
日本のロックバンド、裸のラリーズのライブアルバム。1977年3月12日の東京都立川市でのライブ音源を収録した内容となっています。
ジャンル:ノイズ・ロック/サイケデリック・ロック
オススメ度:★★★★★👑(日本のアングラシーンを代表する名盤)
裸のラリーズはヴォーカル及びギターを務める水谷孝を中心として活動していたバンド。1967年から1997年代にかけてライブを中心に活動し、1980年には村八分の山口冨士夫が在籍していたことも有名。
インターネットが発達した現在はラリーズに関する情報が溢れていますが、当時は未知の部分が多く半ば伝説化していたバンドであり、1991年にリリースされた3枚の公式CDが高値で取引されていたことやブートレグが多数出回っていた歴史も持っています。
ラリーズは水谷のフィードバック奏法による大音量のノイズロックが特徴。本作でも圧倒的なノイズの洪水が展開されますが、決して無秩序ではなくブルースのような奥深さも併せ持っています。また、エコーがかかり何を歌っているか分からない水谷のヴォーカルも印象的。
裸のラリーズは日本のアングラロックシーンを代表するバンドであり、海外でも人気と評価が高いバンドとなっています。ラリーズを聴かずに邦楽ロックを語ることはできないので、この機会にぜひ聴いてみて下さいね。
幸いなことに2022年にCDが再発され、サブスクでも配信されています。
【トラックリスト】
1. Enter the Mirror
2. 夜、暗殺者の夜
3. 氷の炎
4. 記憶は遠い
5. 夜より深く
6. 夜の収穫者たち
7. The Last One _1977
夜、暗殺者の夜
まさかサブスク等で気軽に聴けるようになるとは、夢にも思いませんでした。
確かに一般の人には受け入れるのが難しいかもしれませんが、
ノイズだけでなく、時には文学的な歌詞を表現する
味のある水谷さんのボーカルや、しっかりしたメロディも評価したいです。
アメリカ等では、異常な程に評価が高いようですが。
しかしながら、本当の凄さの神髄はライブにあります。
自分は90年代しか体験していませんが、
鼓膜が破れそうな程の爆音と、目が潰れそうなフラッシュの嵐、
そしてライブ会場の独特な雰囲気は、自分の文章力では表現しきれないです。
ラリーズは、時代によって同じ曲でもまるで雰囲気が違いますね。
例えば、山口冨士夫さんがいた頃の「夜、暗殺者の夜」は、かなりロック寄りの演奏で、
個人的には、好きだったりします。
でも、悲露詩さんがいた頃の77年のものも捨てがたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=JkgKmqshKY8
裸のラリーズは非常階段やMerzbowのような純粋なノイズではなく、ロック的アプローチが取られていてカッコいいです。
また、初期音源をまとめた'67-'69 STUDIO et LIVEではグループサウンズ風の楽曲もあったりして面白い。