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100人の村の世界

2009年01月05日 22時57分55秒 | CINEMA
「シティ・オブ・ゴッド」の監督フェルナンド・メイレレスの
最新作「ブラインドネス」。
出演はジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、
ダニー・グローヴァー、ガエル=ガルシア・ベルナル等豪華キャスト。
伊勢谷雄介と木村佳乃も夫婦役で参加してます。
原作はジョゼ・サラマーゴの「白の闇」。


※特典はアイマスクでした。考えるなぁ~(笑)。

ある日突然、一人の男性の目の前が真っ白になり失明する。
瞬く間にそれは広がり、治療法が見つからないまま
政府は患者への隔離政策を実施。
その中にただ一人だけ、光を失っていない人間がいた・・・。

「全世界失明」というセンセーショナルなキャッチコピーがついていますが、
この作品は娯楽性の高いパニックサスペンスではありません。
しかも原作同様、どこの国で起きた出来事か?病気の原因は何か?
といった疑問の答えは提示されません。
登場人物の役名すらないという徹底した匿名性が、
物語に普遍性を持たせる事に。
今作の本質は、原始的な世界に生きる人間達の社会性と暴力性にある。

今までも人間のエゴを描いた作品は数多く存在します。
ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」や
梅図かずおの「漂流教室」など。
どの作品にも共通するのは理性と欲求のぶつかり。

かなり目を背けたくなるような描写も多いですし、
ハッキリした回答が得られる作品ではないので
好き嫌いが分かれると思います。

光を失うのが怖いのか、理性を失ってしまうのが怖いのか。
答えはそれぞれの胸の内に。


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