「今日までそして明日から」

アフリカのザンビアへ行きます。こうした機会を与えられたこと、応援して下さる方々への感謝の思いを忘れずに、書きます!

来客

2008年11月29日 18時33分16秒 | Weblog


いま僕の家には2人の宿泊者がいます。
ひとりはブラジル人のベリーニという男で、
もうひとりは日本人女性のミキさんです。

マンサ旅行で知り合った2人ですが、
首都ルサカを拠点に旅行する際に、
その拠点として僕の家を利用しています。
昨日今日と宿泊して、
リビングストーンから戻ってきたらまた宿泊して、
国外に出る前にまた宿泊するといった感じです。

幸いにも我家にはゲストルームがあるので、
2人で仲良くその部屋を使ってもらっています。

ベリーズからはブラジルやポルトガル語のことを思い出させてもらい、
ミキさんからはJICA関係者ではない新しい刺激をもらっています。
来訪者がいると、
普段の生活ではない発見があるし、
ちょっと料理もしてみるし、
家の掃除もするしで(笑)、
だから、いつも来客は大歓迎です。

年末年始にかけてたくさんの宿泊予定者がいます。
来週末は東部州カテテから泊まりに来る人がいます。
12月半ばと1月半ばには、マラウイからそれぞれ別の人が泊まりに来ます。
年末年始は、日本から友人がやってきます。
1月はじめには、モザンビークから3人宿泊予定です。

いまからとっても楽しみです。


ぜひザンビアお越しの際は、我家をご利用下さい。
もちろん、宿泊費は〇〇円、いえタダですよ。
しかも朝食ぐらいは何か用意させていただきます!



ムワコイという男

2008年11月28日 15時27分55秒 | Weblog


首都ルサカの中心部から南に5kmほど行くと、
チャワマという大きなコンパウンド(貧困者地域)がある。

そこに住んでいるのが、
「チャンジャナニ」というドラマグループを率いるムワコイ(35歳)。
3年前に奥さんを病気で亡くして、いまは2人の子どもを養っている。
ポップコーン売りなど水商売でなんとか生計を立てながら、
空いた時間でそのドラマグループの活動のために頑張っている。
それ以外にもサッカーチームを率いていて、
僕も一度見学させてもらったことがある。
また夜は学生として勉強している一面もある。

昔、JICA関係者と一緒に活動がしたこともあって、
日本人に分かりやすい英語で話してくれる。
(ザンビア人の英語は訛りがあってほんと分かり辛い!)
日本人の性格をよく理解してくれている面も含めて、
僕は彼に好感を寄せている。

そのムワコイが、いま活動資金を得るために、
IGA(Income generation Activity)に取り組もうとしている。
彼が新しいビジネスとして目をつけているのが、
セメントを使ったブロックづくりだ。

ルサカはセメント業が盛んで、
町のいたるところで袋詰めにされたセメントが売られているのをよく見かける。
それを使って、建設に用いるブロックをつくるのだ。

確かに、
いまルサカは建設ラッシュでブロックの需要はきっとあるだろう。
ひとつの家をつくるのにブロックを200~250個は使うらしい。
ひとつのブロックの相場は3000クワッチャ(約100円)だから、
いい商売になるというのが彼の考えだ。

ブロックのつくり方も知っているし、
活動メンバーが空いた時間にそのブロックづくりの作業をすると言う。

なんだか、うまくいきそうな感じもするのだが、
ひとつだけ大きな問題があってそのプランはストップしている。

その問題とは、ブロックマシーンをどうやって手に入れるかだ。
彼の話では4,000,000クワッチャ(約14万円)で手に入れられると言うのだが、
実際にザンビア大学で価格をチェックしてみると、
その約3倍の11,000,000クワッチャ(約40万円)もするのが判明。
そもそも、そんな大金をどうやって用意するのか?
最後はどうしても寄付の話になってしまう。

ここザンビアでは何か新しいことを始めようとするとき、
そのイニシャルコストを考えるとどうしても寄付に頼らざるを得ない。
どんなに良いビジネスプランでも最後はお金だ。

ザンビア人もいろんなアイデアを出して、
自分たちでお金を生み出すしくみを考えようとしている。
印刷業やネットカフェなどのプランはよく聞く。
でも、お金がないからできない。
そんな声を今まで僕は何人もの人から聞いてきた。

それらの声に対する答えは、まだ僕にはない。

一生懸命何とかしようと考えるムワコイという男と、
僕はその答えをこれからも考えていきたい。


隣のサム

2008年11月28日 15時21分42秒 | Weblog


先週末は
東大から調査団が来て
金曜日に僕の職場も訪問したこともあって、
予定していた西部州モング行きをキャンセル。
(牛殺しを見れるチャンスだったのですが・・・)

首都ルサカでゆっくりしていました。

少し仕事を片付けるためオフィスに行こうとすると、
我家の隣に住むサムと遭遇。
そしたら、夕方5時から彼のファームに行く約束になりました。

ザンビアンタイムの約束だと思って
(ザンビアでは約束よりだいたい30分遅れることが多い)
5時過ぎまで職場で作業をしていると、
彼から時間通りに電話、そして職場まで迎えに来てくれました。
この時点ですでに僕のなかで彼は好印象!

