白き焔BLOG

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UN-GO 因果と別天王の正体を考えてみた

2011-12-16 03:59:52 | UN-GO
今までいくつか因果と別天王の正体についてつぶやいてきたが、
自分として、当たりじゃないかと思うものを見つけたので
記事にすることにしました。

もうね、こんな近くに正解あったじゃん!くらいの気分ですよ(苦笑)
(そもそも私のオタク歴の始まりは、八部衆が活躍するアニメ天空戦記シュラト)
外れてたら笑ってやってください。

因果の元の仏像の絵が、どっかで見た顔だよなぁと、
咽に骨が引っかかった気分で居たんです。
動物を頭に載せた童子って、誰だっけと。

大黒と荼枳尼かもとも考えましたが、私の推理では、
因果=乾闥婆、別天王=緊那羅(の女性体)
です。

▼ 作品全体からの推論

作品のモチーフに歌が多い。
ナツメロを歌わせる量や、新曲を作っている量が
普通ではないように思える。

10話で、夜長姫が再び登場したところで、
歌、音楽が、重要なファクターになっているのだろうと考えた。
乾闥婆も、緊那羅も、音楽の神なので合うのではなかろうか。

・因果論では、紛争地区で歌うNPOが登場。
 歌唱されるのは、「セーラー服と機関銃」「少年期」「あの素晴らしい愛をもう一度」

・第2話「無情のうた」
 歌手グループ夜長姫が歌う
 「ヴァルハラ処女ヶ丘」「ブルーライト・ヨコハマ」「目には青葉 山ホトトギス 初恋」

・第3話「覆面屋敷」
 「THE LIGHTBED」

・第10話「海勝麟六の葬送」
 「Beautiful dreamer」夜長姫の曲。麟六が鼻歌で歌う。

ちなみに夜長姫とは、坂口安吾の「夜長姫と耳男」のヒロイン。
若いタクミである耳男(みみお)が、姫のための仏像を刻むというお話。
姫は、美人だが、はっきりいってイッちゃってるヤバイ人である。

「夜長姫と耳男」の姫は別に歌ったりしない。
しかしUN-GOに登場していない耳男は、音を示唆する名であるなと思う。

残すところ後1話であるが
別天王と夜長姫の関係って、何か出てくるのだろうか?

以下、個別の推論

仏像の姿や持物には諸説あり、
都合のいいところをピックアップしてみます。

▼ 因果=乾闥婆(けんだっぱ)

天竜八部衆の一つ。香を食べるとされ、神々の酒ソーマの守り神とも言う。
仏教では帝釈天の眷属の音楽神とされている。
二臂の武装天部形で獅子冠を着ける。

1)姿
獅子冠と武装がポイント。
因果の仏像形のイラストは、興福寺の乾闥婆に似ているのです。
童子のような若々しい顔、頭に獣をかぶった鎧姿。

2)食べるものが特殊
因果は普通の食べ物も食べられるが、ミダマを食べる。

因果の食べるミダマは、作中で「真実」とされているが
「願望」であることが多いように感じる。
その辺も、伏線あるのかな?

3)別論
マハーカーラいわゆる大黒天の可能性。
体の一部が黒い。破壊・戦闘を司る神でもある。
マハーカーラ=ダキニっていう説もあったりして、
表裏一体なのか同一系なのか…?

大黒=大国主だと、殺されても死なない。
因果論のエピソードと合う。

▼ 別天王=緊那羅(きんなら)

天竜八部衆の一つ。漢訳は人・疑神。
kimは何・何故と言った疑問の意で、naraは人の意。
帝釈天または毘沙門天の眷属の音楽神。特に歌が美しい。
持物は鼓。乾闥婆と対になるといわれている。

男性形(キンナラ)は馬の首と人の身体を持つ半獣半人
女性形(キンナリー)は半人半鳥。
一角獣と関係があるという説もある。

大樹緊那羅が釈迦仏の前で音楽を演奏し、
摩訶迦葉がその妙なる調べに
本来の気性や威儀を忘れて立ち上がって踊った
という故事は有名らしい

1)漢訳名と能力

因果論の世良田のセリフで「これは神だ」という
セリフがあったように思う。

神なの?(キンナラの語源である、人なの?に対する感じで)

