ドイツに関するエッセイなんて初めてではなかっただろうか。
シュトラーレンの「翻訳者の家」に一緒に行ってきたような錯覚を覚える。
ましてやレンツの『アルネの遺品』の翻訳者である松永美穂氏の
「翻訳者の家」での体験談ならば
本が好きでドイツ語にも翻訳にも興味のある者にとっては
読まずに済ますことはできない。
この本を紹介してくれた新聞の読書欄に感謝する。
もう遠い昔の出来事になってしまってほとんど忘れていたが
ダブリンハウスのことやそのとき泊った近くのペンジオンのこと
そして訳してみたS先生の作品のことを懐かしく思い出した。
松永美穂氏が翻訳というものについてとても真剣に考えておられる
そういう姿勢を本の中にたびたび見て感激した。
最近ちょっとおざなりの翻訳本に接してしまったばかりで
その人(故人)の翻訳というものへの責任感を疑っていた矢先だったから
よけいにうれしく思ったのかもしれないが。
それはさて置き、このgooブログがまもなく終了になるとの知らせを
昨日、受け取った。
私自身、もうブログをつづけるのは無理かなと思っていた所だったが
自分が19年以上も書き溜めたものを反故にしてしまうつもりはなかった。
これはずっと取っておきたいと思っていた。
愛用したテンプレートもそのままにしたかった。
この図柄が上にくるといつも嬉しく感じるのだった。
この世のすべてのことは、ある日突然終わることが多い。
そして終わりはすべてのものに必ず来る。
分かり切ったことなのだが……