マンションのエントランスまわりや商業店舗の床タイルは浮きが生じやすいです。
かなりの頻度で貼り替え工事のご依頼が有ります。
床面は外壁のタイルと異なり、タイル目地やタイルのひび割れなどから雨水が侵入しやすく、
タイル接着部分のモルタルの剥がれが生じます。
新設時の施工不良としてありがちな接着モルタルのドライアウト
(モルタル材料が直射日光・雨風・下地の吸水などによる水分の急増によって、正常に凝結硬化しない現象)によって、タイルが剥離しやすい場合も有ります。
今回は川崎市のビルオーナー様のご依頼で床面の全面張替えを行いました。
一部を除いて土間コンクリートが打設されておらず、下地のバサモル(セメントと砂を空練りし水を加えた物)に直接タイルが剥がれていました。バサモルの半分くらいは水分を含んで脆くなっており、不良箇所を斫り【削るような感じ】・除去した上、新たにバサモルで下地を作って新しいタイルを張ります。
さらに重要なのが勾配問題です。事前準備で水平測定器で正確に勾配を確認して、タイルを割り付けて張って行きます。その後目地入れをしますが、そこで実際に流水して勾配と水の切れ具合を確認します。水が貯まれば滑り易いし冬期間は氷結する恐れがあります。不具合があると一旦剥がして勾配を調整します。
目地入れの後は酸洗い(塩酸を薄めたもの)で洗浄し、タイル面と目地のアルカリ成分を除去して
仕上げます。酸洗いをしないと後程目地から白いエフロレッセンスが流出する事があります。
施工の際には養生期間が必要となるので、歩行を確保する為には下地を作る時・タイル張りの際
数日間コンパネ養生やカラーコーンが必要になります。
そしていよいよ高圧洗浄機で洗浄です。この時汚れたタイルが綺麗になっていく瞬間がたまりません。
新品のタイルといいましても工事中についたモルタルやほこりでやはり汚れが目立ちます。
以上で工事は完了、約1週間の工期でした。
タイルの貼替えでお困りでしたら是非ともご相談下さい。
株式会社マーク