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夏の終わりだったろうか、ロウバイの実生苗を、織りの先生からいただいていた。
厳重に土を付けたまま、二重の新聞紙で包んで持たせてくださった。
内心わたしは、どこにも、空いた土が無いのに、どうしよう、と当惑していた。
取り合えず、バケツに水を張って根を浸け、軒下に置いた。
なんとその晩、大風が吹いて、頭でっかちの苗は、遠くに飛ばされる。
もうあかんやろ、たぶん。
愛なき扱いを受けて、かわいそうな、ロウバイ。
でも一応、大きめの植木鉢に、赤玉土を用意して、鉢植えとして育てることにした。
カツラの木の根方に置き、夏の炎熱だけは避けられるように、気を配る。
申し訳なさの裏返し、で、土の状態だけは気を配った。
雨上がり、カツラの、夏に傷んだ葉をのけると、ロウバイの苗が、生きている。
だめでもいいか、と、邪険にしていたから、
そうはさせるものか、と、いきり立って、
しっかりした苗に育ってくれた。
鑞細工のような花を見るには、あと5年はかかるだろう、が。