薬草喩品は草木も成仏できると導くコーチングの書だ。二乗、三乗を問わず一切のものが薬草に譬えられ成仏できるとする。またしても譬えで導こうとする。
この説話の大雲とは仏で、雨とは教え、小草とは人間や天上の神々、中草とは声聞・縁覚の二乗、上草とは二乗の教えを通過した菩薩。
小樹とは大乗の教えを理解した菩薩、大樹とは大乗の教えの奥義を理解した菩薩であり仏は一乗の教えを衆生に与え、利益で潤したことを例え . . . 本文を読む
方便品で説かれた二乗作仏の宣言だが、これをたとえ話にしたものが「譬喩品」の位置づけだと理解した。あの手この手の譬喩(法華七喩)で説得を試みるという方便の実例であり、例えばこんなことだよと教えてくれる。実に構成が文学的だといってよい。他にも多くの譬喩のための品がある。どうしてここまであの手この手の譬喩を試みるのかを深く感じ取ることが必要だろう。中途半端な解釈を諫めるという意味も読み取れる。
譬喩で . . . 本文を読む