そして、彼の奥さんと一緒に
「KINOKUNIYA」と書かれた日本の中古車に乗って、
ルサカから北へ約4kmにある彼のファームへ。

ちょうど前日に『マディソン郡の橋』を読んでいたのもあり、
道中のカントリーロードがとても気持ち良かったです。
そして、彼のファームを見たときには、
ルサカにもこんな場所があるんだと思うぐらいの大自然。
空もきれいでとても心が落ち着きました(写真参照)。


サムはザンビアの電力会社ZEACOで会計を担当するマネージャー。
でもその傍ら、最近購入した広大な土地を利用して、
農業を始めようとしています。
そのために、いまは井戸を引いて電気を通しているところ。
その設備投資にすでに11,000,000クワッチャ(約40万円)を費やしています。
そして、すでに従業員まで雇っています。
その農業は、来年から本格的にスタートする予定です。
出だしから知ることができるので、僕もいまからとても楽しみにしています!

日も暮れて一緒に自宅に戻るときには、
夜のコンパウンド(貧困者地域)のマーケットに行って
安い卵屋を紹介してくれ、
「田舎のパンは1日遅れの商品が入ってくる」からと、
新鮮なパン屋を紹介してくれ、
僕が家の電気代のことで悩んでいる話をしていると、
丁寧にアドバイスをしてくれ、
そして、たまに日本語を教えたり・・・。

そんな何気ないザンビア人との交流が心地よく感じた
ザンビア生活152日目。



余談ですが、
彼からいろいろ話を聞いていると、
娘さんが2人いてひとりはボツワナの大学に通わしているとか。
農業への投資の仕方やそんな話から、
やっぱりザンビア人でもお金を持っている人は持っているんですね。

ザンビア階層社会

2008年11月24日 14時59分39秒 | Weblog

僕の職場はNGOですが、
日本で言うNGOっぽい雰囲気はほとんどなく、
どちらかという会社に近いです。
出勤簿があって役職があって人事評価もあって・・・。

今週はかなり暇だったのもあり、
ガードマンやドライバー、修理工事の担当者、お手伝いさんが
みんなで共同出資してつくっている昼食に参加させてもらいました。
ひとり2000クワッチャ(約60円)でシマを食べられます。
ただおかずは小魚だけです。
僕の大好きなチキンをお願いしたら、
「チキンは高くて買えない」と言っていました。
このメンバーのなかには、
500クワッチャ(約15円)のパンで3食を済ませる人もいます。
昼にはお湯にレモンを絞ってそれを飲むだけの人もいます。

一方マネージャークラスの人をはじめ役職がある人の何人かは、
お昼休みは外食に出ます。
僕はまだ同行したことありませんが
きっとおいしいもの食べているんだろうなぁ。

ちなみに、
そのマネージャーの下にいるピリーさん(35歳)の月給は、
税金を引かれた後で1,800,000クワッチャ(約5万円)。
マネージャーは彼よりもっと給料をもらっていて、
他の人たちは彼よりももらっていないとのこと。
僕の職場では家賃手当てがないから、
その給料で家賃も払っていかないといけません。

彼もそうですが、彼より給料の低い事務職やお手伝いさんは
どのように生活しているのでしょうか?

これだけ見ても、格差を感じずにはいられません。
この職場だけでも思う、ザンビア・ヒエラルキー社会。


※コンパウンド(貧困者地域)はもっとすごい!
 そのことはまた後々レポートしていきたいです。


料理

2008年11月21日 15時26分43秒 | Weblog
せっかくのザンビアひとり暮らし。
しかも広いキッチンがある。

こうした機会を活用しようと、
最近、少しずつ料理に挑戦しています。

昨日はコロッケと
チワワというザンビア特有の葉を使ったあえものに
トライしました。
形はいびつでしたが、揚げたてのコロッケはやっぱりおいしかったです。

今日は残った材料で、
ハンバーグに挑戦する予定。

頑張ります!

