今年もコンクールの時期。暑い夏がやってきました。
もちろんピアノのコンクールは一年中開催されていますし、いまや「少年サッカー・チームの練習試合」感覚でいくつもコンクールを受けている人もいます。
しかし数が多いからといってレベルが低いわけではなく、そのレベルはどんどん上がり、いったいどんな演奏が「審査員という聴衆」を納得させることができるのか、と指導者として考え、またそれが自分の演奏にもプラスに働き、「人の心はいったい何に感動するのか」という根本的な疑問を考え、いろいろな発見のある日々を送っています。
さて、もっとも参加者が多く、レベルも高いピティナのコンクール。今年はチャレンジした生徒さんのほぼ全員がいい成果を出してくれました。
ピアノを始めて数か月の小さな子は「とにかく最後まで、止まらず演奏する」という目標を達成。
その他の生徒さんは予選はすべて通過。本選も全員が優秀賞を受賞しました。
コンクール前に「どうしても通過したいから」とかけこんできた生徒さんも、一生懸命頑張って優秀賞をいただくことができました。
飛び級(年齢よりも上の級で受けること)をして大きなお姉さん、お兄さんたちの中でいい評価をいただけた生徒さん。
最も参加者の多いB級で、しかも激戦の東京地区で全国大会出場までわずか「0.01点」足りず優秀賞だった生徒さん。
そして、本選1回目で厳しい講評をいただいた後、頑張って本選2回目では嬉しい講評をいただいてきた生徒さん。
その生徒さんへの講評の一部をご紹介したいと思いますー
ー集中力のある演奏。
輝きのある音がはずんでどんどん客席のほうに飛んできています。
スケールの大きな演奏ができています。
才能を感じます。躍動感のある演奏です。
歌心があります。
聞き惚れてしまいました。
大人の演奏でした。
Pの音も美しかった。
あなたの演奏はずっと聞いていたい魅力がありますね!
ー7人の審査員の先生方からこのようにいろいろ書いていただけ、本人にも励みになったようです。
この最後の「ずっと聞いていたい魅力がある」というお言葉がもしかして音楽芸術の美しさの本質なのかもしれません。
私はこのお言葉に感動しました。
さて、まだまだ他のコンクールはあります。「予選、通過しました!」と生徒さんから嬉しいお電話。
本選に向けて、私も一緒に頑張ります!!!