最近読んだ良い本のイチオシは、田中佳さんの 「あなたが信じてきた医療は本当ですか?」 であることは先日書きましたが、もう1つ良い本にめぐり合いました
それは、
「医者には絶対書けない幸せな死に方」(たくきよしみつ/講談社+α新書)
何気なく本屋さんで見つけて手に取った本なのですが、
本の赤い帯のキャッチコピーがとっても目を惹きました
最期は「ポックリと」「穏やかに」……
でも、このままでは
死ぬに死ねない
~「看取り医者」「死に場所」「お金」「お墓」etc。本人も家族もハッピーになる逝き方の技術~
なんだか、インパクト強くて、即買っちゃいました。(著者の戦略かぁ)
読んでみたら、帯のインパクトに負けない内容でした!
昨今、日本人のほぼ80%が病院で亡くなるそうです。
けど、病院では「安らかに」死ねるかどうかというと、そこは疑問です。
高度な延命治療技術が進んでしまったために、病院のベッドで呼吸はできているけれど、回復の見込みのない中色んなチューブにつながったまま亡くなっていくという状況が多く…。
だから、そんなのは嫌だから、自分はそうなりたくない!
誰にも迷惑とかかけたくない!
などと思うのだけど、じゃぁ、具体的にそうならないようにするには、どうしたら?
夫は気軽に言うんです。「自分が倒れても救急車とか呼ばなくていいからね」「自宅で死なせてね」「チューブは抜いちゃってね」
・・・ってぇ、、、それ、私、犯罪者になるじゃん
そこのところ、全然わかっていない。
そういうことも含め、 「うまく死ぬための技術」「幸せに死ぬ技術」という今まで誰も語らなかったテーマを、タブーを越えて具体的に語ってくれているこの本。
とても興味深く読ませて頂きました。
私の母はもうすぐ80歳になろうとしているのですが。
ずいぶん前から、自分の「死」についての冷静な話を私にしてくれています。
多分、60代の頃から、そんな話を普通にしていたかもしれません。
「お墓はどうしましょうかね?」「もし死んだら、○○葬祭の○○さんに連絡してね」「葬祭の費用は高いのにしなくていいわよ」「けど、通夜振る舞いとお香典返しは十分にしてね」などなど…。
死ぬことの話なんて縁起でもない!とんでもない!ではなくて、ごく自然に日常の話に交えて、タブーなく語ってくれます。
そこには母の、残された者に迷惑をかけないように、という気持ちが働いているのだと思います。
母は、自分のためにしてもらいたいことはひとつも語っていませんから。
今度母にもこの本、貸してあげよう…