PaViDIA(パビディア)

2008年11月19日 21時54分41秒 | Weblog
PaViDIAとは、
Participatory Village Developmentの略。
「ザンビア孤立地域参加型 村落開発プロジェクト」

JICAとザンビア農業・共同組合省がタッグになって、
5つの州、12の地域で取り組みが行なわれている。
WFP(世界食糧計画)を通して日本大使館も支援しているプロジェクトだ。

具体的な活動は、簡単にいうと、
過疎地の村でいかに彼ら自身による生産活動を向上させるか。
ということ。

僕は日本にいたころからこのプロジェクトには興味があって、
先週も2回目の村訪問をさせてもらった。

ルサカから約40キロ離れたチョングエ郡では約40の村が
そのプロジェクトサイトになっている。
今回はそのうちのCHIBANGO村へ農業省関係者と行かせてもらった。

道中は、舗装されていない道をかなり奥まで入っていく。
一般に抱くイメージのアフリカがそこにはある。

180の家からなるCHIBANGO村。
ひとつの家庭の平均人数は6人だそうで、
人口1000人ぐらいといったところか。

家と家が離れているため、
どこに村が形成されているのかその見分けが難しい。
でも現地の人々の言わせると確かにそこにはコミュんティがあるのだ。

まずは現地の人々のミーティングに参加させてもらい、
お決まりの「ムコヨ」が登場。
そのメイズ(とうもろこし)からできたサワーっぽいザンビア特有の飲み物を、
ザンビア人はどんどん奨めてくるので、
とりあえずコップ一杯につがれたそれを飲み干す。
彼らは好物と言わんばかりにおかわりをするが僕は遠慮する。

そして、実際に行なわれている活動を見学。
まずは日用雑貨を売るショップへ。

僕がいちばん気になるのは
もとえ営業マンとしてやはりどのようにして利益を生み出しているか。
なので、率直に聞いてみると、

「例えば、油。
12本を82000クワッチャ(約2460円)で仕入れる。
 そして1本9000クワッチャ(約300円)で売ると
108000クワッチャ(約3240円)の売り上げになる。
そしたら26000クワッチャ(約780円)の利益がでる。」

うん、確かにそうだ。
仕入れ・売り上げ台帳もつけているし、
マーケットさえあればしっかりできそうだ。

次にミルミルをつくる現場へ。
(ミルミルとはメイズを粉上にしたものでシマをつくるのに欠かせない)

「メイズ50kgを60000クワッチャ(約1800円)で仕入れる。
 ミルミル一袋(25kg)を40000クワッチャ(約1200円)で売れば、
 メイズ50kgにつき20000クワッチャ(約600円)の利益がでる。」

うん、ちゃんとしているじゃないか。
と思ったがその利幅でいいのかとちょっと疑問を感じてしまった。
ミルミルをつくる機械のイニシャルコストなども考えると、
計算があまい気がする。
そもそも、メイズを安定して仕入れらるかどうかもわからないとのこと。
根本的な問題が解決されていなかった。

他にも、
鶏を育てて生産活動を試みているが、
「村人が卵を盗んで商売にならない」とか。
でも、
これからクリスマスシーズンなので再トライするとも言っていた。

普段、首都ルサカのど真ん中にいると感じない、
農業生産活動の実態。
僕のここザンビアでの活動の柱のひとつに、
「ドナー頼りではなく自分たちでお金を生み出すしくみをつくる」
ことがある。
そういった視点からもこのPaViDIAプロジェクトを
ウォッチングし続けていくことには意味があると思う。

これからも、たまに村を訪問していきたい!


自分勝手なザンビア人

2008年11月19日 15時44分32秒 | Weblog

月曜日の朝6時半。

突然、僕の携帯電話が鳴る。

ずっと連絡がとれなかった靴業者のモーゼスさん(45歳)だ。
「ボス、(→ザンビア人はよくこの表現を使う)
靴カタログのカラー版が欲しい。5枚ずつだ。
今日の10時にお客に説明するのに必要なんだ。
9時半までに職場行くからそれまでによろしく。」

「ちょっと」と僕が話しかけようとすると、
一方的に電話が切れた。
きっとトークタイムがなくなったのだろう。
(ザンビアの携帯電話はほとんどがプリペイド式なので)

一方的に決めて電話をきる。
何人かのザンビア人によくあるケースだ。


時間もないしどうやって準備しようか頭を悩ませる。
僕もJOBあるし・・・。
もうなんでこんな朝早くに急なお願いをするんだよ!

前にお願いされたときには、
時間もあったし白黒プリントだったから簡単にできた。
でも今回は、カラーという条件もあるし・・・。


結局、職場の同僚にうまくお願いして、
職場にひとつしかない秘書が使っているカラープリンターで
内緒でプリントアウトさせてもらう。
でも機械の調子が良くなくて(→ザンビアではよくあるケース)
印刷が進まない。

そうしているうちに、9時半が来る。
でもモーゼスは来ない。
彼が僕のオフィスに現れたのは10時を回った頃だった。
30分遅れはまさしくザンビアンタイム!

