民主主義の何と面倒臭い事よ。スウェーデンで初の女性首相が選出されたが、数時間後に辞任した。極右政党が作成に加わった予算案が議会で可決された事を受け、連立を組む左派政党が離脱した為だそうで、少数政党が分立する民主主義国家にありがちである。1強状態が健全だとは思わないが、国が安定しないのは心許ない。では2大政党制なら良いかと言えばそんな事はなく、足の引っ張り合いに精を出すのが普通である。選挙に基づく代議員制議会を採用する以上は、どんな形であれゴタゴタは発生するものと諦めた方が良かろう。政治とはヌカ床の様なもので、かき混ぜなければすぐに腐る。毎日手を突っ込むのは面倒臭いし物理的にも臭いが、それでもかき混ぜる手段だけは決して手離してはならない。尤もそんな青臭い理想と乖離した現実に欧州が苦しんでいるのも確かであり、面倒臭いから帝政に移行しちゃおうか、と云う国が出て来ても一概には責められないのである。
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