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「インフェルノ」をネタバレありで詳しく解説・レビュー!原作との違いは?

2016-11-02 21:00:43 | 新作映画
こんにちは、ぱずー(@deltakou)です!

本日のまったり出張シネマは…


インフェルノ

(こちらのパンフレットは720円で素晴らしい情報量でした!オススメです(о´∀`о)



後半の詳しいネタバレ解説を先にご覧になりたい方はこちらからどうぞ!↓

⑴謎解きの舞台となった美術館&美術品を徹底解説!

⑵原作との違いは?





【短く解説!】
今度の危機は病原体!?
陰謀論ではなく現実的な危機がすぐそこに!

走れラングドン教授!!





【まったり点数】
•スカッと!オススメ度【★★★★★】
→全2作よりも脚本が分かりやすく風景の映し方も凝っています。

現実の世界でも起こっている「人口爆発」という問題をテーマにしているため緊迫感・没入感もバツグン!


•デートオススメ度【★★★★☆】
→知的なデートがしたいならこの映画でキマり!
ビターな恋愛や狂信的な愛、献身的な愛。

様々な愛の形が描かれていて映画の後で語り合うのも良いですね。


•ファミリーオススメ度【★★☆☆☆】
→子供には内容が難しいかも(´・ω・`)
夫婦で久しぶりのデートの際はいかがでしょうか?


•知的紳士とイタリアツアーオススメ度
【★★★★★】
→「イタリアのフィレンツェ」「水の都ヴェネツィア」の美しい景色がふんだんに観れます。
小旅行に行った気分になれますよ!




【あらすじ・解説】
ロバートラングドンシリーズ第3作!
今度の相手は天才生物科学者で大富豪、そして熱狂的なファンを持つカリスマの「バートランド・ゾブリスト」。
∑(゚Д゚)す…すごい。万能の天才ってやつですな


そのゾブリストが開始3分でまさかの
投身自殺!!!


しかも彼はトンデモナイ遺産を残して亡くなったのです。


それは生物兵器となるウィルス
病原体を時間差で撒き散らすように装置を仕掛け、彼は身を投げたのです。


その謎を解くのはもちろん!我らがラングドン教授です!\(//∇//)\
さてさて、その頃ラングドン教授は…?




地獄にいました。




燃え盛る炎の大地
流れているのは血の川
その中にラングドン教授は佇んでいました。

その世界は
頭部が後ろ向きに付いている人。
・手首から先が切断され呻く人。
・逆さまにされ脚以外が生き埋めにされている人。


などが存在する
「ダンテ・アギリエーリ」が考え、「ボッティチェルリ」が描いた「神曲 地獄篇」の世界だったのです。


ここのシーンは下手なホラー映画よりも怖い!!
ホラー好きは必見です!!



さすがロン・ハワード監督。
「ダ・ヴィンチ・コード」の「ポーズをとった死体」や、
「天使と悪魔」の「四属性の神罰」など人間の根源的な恐怖に訴えかける手法は健在です。


もちろん「夢オチ」でした。
( ͡° ͜ʖ ͡°)
おはよう、私の名前はラングドン。めっちゃ変な夢見てたよ。


しかし悪夢の原因は幻覚だったようで、目覚めたラングドン教授は「コーヒー」という単語も思い出せないほどに衰弱しています。

知識を武器に戦うラングドン教授にとっては致命傷!
さぁ、どうするラングドン教授!


こんなストーリーです。
ここからはネタバレ記事になるため、ご注意ください!




⑴謎解きのキーワードとなった、8つの歴史的場所&美術品を徹底解説!



in フィレンツェ(イタリア)
神曲 地獄篇
地獄篇は神曲3部作の序章にあたり、中間・下巻の「煉獄篇・天国篇」があります


ダンテは当時、知識階級の共通語であったラテン語では書かずあえてトスカーナ方言でこの物語を書いたため、多くの民衆に読まれ「地獄」の概念が急速に普及したのです。
小難しい教養書より、楽しめる漫画が流行るのに似てますね




ボッティチェルリ「地獄の見取り図」
逆三角形の地図のような絵です。
下に行くほど罪が重い罪人が描かれています。

ちなみに神曲は地獄と煉獄を廻ってから天国に行くため、ダンテの地獄旅行記。

つまりこの絵はダンテが行く!ドキドキ☆地獄旅行MAPと云う訳です。。゚(゚´Д`゚)゚。こんな旅行は嫌じゃ〜!


そして詳しい階層は…

第一層 : 洗礼を受けなかった者

第二層 : 肉欲に溺れた者

第三層 : 暴飲暴食をした者

第四層 : ケチ・浪費・悪徳

第五層 : 憤怒の罪人

第六層 : 宗教にとって異端の者

第七層 : 暴力を振るった者

第八層 : 罪を犯した者

第九層 : 裏切りをした者

となっています。
一番罪が軽い第一層が「洗礼を受けなかった者」と云うのは、教皇派・皇帝派の政争でフィレンツェを追われたダンテらしい位置づけに思えます。

宗教をあまり良く思っていなかったのかもしれませんね。




ヴェッキオ宮殿「マルチャーノの戦い」
フィレンツェのシニョリーア広場付近にある宮殿。
その五百人広間に飾られている絵が「マルチャーノの戦い」です。


驚きなのは現実世界のこの絵にも作中と同じく「チェルカ トローヴァ Cerca trova」-探して、見つけろ- という単語が描き込まれているのです!!!!!!!