なんとか用意したカタログを見せると、
「カラーでもできるなら前からそうすれば良かった。
 何で言ってくれなかったの?」
なんてことを言い出す。
もう、なんてザンビア人は自分本位なんだー。
「ごめん」や気を使った一言なんてどこにもない。

モーゼスさんの図太さというか自分勝手さに負けて
僕はもう笑うしかなかった。


そんなモーゼスさん、
昨日も9時半に僕のオフィスで会う約束をしたが来なかった。
SMSで連絡しても反応なし。
またか・・・と思ってしまった。

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こんなことがザンビアではたまにあります。
だから、ザンビア人ってほんと自分勝手だなと思うこともあるのです。


同棲生活にピリオド

2008年11月19日 15時38分47秒 | Weblog

「プクへの手紙」

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我家の生活はどうだったかい?

いつも朝方になったら泣き出す。
そして、朝起きたら僕を待っていたかのように
ずっとひっついてまわる。
寝ぼけていたときはうっとうしいと思ったこともあったけど、
いまとなってはそれも可愛かったよ。

よく風呂場にもひっついてきたよね?
お湯浴びをしている僕の傍で眺めていて・・・
こっちが少し恥ずかしくもなりました。

よくお腹をすかしていたよね?
僕の幸せ感のひとつに「腹いっぱい」というのがあったから
ついついえさを与えすぎたら太ってしまったので、
それからは食事制限させてしまいました。
ごめんよ。

よく窓越しから外を眺めていたよね?
一度も外に出してやれなくてごめんね。
そのストレスなのか、
家のなかを飛び回って毎日帰ってくると散らかっていて・・・。
そのたびに掃除したのが懐かしいです。

家の家具にはひっかきあとがたくさん残っています。
爪を切る勇気がなくて、僕もたくさんひっかき傷ができました。

プクがいなくなって、
この広い家にひとつぽっかり穴が開いた感じもあって、
あらためて振り返るとよかったなぁと
いなくなってはじめて気づきました。

僕にいろいろな気づきを与えてくれてありがとう。
楽しかったよ、40日間!

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10月2日からあずかっていた猫は、
11月11日に無事、飼い主に返すことができました。
ペットを飼ったことがない僕には
重大な責任でしたが
でも何事もなく無事でよかったです。

生きているといこと。

2008年11月18日 18時10分26秒 | Weblog

2ヶ月ほど前でしょうか?
ホームベースケアのスタッフと一緒に、
バウレニというコンパウンド(貧困者地域)に行きました。
そのときお世話になったケアギバー(ボランティア)が、
昨日、たまたま僕のオフィスに来ました。
彼女から聞かされたのは、
「あのとき、訪問したエイズ患者のうち2人は亡くなったのよ」
ということでした。
僕は一瞬で胸が痛くなりました。


確かあの日は4人の患者を訪問しました。
そのうちの2人が・・・彼ら(彼女ら)の姿を想像しました。

僕はコンパウンドに住んでいるわけでもないし、
HIV陽性者でもないので、
この国で生活していても「死」を身近に感じることはそれほど多くないけど、
でも日本にいるときよりはそれはすごく近いもので、
それは、ザンビア人にとってはもっともっと自然なものなんでしょうね。
そのケアギバーはうちのスタッフにもその話をしていましたが、
彼女は何も驚かずただ聞き流していたのが、それを物語っていると思います。
この国に来て5ヶ月。
命の価値がとっても軽いことをよく感じますが、
何が起きてもおかしくないザンビアだからこそきっとそうなのかもしれません。


僕はいま、いろいろあるけど、
でも生きていることに感謝で、
だからこそもっといまを一生懸命生きなければと思います。

そして、
「日本に生きて帰ること」
をあらためて再確認した次第です。
(ブラジル時代も半年あたりで同じことを思ったので不思議ですね)

ザンビア人を好きになりつつある自分がいる。

2008年11月17日 20時20分06秒 | Weblog
先週末は、かなり落ち込んでいました。
ちっぽけな自分、心の狭い自分に気づかされて、
夜も眠れず、寝たら寝たで今度は起きるのも嫌で、
何をしようとしても手がつかない。
ずっとモヤモヤした気持ちで土日を過ごしていました。


でも、たまたま日曜夜に近所のザンビア人と話をしていたら、
なぜかそれだけでとてもすっきりしました。
言葉の問題もあるのでしょうが、
話が単純でストレート。それがやけに気持ち良かった。
あまり考えていないザンビア人を見て、
僕は何をごちゃごちゃ考えているんだろう。
と思ってしまいました。

落ち込んだ原因は人付き合いに関する部分が大きかったので、
人間関係に疲れたら、またザンビア人と話をしよう。
そう、答えはいつもシンプルで単純なものなんだから。


今日の夜もそのザンビア人宅でシマをご馳走になる予定です。
お互いの言葉を教えあう予定なので、いまから楽しみです。