ぼたん雪

窓の外は雪です。
ガソリンがないので走らせることができない車のフロントガラスに
どんどんつもっていきます。

降る雪の粒がふわふわ大きい。
暖房を止めるとぐんぐん室内の温度が下がっていきます。
ヒートテック３枚重ね。首、手首、足首保温。
室内で、サッカー中継の時のような最厚防備をしています。

時間がたって、じょじょに情報が入ってきています。
原発のこと、他地域での買い占め、チェーンメールによる情報錯そう。
怒りはありません。むなしいです。
生きるための情報を。
大切な人の安否の情報を。お願いします。

時間がたって被害が見える。少しずつ全体が見渡せるようになる。
自分の恵まれた状況。それなのに人のためにほとんど何もしてあげられない無力さ。
昨日今日は、寒さも相まって気分が沈みがちです。

それでも。
地震時、震度７エリアにいた友達親子から無事のメールが入り、
まったく連絡が取れなかった港に近いところにいた友人が親子で避難していると
連絡がもらえました。
光を与えられたような気持ちです。

お隣さんが夕べも食料を届けてくれました。
元気だそうね。鼻声だけど大丈夫？
声の温かさにまた鼻の奥がつーんとなります。

昨日まで電気が通ってなかったエリアの友人
「電気きました！」の連絡。良かった！！
仙台市では昨日の段階で６２％の家庭で電気が復旧。
青葉区、泉区は全戸で電気が使えます。

都市ガスは、全面復旧が１カ月では困難とのこと。
ガスの燃料タンク自体が津波被害を受けたためどうしても時間がかかるそう。
私自身は、しばらくお湯につかっていませんが
電気で沸かして髪を洗ったり体を洗ったりできています。

ゴミの収集も昨日からスタート。
収集車のガソリンが限られているため捨てるのは腐ってしまうもののみ。
紙類やプラ、保管していて危険でないものは家に置いておきます。

先日買い出し行列で前後になった知らないおばさま。
「料理も工夫よ。小麦粉ある？なんだって作ろうと思えば作れるよ。
　限られたもので美味しく作る。腕のみせどころじゃない！！」
不便さは努力や工夫で埋められる。できることを仙台で続けていきます。

今、スカパー！を通して出逢ったディレクターさんからメールを頂きました。
「村林さんは強い人。乗り切れると思っています」

言葉はお守りになります。
復帰したら、言葉や声で勇気を与えられる発信者になりたいです。

そうこうしているうちに、雪が上がり空が明るくなってきました。
おっし！少し外へ出かけてみます！！