別天王が全能神として作り出せる世界は偽物。
神としては疑わしいと考えられる。(こじつけっぽいw)

2)相対性

乾闥婆と対になること。

3)姿
興福寺の像は三眼有角の男性で、ちょっと違う感じ
女性形で特徴分かりにくいのよねぇOPのシーンだけだと。
額に鏡?みたいなのがついているみたいだけど。

少女の姿の時のキャラデザは、手が隠れていること
燕尾っぽい着物のデザインから、鳥の可能性があるだろう。
(因果論で世良田と出店に来たとき、手ってどうなってたっけ?)

別天王が攻撃するときにとる姿は
狐?と思ったが、鳥に見えなくもないだろう。弱い…(^^;

声を出さないのは、声に特殊能力があるので
普段は出さないのではないか?
歌が上手い(今、「疑うまい」って変換されて笑ったわ)緊那羅の
能力と関連が明らかになると面白いかも。


4)摩訶迦葉を躍らせたという故事

摩訶迦葉さんとは、仏陀の高弟で当然ながらすごいストイックな方。
それを躍らせるというのだから凄い。
誰しも手玉にとって躍らせることはできそうだなと。

5)別論
普通に観音様とか媽祖(声が出せない)とか、
荼枳尼天(貴狐天王)かとも考えた。

(観音様は色々な姿を取るので、
乾闥婆も緊那羅もどちらの姿にもなれる)

荼枳尼天・だきにてん
白狐にまたがる女天形。
自分の命と引きかえに信仰を受持することが必須
約束を破ると、その修法を止めた途端に没落・災禍がもたらされる。
怨敵退散を祈願し闘戦に勝利するために祭られた。

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9 コメント

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素晴らしいと思います。 (JIN)
2011-12-17 16:10:03
素晴らしい推理だと思います。
納得のいく回答で、分かりやすかったです。
JINさま (真朱薫)
2011-12-18 01:27:14
いやー、なんだかお恥ずかしいです。

正解が提示されなければ
永遠に当たり外れがでないことではありますがw
なるほど~。 (もみじ)
2011-12-18 04:55:19
だから少年因果の頭にはパンダがいるのですねー。
ちゃんと片目は瞑っているし。
なるほど、少年因果は〝本来の姿に近い形〟を取っていたということになりますね!すごいなー!


私はてっきり「因果論」を見た後に
何とな~く
〝持ち主(=新十郎)の意識を読み取って愛される形態に変化しているのかな?〟

そしたらあのビジュアルは新十郎の趣味なのかも~(笑)って思っていました。

新十郎、勝手に誤解しててごめんね(笑)

「因果論」で世良田さんは
別天王は神様で、因果は別天王が封印した悪魔だって言ってた気がします。
私の記憶が間違っていなければ。
Unknown (りほ)
2011-12-18 15:35:29
乾闥婆像の画像みましたっ。
ホントそっくり。確実っぽいですね。
パンダ帽がそこに繋がるとはっ>もみじさん。
じゃあ靴の鈴がいつもしゃらしゃら鳴っているのは鼓の代わりなのかしら?
wikipediaにある「変化がめまぐるしい」の意というのも女性体と少年体という意味で当てはまりそうですね。
 
緊那羅は、確か因果論で像に触れた時、額の角に手があたって血が流れませんでしたっけ?
一角獣について書かれていますがもしかしたらそちらをイメージした像かもしれませんね。OPではそんな角見当たりませんけど(笑)。
もう一度因果論見ないとw (真朱薫)
2011-12-18 16:43:43
◆もみじさん

まあ、パンダ被った仏像ってのは聞いたことがないですが(爆笑)

>〝持ち主(=新十郎)の意識を読み取って愛される形態に変化

それもありえそうですよね。

ミダマを食べた人の望む姿になるのは簡単そうですが、
因果は新十郎のミダマは食べていないし…。
じゃあ元の存在に姿の理由があるかなと思って考えてみました。

>因果は別天王が封印した悪魔

そうそう、そう言ってましたね!

