東日本大震災から5年過ぎた。
最近「風化させてはいけない」という言葉をよく聞く。
5年がたち、被災地の苦しみや原発事故について
私たちの意識が希薄になってきたことへの警鐘である。
問題意識を持ち、痛みを共有することは重要だ。
震災ビックデータの取り組みをみていると
膨大な情報の電子化に感心する。
これらは、時代を超えて生き残るための知恵の結集となるだろう。
一方、この5年原発問題も含め、根源的なところでは
何も進んでいない気がする。
私たちはこれから何をすればいいのだろう。
ぼんやりした頭で明瞭な答えが出せるわけもなく、ただわかるのは
選択肢が限られていて悠長に構えていられないということだけだ。
きょうは、被災地だけではなく、これからの日本の問題として
最近気になっている言葉や記事などをのせておく。
〇人口減少関連記事
・極点社会~新たな人口減少クライシス~(NHKクローズアップ現代・2014年5月1日)(※1)
・特別インタビュー「賢人論。」第7回(中編)やまもといちろう氏(※2)
※1 極点社会とは・・・極点社会(きょくてんしゃかい)とは、少子高齢化が進む地方において若年女性が大都市に大量に流出することにより、大都市に人口が一極集中することである。これにより、地方での合計特殊出生率が大幅に低下する。それに対して、大都市では若年女性が流入した分だけ出生率が上昇し、ますます人口が増加する。一方、地方では高齢者が死亡により減少していく。それによって、消滅集落が増えている状態を指す。参照:ウィキペディア「極点社会」
※2 特別インタビュー「賢人論。」第7回の前編と後編も参考になった。時間のある方は一読おすすめ
〇統計データから
数字が読めない私だが、図表はわかりやすかった。
人口減少が言われて久しいが、正直こんなにきびしいとは思わなかった。
〇「考現学入門」(今 和次郎)から引用(※3)
「「武蔵野は多摩川べりまで、べたに東京の町となったならば、そしてそれでみなよく暮らしていけるものならば日本の経済問題や人口問題も前途すこぶる楽観してよろしいめでたい訳だが、農村の経済と都会の経済との均衡はこれからますますどういうふうになっていくものか。その日その日をいわゆる充実して、はでに暮らすことに、てがらをあげている人たちへ、仮にこの課題を呈しておこう。」(一九二七年二月) P75
それともうひとつ
「若者を取り巻く社会経済状況の変化」の「図表2 我が国人口の長期的な推移」をみていて
人口が明治や大正時代に戻るということは何を意味するのか。
膨らんだ風船がしぼむときに、「農村の経済と都会の経済との均衡」はどうなっているのだろう。
といったことが気になっている。
※3 考現学とは・・・関東大震災(大正12年)がきっかけで現代の社会現象を場所・時間を定めて組織的に調査・研究し、世相や風俗を分析・解説を試みる学問で1927年(昭和2年)今和次郎が提唱した。