競馬最強馬列伝

日本競馬史上最強馬どの馬か?
そんな究極の問題をなんとなく書いてみるブログです。

マルゼンスキー7 ~有りえない!?日本短波賞~

2009-09-06 | 無敗馬列伝
4歳(旧表記)になってからのマルゼンスキーに敵は全くいなかった。
と言うより、マルゼンスキーが出走すると言うだけで、他の馬が回避してしまうのだから、敵どころか一緒に走る仲間もいなかった感じである。

実際、4歳初戦となった中京芝1,600mオープン特別戦でも持ったままの楽勝。
マルゼンスキーの脚の骨に罅が入ってしまい、しばし休養。
そして復帰初戦の東京の芝1,600mのオープン特別では、マルゼンスキーのあまりの次元の違う強さを恐れた陣営が次々と回避を表明し、レースが不成立となりかけた。本郷師が「タイムオーバーには絶対しないから出走してくれ」と頼み込みレースは無事成立。事無きを得た。レースはと言うと、マルゼンスキーが目一杯抑えられながら7馬身差の大楽勝。彼の敵は自分自身の脚元とその桁違いの強さだった。


そんな中でも、有名なレースは日本短波賞である。
このレース、遊びながら勝ったといわれているレースで、他馬を明らかに子供扱いしたレースなのである。
直線他の馬と並ぶと直線だけのヨーイドン!!をしかけたのである。それで7馬身差の圧勝。
それも、その時の2着は後の菊花賞馬(それもレコード勝ちした菊花賞馬)となったプレストウコウ。
ちなみにプレストウコウは、この時すでにNHK杯に勝っており、菊花賞前にはセントライト記念、京都新聞杯と勝ちその上で菊花賞レコード勝ちの3連勝をした馬。
これって有りえないレース・・・としか言えません。
こんな馬、長く競馬をやってきましたけどマルゼンスキーの他に見たことありません。

とりあえず。そのレースをちょっとご覧下さい。

1977年 マルゼンスキー - 日本短波賞


実はこの日は不良馬場。
中野渡騎手はその日のレース前、3角のハロン棒で止まって馬場状態の確認をしたらしいのですが、頭のいいマルゼンスキーはそこまで走ればいい、つまりそこがゴールだと勘違いして止まったと言うのが本当の話らしい。それは映像でも分かります。中野渡騎手、4角で必死で追ってます(笑)。

一度エンジンを止めた馬が、あわてて7馬身ちぎってしまう・・・


やっぱり、有りえない馬ですな。

※筆者が思うには、勝ちすぎてまたレースが成立しないようなことがあると困るので、4角で止まって待ったのではないかと思っている…。


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