大阪で結成され、マヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo.)が率いるバンド、GEZANの5thアルバム。ダブ・エンジニアの巨匠、内田直之を招いて製作されたアルバムとなっています。
ジャンル:オルタナティブ・ロック/ヒップホップ
オススメ度:★★★★★👑
全曲BPM100で進行し、それでいて曲間の隙間が無くシームレスに繋がっています。骨太で低音が聴いたサウンドとリスナーに問いかけるような強烈な歌詞が印象的。トラック7の「訓告」に登場するレベルミュージック(Rebel Music)はこのアルバムを象徴する言葉であり、直訳すると反逆者の音楽となります。
初めてこのアルバムを聴いたときは心の底から震えました。ピンク・フロイドの『狂気』のように曲間がシームレスで繋がり高揚感を生み出してゆくなか、言葉の力が強くハッとさせられる箇所も多い。
そして最ハイライトである「東京」を聴いたとき、少し泣いていました。
アルバム全体で一つの作品/芸術品なので、ぜひアルバムを通して聴いて欲しいです。
GEZANに便乗して私も言いたいことを言います。思い出補正がかかった曲ばかり聴くのは辞めよう、TVから流れてくる流行歌だけが音楽じゃない。最近の曲はクソだとかいう思考停止は辞めよう、そして昔の曲は古臭いとかいう思考停止も辞めよう。
【トラックリスト】
1 狂
2 EXTACY
3 replicant
4 Human Rebellion
5 AGEHA
6 Soul Material
7 訓告
8 Tired Of Love
9 赤曜日
10 Free Refugees
11 東京
12 Playground
13 I
狂
【歌詞一部抜粋】
今、お前はどこでこの声を聞いてる?
iPhone のしょぼいスピーカーから?
はたまた電車の中、目をつぶり、左右のイヤホンから?
まぁ楽にして聞いてくれ。
これはこれからこの時代が始めなければいけない革命に対する注意事項。
失われた抵抗と安売りのシールの貼られた反乱。
簡潔に言えば、この不協和音は毒として血をめぐり骨を溶かし、借り物の倫理を破壊する。
東京
【歌詞一部抜粋】
東京
今から歌うのはそう
政治の歌じゃない
皮膚の下 35度体温の
流れる人
左も右もない
一億総迷子の一人称
インターネットが
神さまのかわりをして
誰を救ったの?