愛の詩集

あなたに元気を与える愛の言葉、愛の心、生きる希望、今何かで困っている方へ心に響くメッセージ

森の小さな おやきやさん  「小さな絵本」

2007-06-27 09:52:39 | 小さな絵本 (物語)


森のふもとに 小さなおやきやさんが あります。
そこでは、クマさんが毎日、お客さんのために 
おいしそうなおやきを たくさん焼いています。
クマさんの焼くおやきは、とても素朴な味で
あずきのアンは 甘く、とても一言で言い表せない おいしさでした。
ここにくるお客さんは必ず、 幸せ気分になって 帰っていきます。

今日は、リスさんが おやきを食べに来ました。
クマさんは、リスさんが 遠い所から来ていて、親が入院している病院の
帰りだと知っているので、 今日も あたたかいミルク一杯を 
サービスしてあげました。
リスさんは、ここでクマさんと いろいろなお話をするのを
いつも とても楽しみにしています。

そこへ今度は、 ネコさんが 真っ赤な顔をして 入ってきました。
話を聞くと、 どうやらネズミさんと 喧嘩してきたというのです。
クマさんは、 ネコさんにおやきとお茶を出して、
じっくりと お話を聞いてあげました。

そうすると、そのうちに ネコさんは
「自分がネズミさんをバカにしたかも知れない」
と言い出しました。 そして
「自分の方が悪かった」
と頭をかきながら、おやきを食べ、お茶を飲みました。

その時、おサルさん親子が ニコニコしながら 入ってきました。
クマさんは
「楽しそうだね。何かいいことでもあるのかい」
と言いました。
子どものおサルさんは、 
「ママが働いているので、 一週間に一回ママとここへ来て食べるのを
 楽しみにしているんだ。 そして今日は私の誕生日なの」
「そうかそうか」
とクマさんは サルの子どもに おせんべいもあげました。
サルのお母さんは
「家で二人で食べるより、 今年はここで食べようと決めたの」
「そうかそうか」と クマさんは笑いました。

さて、そこへ
ネズミさんが しょんぼりして 入ってきました。
「ネコさんと一緒に遊びたかったのに バカにされて喧嘩になってしまった」
と クマさんになげきました。

と その時
すみっこにいた ネコさんと目と目が合いました。
お互いが 「ハッ」 として
バツ悪そうな顔に なりました・・・・


そこで クマさんは
今までに 誰も見たことのない 大きな大きなおやきを 焼いてくれました。
中のアンには、 クリームとチョコとあずきとカボチャとゴマと七色サンボが
入り混じっていました。

みんなは
「わー、 こんなの初めて」
と言って、ワクワクしながら眺めています。

やがて出来上がり  みんなで

ハッピーバースディ  ツーユー ♪

みんなで 歌って
おサルさんの子どもの誕生日を 祝ってあげました

みんなで おいしそうに食べています。
もちろん ネコさん、ネズミさんもいつの間にか
みんな仲良しになっていました。

ここに来るお客さんは やっぱり 
しあわせ気分になって帰っていくのです
     おしまい    ・・・ by masako



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