あとは、「戦争の時に神を連れて行った」
という説明がありました。

その辺がスッキリしていないのです。

◆りほさん

ビジュアルは乾闥婆でビンゴだと思うんですけどねぇ。
もみじさんの所にも書いたように
スッキリしない部分もあって。

>額の角に手があたって血が流れ

なんかオデコに手を当てて血が出るみたいな
シーンがあったような気がする…。

人を襲うときの形って、
四足のような、そうじゃないような
あいまいな雰囲気でしたよね。
座布団飛んでくるみたいなw

別天王の能力をさすような
仏さまが見つかるとコレだ!って言えるんじゃないか
と思うんですが…。

因果ちゃんの鈴は、音楽の神様的ですよね。

乾闥婆はサンスクリット語でガンダルヴァで
「香気と音楽は非常にかすかでどこから発しているのかわからない」
という話があるようなので。

きっと因果ちゃんからは、いい匂いがしているはず!!(笑)
匂いをかぎたい←馬鹿

因果=カンダルヴァだったら
別天王=アプサラスという女神になるのかなぁ。

別天王会の本山の建物は、カンボジアの遺跡(バイヨン寺院)に似てるのですが
アプサラスはいっぱい居ます。

「人間を誘惑して堕落」「変身」あたりが能力っぽいですが
緊那羅にも、荼枳尼天にもつながらない…。
長くなってすみませんが。 (もみじ)
2011-12-21 01:02:19
真朱さまから因果が乾闥婆だという
ものすごい名推理をいただいて、私なりにない頭を絞って考えてみたのですが。

別天王は「帝釈天に化身した天魔(天狗)」ではないかしら?と。

まず帝釈天の梵字が別天ちゃんの髪型を彷彿とさせるのが気になったのと、
まあ、戦の神様でもあるし、
因果が大人しく言う事をきくという点でも。

でも日本では帝釈天は良い神様だし
別天王=帝釈天という感じはしないんですよね
それで悩んでいたのですが。

たぶん因果論で 因果は別天王のこと
知らないとか喋った事ないって
言ってた気がしたのと、

しかもわざわざ舞台を東南アジアとかその辺を示唆しているので

だから別天王は日本の神様じゃなくて
異土から来た神様 乾闥婆を
土着の神様か妖魔か、何かそんなものが
封印したのではなかろうか、と。

インスピレーションの元になったのは
実は、お能の「大会」でした。

天狗がお釈迦様に化けて、幻想を見せて
お坊さんが騙されたところに
帝釈天がやってきて激怒して
天狗をコテンパンに懲らしめるというお話なのです。

天魔は神や人を惑わす存在ですし
帝釈天も変身が得意な神様です

日本の山岳信仰の天狗じゃなくて
中国の天狗なら、別天王の化身のイメージに近いかな?って気もします。白い「狗」。

思いついたことをつらつら並べただけなんですけど
何かの考えの足しにでもなりますかしら。
>真朱さま、りほさま
もみじさま (真朱薫)
2011-12-22 22:35:28
ふむふむ…。

確かに因果は
別天王を「知らない・喋った事ない」と
言っていたと思います。

確かに異国から来た神を
土着の神が封印するというのは
ありそうですね。

本当は何者なんでしょうね。
乾闥婆の画像見ました。 (JIN)
2011-12-23 19:26:24
2回目のコメントとなってしまいますが、お許しを。

乾闥婆の画像を見ました。もうそのまんまじゃないですか!! UN-GOのEDでも乾闥婆の絵に似たものが出ていました(似てると言うかそのまんま)。 

これでまた確信を得ました。
では・・・・・。 
JINさま (真朱薫)
2011-12-25 01:25:39
画像探していただいたのですね!
かなり、そのまんまですよねぇ(笑)

最終回で
別天王の正体を新十郎が語ってましたが
私のは大ハズレでした(^^;

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