どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 2504

デジタル人民元が欲しい。「国家が価値を保証するデジタル通貨を手に入れたい」と云う極めて純粋な所有欲である。本当に保証してくれるかどうかはこの際問わない。そっち方面で先行するエストニアが国家初のICOで「エストコイン」を発行すると期待していたのだが、法定通貨のユーロとの兼ね合いで難しいらしい。ベネズエラのペトロもイギリスのロイヤル・ミント・ゴールドも座礁した儘、放置状態である。無から有を生じさせるのは矢張りそれなりに大変で、Bitcoinの成功が稀だったと云う事でもあろう。少なくとも贋作を造らせていないのは、大した技術だと思っている。デジタル人民元もまず対処すべきは恐らくその問題で、その上で途轍もない量のトランザクションを捌く必要が有る。そう云う意味では軍事力経済力決済能力で価値を保証している帳簿上のドルが現時点では最強のデジタル通貨なのであろうが、欲しいのはそう云うのではないのである(ドル自体は欲しい)。

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