トレーナー的日記。

できる事が増えるより楽しめる事が増えるのがいい人生。。。モタさん

Kick K-1GP12。

2017-02-26 | 日記
Live放送してくれたので録画観戦・・・でも6時間はさすがに長過ぎ。
代々木第二ならメンバー絞って開催回数を増やす方が選手も稼げて良いかと思ったり・・・それだとチケット厳しいのかな。
で、今回は新設されたライト級タイトルをかけたトーナメント戦がメイン。

ライト級タイトル戦「平本 蓮(K-1ジム総本部チームペガサス) VS ウェイ・ルイ(大東翔クラブ/CFP)」。
決勝まで上がってきたのはやはり平本蓮選手。もう出てくる度にボクシング技術が向上していて、今やこの階級を牽引する選手になった感じ。特にあの刺すように打てる右ストレートは教科書レベル。そしてセコンドがジャブの多用と深追いしないよう指示していた点も素晴らしいかと。
唯一、決勝戦でパンチの打ち合いを避けてローキックに切り替えた逃げは残念だった。あそこは自信を持ってあくまでも軸はパンチであり、そこにローを絡めて突き崩して欲しかった。9ラウンドあるトーナメントなので蹴りたい気持ちも分からないでもないけど・・・。それよりジャッジの1人が平本選手にポイントを上げていたが、こういう人の存在がファン的に一番怖い。彼に印象採点は無理だと考えるし、好ファイトを展開してくれた平本選手を貶める行為になる。選手より試合役員の向上が先だと強く思う。
そして優勝したウェイ・ルイ選手。今回で唯一ポジショニングを意識した戦い方が出来ていて、常に現代的なファイトを展開して完勝。カンフー王者と出ていたが、相当ボクシングの練習を積んでいるのは間違い無い。他の選手が正面に立って正直に打ち合ってるので、余計に上手さが際立っていた。打ち急がずに攻撃に強弱を付ける余裕を見せる他、カウンターやリターンを強く打ち出す事も出来るので怖さも併せ持つ。そして最後まで失速する事なくペースを維持して戦える頭の良さがアスリートらしくて頼もしい。
キック選手は軽量級選手と重量級選手の戦い方が基本的に変わらない事が多いので、こういう選手がお手本を見せてくれるとレベルUPが図られそー。指導者は誰だろう・・・と興味。

Sフェザー級タイトル戦「卜部弘嵩(K-1Gym Sagami-Ono Krest) VS 大雅(Try Hard Gym)」。
卜部選手が徹底してボクシング勝負に出た姿勢とは逆に、大雅選手が完全に中途半端に終始してしまう。勝負所で飛びヒザなどの大技で流れを止める雑なところを見せる他、得意のステップが殆ど出ないのであまり怖さを感じられない点も残念。これだけ大雅選手の動きが重いのに2ダウンを取っての勝利となると、これは完全決着と言って良いだろうと。選手層が薄いキックでのリベンジ戦の安売りは危険なので心配。
それにしても大雅選手は得意のスピードが出ない事に加えて、パンチの先ブレも大問題。ファン的にこれは体調の問題だと思いたいところ。次回にご期待。


Box 新旧王者対決。

2017-02-14 | 日記
昨年に行われるはずだったファイトが1月に実現。
今回も無事に録画観戦できた。

WBA世界フェザー級タイトル戦「ヘスス・クエジャル(アルゼンチン) VS アブネル・マレス(メキシコ)」。
マレス選手が視力検査をクリアできずに延期されていた試合。
29戦1敗の王者クエジャル選手に32戦2敗の前王者マレス選手が挑む1戦。
王者にフレディ・ローチ氏、挑戦者にロバート・ガルシア氏というトレーナー対決でも要注目。さすがに軽量級ながらもファイトマネーは共に8000万円を確保していてまさに世界戦。
当方はマレス選手の手打ちっぽいながらも高回転なコンビネーションが大好き。少しデラホーヤ選手に似てるかな・・・って気がしなくもない時があったり無かったり。
この日のファイトも相手のクエジャル選手とは対象的な、多彩でスタイリッシュなボクシングを展開してくれる。お互いに入り方が単調気味だけど、フェザー級らしくコンビネーション中心で手数が出るので面白い。ジャッジ泣かせのラウンドが続きながらも、11回にマレス選手の右カウンターがヒットしクエジャル選手が1ダウン。その後は現代ボクシングらしく、最終12回まで両者全く失速せずに打ち合って判定へ。
ダウンを取りながらもスプリット判定という僅差で、マレス選手が返り咲きを果たす。解説の飯田氏も「面白かった・・・」と唸る中身の濃いファイトだった。


Box 第38回チャンピオンカーニバル。

2017-02-07 | 日記
今年も始まったCカーニバル。
3ヶ月かけて13階級の日本タイトル戦が順次行われるという、恒例のファン還元サービス興行。
開幕戦には帝拳ジムの石本選手が登場。

