どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 3795

先端技術は厄介な問題と抱き合わせである。その一例がディープフェイクだろう。本物と見分けがつかない合成映像は、とんでもない凶器になり得る。実際、海外のインフルエンサーが顔をポルノビデオに合成されてしまい、裁判沙汰に及んだ事例も有る。評判とイメージが生命線の芸能人や政治家にとっては死活問題だろう。パンツ一丁でサンバを国会議事堂前で踊る私の動画が錬成されたとしても、「あいつならやりかねない」と見做されるだろうから支障は無いが、それなりの精神的ダメージは負うかも知れない。そう云う意味で真の被害者は決定的瞬間に狙いを定める写真週刊誌の様にも感じるし、面の皮が厚い人であれば「フェイクだ」と受け流す可能性も出てくる。何が本当なのかいよいよ分からない時代に突入し、またスキャンダラスな偽情報の方がバスり易いと云うのは厄介なのであるが、技術の進歩は止められない以上、何事にも疑り深くなるしか無さそうなのである。

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