Digital Radiography (DR) の進歩は希釈された造影剤の使用を可能にしたが、
IVR技術を支える造影画像は造影剤の使用量の著しい増加をもたらした。
血管造影では、以前から、造影剤を効率的な使用と精度の高い血管像が要求されてきた。
しかし、IVRでは、塞栓術の際の血管塞栓、血管拡張術での血流再開を
チェックするためには電動注入器による多量の造影剤注入の必要性はなく、
むしろ、最小限の造影剤の使用が望ましい。
従来、造影剤の注入は、普通の注射器(20ml)を用いた手動式か
電動ポンプ(200ml)を用いた機械式とがあり、手動式は手間が省け、
簡便に行える代わりに、十分な注入速度と注入量が得られない。
また、機械式ポンプは高価なこと、注入圧のコントロールが不十分で、
不適当なカテーテル挿入と必要以上の注入圧により血管内壁の剥離を生じたり、
注入量が多すぎてオーバーフローが生じることなど多々不便さがある。
電動ポンプは大動脈造影には必須であるが、適切な条件設定が必要で、
微妙な注入圧のコントロールは不可能である。
しかし、OZパワーシリンジは、安価で簡便でありながら、かつ、
大きな加圧が期待できることから、手動式のパワー不足と電動式のコントロール
不能の欠点を補えると考える。
本稿では、3Fから6Fまでの各カテーテルを用い、OZパワーシリンジ
と通常の注入器および電動式アンギオマット注入器の性能を比較し、
更にOZパワーシリンジの臨床的使用経験を報告する。
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http://www.din.or.jp/~meditekn/medi_hp/ozkoshigaya/