日本Sバンタム級タイトル戦「石本康隆(帝拳) VS 久我勇作(ワタナベ)」。
立ち上がりから積極的に仕掛ける久我選手に対して、右のクロスを狙いながらも少し硬さが見えた石本選手。その硬さが取れない1Rに、久我選手の右ショートが軽くヒットして石本選手まさかの1ダウン。
続く2Rには立て直しを図る石本選手だが、鼻からの出血に加えて脚が動かないので見ていて怖い。そこに久我選手がコンビネーションにボデイ打ちを絡め出し、ベテラン王者の石本選手が完全に主導権を取られてしまったのが露呈してしまう。そして2Rのラスト30秒に左ボディが決まり石本選手が後退。ここから久我選手が20秒間打ちっぱなしで、赤コーナーの田中繊大トレーナーからタオル投入。
まだ早いという意見もあるかもしれないが、さすが田中トレーナーだと当方は唸らされまくり。今や世界ランク入りを果たして世界を狙っていた石本選手・・・ベテランで後が無い日本王者をタイトル戦の2R残り10秒でタオル棄権させたのだ。これがどれだけ勇気のある行動か、よほどのおバカさんでも容易に想像が付くってもの。
かつて雑誌のインタビュー記事で、石本選手が敗戦後に苦笑いしたのを「よく笑っていられるな」と石本選手本人より悔しがっていたという田中トレーナー。それを見て死ぬほどの恥辱を自分に感じて生まれ変わった・・・と話していた石本選手。人生を賭けてる選手との信頼関係も絶対的でなければいけないし、セコンドとはこうありたいと強く思った次第。

で、いきなり新王者の誕生で波乱の幕開けとなり、この先も楽しい試合が見れるとファン的にも嬉しい。
あと会場にいた村田選手が観客に混じって大声で“石本コール”を送っていたのに驚き。しかも手拍子付き。意外と?イイ人なんだなーみたいな。

福田直樹

Etc 赤十字&SAQ。

2017-02-07 | 日記
久々に救急法とスピードトレーニングを受けてきた。

赤十字救急法は有効期間が5年という事で受講は5年ぶり。赤十字では3日間もあるので何気に大変で、1日で終わる簡単な消防にしてしまいたい誘惑に毎回悩まされる・・・。まぁトレーナー的には必要最低限のスキルだし、何事も楽しんでやらないと人生つまらんと思う事に。
で、今回は基礎講習を受けに武蔵野赤十字病院に。基礎なので、心肺蘇生・AED使用・気道異物除去などを学習。5年もたつと完全に忘れている事だらけ。面倒だけど有効期間3年にした方が良いのかも。

1週挟んでSAQレベル2に挑戦。
夏に行われる認定テストに向けて単位を取得していこうというもの。
で今回は世田谷の日体大で行われ、テーマはクイックネス・・・刺激に反応して速く動き出す能力の事。リアクションタイムとムーブメントタイムに大別して評価し、バイオメカニクス的観点と神経筋的観点からトレーニングプログラムを構築していく。
やはりお勉強になる1日だったが、ヘルニアが治りきっていないのでかなり厳しかった。また目黒ジムの松本哉朗氏とご一緒できて良かったが、彼も足をケガしてるのに参加するムチャっぷりだった・・・。
それにしてもこれは自信が無いというのが正直なところ。まぁ気楽に楽しんでいこうと、すでに半分諦めている。
がんばろー。

ジム(Kick) 興行。

2017-02-06 | 日記
所属連盟興行でジムからは2名が参戦・・・のはずが1名に。

ライト級3回戦「優鬼 VS 高羽健司(G-KICK RAISING)」。
まさかの両者計量失格。
さすがに2人ともフォローのしようが無い。ここはぜひ大人しく会長やチーフに怒られて、関係各位と応援者に謝罪して頂きたいところ。
ただ一つだけ・・・このまま引退したら絶対に後悔するぞと。

フェザー級3回戦「福島勇史 VS 尚司(大塚道場)」。
デビュー戦ながら、調整はほぼ完璧といった出来の福島。
控え室でもあまりナーバスになる事なく、周到な準備と淡々としている部分は今時の子の長所か。
試合は2Rまではピリっとしないというか目的がはっきり見えないファイトだったが、3Rになると福島がパンチで仕掛ける。少し大振り気味だったが、結構難しい角度のパンチもヒットさせてTKOフィニッシュ。
こういうパンチを今後も高い確率でヒットさせていけるなら、当て感的センスが高いと判断できるかも。ならばもっと危険な位置からの速い打ち出しや難易度の高い体勢からの攻撃も挑戦させてみたいなーとか欲求。こういうのが出来てこそアスリートファイターだと当方は考えるので。

今回は珍しく殆どの試合を見れた上で少し気になった事が・・・全体的に健康管理意識が低過ぎる感じなのだ。
それはKO決着の殆どが倒されるかなり前にすでに勝負が決している点。セコンドに勝敗よりも選手の健康管理が最優先事項である意識が殆ど感じられないのだ。要は“知”の部分を預かるセコンドが一番熱くなってしまっていて、試合中に最も重視しないといけない点を間違えてるという事でもあるかも。
たまーに結果的に事故にならなかっただけ・・・ってのはあるけど、今回はストレッチャーが何回も出て事故起こりまくり。ストレッチャーなんて一撃KO以外で出番があってはいけないと考えるのが通常。逆に言えば現代格闘技者は危険な状態まで陥ってはいけない訳で「危険な状態=TKO負け」だ。だから年々ディフェンススキルが重要視されていくとも言えるし、そうでなければこの種目が競技として認められる時代は永遠に来ない。
今回みたいのボクシングとかでやったら大問題になる事間違い無しだし、もはやセコンド&レフェリーいる意味無いじゃんって確実に批判される。ドクターの意見を取り入れてお勉強会とか、出来たらインスペクターの導入やセコンド教育の場も考えた方が良いよーな気がした。ストップする事が最も勇気のいる作業なのは理解しているけど・・・ドクターは要請されないと出ていけないんだし、やっぱセコンドとレフェリーだなーと。