どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 2475

いきなり秋めかれても、対処に困るさいたまである。着る物とかの判断を誤る上、体が急変に全くついて行けない。上着を着たり脱いだり袖を捲くったり下ろしたりと、誠に忙しない。そう考えてみると秋は存外過ごし易い季節ではないのかも知れない。寒暑が首尾一貫していれば、その対策だけで事足りる。しかし体感温度が閾値を越えて上下するだけでなく、外歩きには寒いけど満員電車に乗ったら暑いの様な、シチュエーションを加味した判断が求められると、何とも厄介である。風邪を引きたくないから厚めに着込んだら想定外の暑さで汗をかき、後に冷やされて努力が水泡に帰すると云うのも一度や二度では無い。半世紀も生きているのに未だに調整が上手く行っていない事から、私は秋に向いていない体質であるという仮説が成り立つのであるが、21世紀になってもその欠点を補完する技術が確立していないのは、人類の怠慢であると汗まみれになりながら糾弾するのである。

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