どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 2730

人命は地球よりも重い。同時に鴻毛よりも軽い。斯様に現代物理学では説明不可能な性質を有する事から、ダークマターの正体は人命だと唱える人も居る(私である)。その軽重の総論賛成問題は、20世紀インテリの悩みの種だった。人命は平等と云うスローガンは美しいが、「自分の子供」と「256人の久保田則近」のどちらかを選べと言われたら、余程のヘソマガリでない限りは前者を選択するだろう。これは人命に限った事ではないが、自身が判断する他人の価値なんてものは恣意的で不平等であるのが自然である。万人を愛せる聖人がたまに存在するらしいが、それを万人に押し付けようとするから余計な戦争(若しくは猥褻事案)が起きるのである。人命の平等は道徳の教科書に明記して実務上はケースバイケース、辺りでお茶を濁しておきたい。「上手く使わないと勿体ないもの」の様に定性的に評価するのが人命に於いては妥当ではないかと、ダークマターは考えるのである。

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