

 負債

 資産

 負債

 

貸出5000万

預金5000万

預金5000万

借入5000万

 

 ここで注目すべきは銀行の負債が預金5000万円であることです。どうして負債になるのかというと、A社が5000万円引き出すことができるからです。引き出されたお金は預金通貨から現金に変身します。実際にA社が社員の給与のために引き落とすのは自身の預金ですから当然できます。例えばその給与総計が1000万円だったとしたら、銀行は負債として1000万円払うわけです。

 預金は銀行の負債なんです。僕たちがATMでお金を引き落とすたびに、銀行はお金を払っているんです。どうして支払うのかというと、負債だからです。つまり、銀行が僕たちからお金を借りているからです。

 ちなみにA社は5000万円融資されたので返済します。全額返済すれば、全てが0になります。見事に帳消しです。

 この信用創造こそが資本主義発展の秘密の1つです。もともと存在しない金を融資することができるので、企業の規模を拡大できるようになるわけです。通常は設備投資です。僕たちは現金が手元にはないのに、銀行が信用創造してくれるので、現金があることになり設備投資できるのです。簡単な例でいえば、ラーメン屋をやるのに銀行に融資にいけるわけです。もちろん返済できなければなりませんが、そこは銀行の腕の見せ所。その事業の可能性を判断するのです。

 5000万円でマンションを買った話に戻ります。銀行から5000万円融資されたら、ただただ5000万円借金し利息がつくと考えがちです。しかしながら当然ですが、バランスシートでみると、5000万円の不動産を持っているので、±0です。ですから資産をみると銀行融資される前と後で変化はないのです。ここから毎年融資額の返済をし、不動産の価格の変動があるのを計算していくわけです。そうするとバランスシートはどうなるかというと、負債が減り、不動産が上がれば、バランスシートはプラスになります。お金というのはそういう存在です。もちろん不動産が下がるとプラス値は減ります。

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