宇宙のめいぐると

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人生をセルフプロデュース

2011年12月03日 01時43分31秒 | CINEMA
今回はドキュメンタリー作品「エンディングノート」。
監督は是枝裕和の愛弟子、砂田麻美。
この作品が監督デビュー作だそうです。


砂田知昭は営業畑一筋のサラリーマン。
無事会社を勤め上げ第2の人生をこれからという時に
健康診断で癌が発覚。
会社勤めの頃から段取り命の彼はエンディングノートという、
最後の時までのマニュアルを作り始める。

父親を題材に実の娘がドキュメンタリーを撮るという事自体、
禁じ手と言えるほど私的で主観的な作品となる可能性もあったと思います。
しかし出来上がったものはユーモアに溢れた、正に「作品」と言える内容。
日常まで入り込んだカメラが映し出すのは、
家族でありながらも撮る側と撮られる側に完全に分かれていました。

単純に思ったのは、完璧なまでに理想的な死に方だなという事。
私の父も毎年健康診断を受けていたにもかかわらず末期の癌が発覚、
20年前に亡くなりましたが
家族間ですったもんだしたあげく本人には告知しませんでした。
今になってあの時こうしていればと後悔する事だらけです。
そういう意味では、本人と家族の意向が
完全に一致している事が重要なんだなと認識させられます。
もしも自分が逝く時も自分でプロデュースしたいな。

泣き所ももちろんあるんですが、
それよりも印象に残るのはお父さんのキャラ。
いよいよ瀬戸際という時に、
長男と打合せを行う几帳面さには思わず笑ってしまいました。

以降ドキュメンタリーでこれを超える作品を作るのは難しいと思います。
次回作は劇映画だそうです。これも楽しみ。



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