では現実世界のジョルジョ・ヴァザーリは何を探せと伝えたくてこの暗号を残したのか⁉︎⁉︎

それはなんと同じ絵の裏側にありました。

なんとあのレオナルド・ダ・ヴィンチの絵が「マルチャーノの戦い」の裏に隠されている可能性があるのです!

これぞリアル「ダ・ヴィンチ・コード」!
※証拠も発見されておりほぼ確定のようです(=´∀`)人(´∀`=)イェーイ!




ヴェッキオ宮殿「ダンテのデスマスク」
現実世界でダンテのデスマスクを見たい場合、ヴェッキオ宮殿の美術館に行っても見ることは出来ません。

ダンテのデスマスクは北イタリアのラヴェンナにある「ダンテ博物館」に展示されています。

でも落ち込まないで!!
なんと現実世界では3種類のダンテのデスマスクを見ることが出来ます!Σ( ̄。 ̄ノ)ノダンテの阿修羅像⁉︎




サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂「サン・ジョヴァンニ洗礼堂」
八角系の建築物で、ダンテ地獄篇の中でも「わが美しき聖ジョバンニ」と触れられている神秘的な造りの洗礼堂です。

インフェルノ作中で「天国の扉」と言及されていた東側の扉はドゥオーモ博物館で見ることができます。


さぁ!
次は水の都、ヴェネツィアです!





in ヴェネツィア(イタリア)
サン・マルコ大聖堂
4頭の馬の像は現実世界にもあり、ヴェネツィアで最も有名な観光地とも言われています。

隣にある時計塔は五百年間動き続けているそうです(`・∀・´)おじいさんの古時計もびっくりの長寿命


ラングドン教授もすぐにヴェネツィアを発ったのでサクサク行きましょ!

次はトルコのイスタンブール!




in イスタンブール(トルコ)
⑦アヤソフィア
⑧イスタンブールの地下宮殿

と思いましたが、トルコはあまり詳しくないのです…!残念(´-ω-`)


というわけで続いては原作と映画との違いについてです!





⑵原作と映画との違いは?




ズバリ!ラストシーンが全く異なります!
ダン・ブラウン氏の原作小説ではラストで地球上の全人類がゾブリストの病原体に感染してしまいます:(;゙゚'ω゚'):


ではゾブリストの病原体とはどのような症状をもたらすものだったのか?
映画では語られていませんでした。


原作小説では…。
「感染者の1/3が生殖能力を失う。さらに生殖できた場合でも子孫は1/3の確率で発症する。」
というものなのです!


つまり未来永劫、人類の1/3は子孫を残せない状態が続く。
人口増加率を1/3にする。という単純明解な手段を用いたのです。


そして原作小説ではゾブリストの思惑は成功し、物語は幕を閉じます。
BADエンドですね。゚(゚´Д`゚)゚。

では映画ではハッピーエンドだったのか!?


ここからは私の考察ですが、ハッピーエンドにはならないと感じます。


この後ロバートやシンスキー達はゾブリストの思想を知り、もっと人道的な方法で人口爆発を止めようとするでしょう。


しかしゾブリストが言っていたように「人権問題」や「プライバシー」など障害は多く、
人口増加を食い止めるのは上手く行かない可能性の方が大きいのです。


そして12時まで残り1分の針は動いてしまう、、、、、


そうなってしまうとゾブリストの方が正しかった。という結論になってしまうのです!:(;゙゚'ω゚'):ナンテコッタ


映画・原作小説どちらもですが、
インフェルノという作品・ストーリーの素晴らしい点はどちらも正しく、どちらも間違っている

という善悪二元論では語り尽くせない部分であると私は思っています。


・ラングドンや人類の方法は人道的ではあるが、間に合わない。

・ゾブリストの方法は特効薬にはなるが、犯罪であり独裁的。


どちらの方法が正しいのかは未来にならないと分かりません。
しかしタイムマシンは存在しない、、



こういった重大な決断を迫られる問題は、日常生活や現代社会でも沢山ありますよね。


何が正しいのか、はっきりした基準が存在しない世の中。
そんな現在の社会こそが正に「地獄 -インフェルノ-」であると私は感じました。



しかしラストシーンのラングドン教授は微笑んでいました。
マルタが新たな命を無事に出産し、人類がまた1人増えたとしても。です。


それは地獄のような社会であっても決断に自信を持ち、希望を持ち、全力で生き抜く。
そんな決意のようにも感じられるラストシーンでした。


そしてフィレンツェを追放され、想い人とも結ばれなかったダンテもまた光の中で微笑み、映画はフェードアウト。


この映画は単なるハッピーエンドでは終わらず、深い感動を呼び起こすラストで締めくくられます。


味わい深く、余韻が残るラスト。
ぜひ劇場の大スクリーンでご覧ください!



それではゆっくりまったり宅シネマ!
また次回お会いしましょうヽ(´▽`)/

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