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2011年 四大陸選手権 日程・詳細

2011年02月09日 | ISU Championships
2011四大陸選手権 大会日程・詳細・テレビ放送スケジュール

<公式サイト> 公式サイト 公式リザルト 各国出場枠 エントリー
<開催地>:台北・台北シティ 時差:日本から-1時間
<大会日程>※日本時間で表記
※予選なし
02/17(木)
17:00-19:05 アイスダンスSD
20:30-22:15 ペアSP
02/18(金)
13:00-16:10 男子シングルSP
17:45-19:45 ペアFS
21:00-23:20 アイスダンスFD
02/19(土)
14:00-18:25 女子シングルSP
19:00-22:40 男子シングルFS
02/20(日)
12:30-16:20 女子シングルFS
18:30-21:00 エキシビション

<放送日程>
◇CS放送:【J-SPORTS】
※初回放送のみ掲載。再放送は下記のリンクで確認してください。
 J-SPORTS公式サイト 放送スケジュール
02/18(金)
12:55-16:30 男子シングルSP【生中継】
02/19(土) 
09:00-12:00 男子シングルSP【録画】
13:55-18:55 女子シングルSP【生中継】
18:55-23:00 男子シングルFS【生中継】
02/20(日)
07:30-10:30 女子シングルSP【録画】
12:25-16:30 女子シングルFS【生中継】
02/21(月)
17:00-21:00 男子シングルFS【録画】
02/22(火)
17:00-21:00 女子シングルFS【録画】
03/16(水) 
18:00-20:30 ペア【録画】
03/17(木)
18:00-20:30 アイスダンス【録画】
03/18(金)
21:00-23:00 エキシビション【録画】

◇地上波放送:【フジテレビ系列】※一部地域を除く
 フジテレビ公式 放送予定
02/18(金)
21:00-22:52 男子シングルSP【録画】
02/19(土)
19:57-23:30 女子シングルSP男子シングルFS【録画】
02/20(日)
19:00-20:54 女子シングルFS【録画】

【展望(あくまで独断と偏見)】
男子シングル
 アメリカ男子は(言葉は悪いですが)2軍派遣なのですが、全米選手権が大波乱(…)だったために、全くそうは見えない顔ぶれ。他の3種目は全米の1位から派遣しているのを見ると、むしろ男子は今回出場する選手のためのUSFSA(アメリカスケート連盟)の温情選考だったと言えます。

 さて、優勝争いの行方ですが、出場していれば優勝候補筆頭だったパトリック・チャン選手(カナダ)が調整のため欠場したので、日本勢とアメリカ勢での争いになります。

 小塚崇彦選手(日本)はSP・FSともスピン・ステップのレベルがレベル3~4でしっかり揃えられ、ジャンプが安定しているので、優勝に最も近い位置にいます。4回転に失敗しても他で稼げるので、成否はあまり関係ないでしょうが、世界選手権に向けて本人は成功させたいでしょう。また、彼の場合PCSがどの程度評価されるかも注目。

 高橋大輔選手(日本)は、GPFでの怪我からどの程度回復しているか。また、怪我の前からジャンプが安定していないことも懸念材料です。
 しかし彼の場合、最も課題となるのはスピンのレベル取り。特にレイバックスピンは、基礎点が低いアップライトスピンと判定されることも多く、全日本選手権後、スピンやジャンプの構成に変更を加えたとの報道も出ていますので、それが今大会でどの程度評価されるかで、世界選手権までの準備も変わってくると思います。

 羽生結弦選手(日本)にとっては、シニア初のISUチャンピオンシップ参戦になりますが、勝利への執念、本番度胸の良さは目を見張るものがあるだけに、日米のトップに混じってどのあたりに食い込めるか、来季に向けての評価が非常に楽しみです。
 どうしてもFS後半はスタミナ切れを起こしてしまっていましたが、滑り込むことで今回はどこまでできるか期待してます。

 対するアメリカ勢では、まずジェレミー・アボット選手(アメリカ)はここで結果を残さないと、来季以降のUSFSAの目が厳しくなるのが目に見えているだけに、頑張ってほしいところです。全米での失速はジャンプの乱調もありますが、スピンのレベルが取れなかったことも大きいです。今季最初から悩まされているスケート靴の問題がいまだに解決していないようなのが心配です。ですがチャンピオンシップでのタイトルを狙えるのはここしかなく、日本勢との争いで存在感を示すことで、来季の評価につなげてほしいです。ここで終わってほしくない。頑張れアボット。

 同じく全米選手権ではどうしてしまったの?なアダム・リッポン選手(アメリカ)。ジャンプが不安定になっても他で稼げる選手なのですが、今季はどうもうまくいっていませんね。何か歯車が狂っている感じがして心配。四大陸でどのように立て直してくるかが気になります。

 その他の注目選手はアーミン・マバヌーザデー選手(アメリカ)、ショーン・ソーヤー選手(カナダ)の2人はプログラムが個性的で見るのが楽しみ。
 4回転と3Aが成功すればケヴィン・レイノルズ選手(カナダ)は上位にくる可能性が高いです。
 ナン・ソン選手(中国)はアジア大会からの連戦になりますが、調子をどのくらい維持できているでしょうか。

女子シングル
 女子シングルは安藤美姫選手(日本)と浅田真央選手(日本)の優勝争いに、鈴木明子選手(日本)とアメリカ勢がどの程度絡んでこられるかな、と思います。

 安藤選手はSPで3Lz+3Lo・3F・2Aという最高難度の構成に挑んでくるのか、それともFSでの挽回を狙って、3Lz+2Lo・3Lo・2Aで来るのかがまず第一のポイント。後者の構成で来るなら、世界選手権も同様の構成で戦う可能性が高く、ユナ・キム選手(韓国)が世界選手権に参戦してきた場合、優勝を狙うのがかなり厳しくなります。ここは挑戦してきてほしいのですが、どうするか。
 もう一つのポイントは、FSでのPCSの出方。後半の5連続ジャンプはTESを稼ぐのに効果絶大ですが、その偏った構成が、逆に要素の配置のバランスなどを評価するCHなどのPCSを下げられる要因になる可能性があります。
 レイバックスピンなどのスピンのレベル取りもコンマ数ポイントの勝負になったときに影響するので、しっかり押さえておいてほしいです。

 浅田選手はおそらくSPから3Aを入れてくると思いますが、全日本選手権と同様の厳しさでの判定ならおそらく認定されると思います。彼女はエッジワークのスムーズさなどが、ジャッジにもともと高く評価されている選手なので、失敗してもそれほどPCSに影響がありません。ですから、思い切りよく挑戦できるはず。
 スピン、ステップのレベルもしっかり取れる選手ですので、後はジャンプがどのように判定されるかで点数が決まってくると思います。
 ここで評価を上げて復調を印象付け世界選手権に向け、自分が優勝候補であることをアピールしたいでしょう。

 鈴木選手は今回が今季最後の国際試合になります。
 もちろん良い成績を残してほしいですが、それよりもSP・FSとも素晴らしいプログラムなだけに、ぜひここで完成型を見せてほしいという思いが強いです。
 もともとTESで評価されていた選手ですが、今季はPCSも徐々に上がっていってますから、好印象を残し、来季へつなげてほしいです。

 全米選手権を制したアリッサ・シズニー選手(アメリカ)もプログラムを見るのが楽しみな選手。全米から日がないだけに、今回は世界選手権に向けて、ピークを上げていく途中の試合になりますが、その状況でどの程度できるか楽しみでもあり、心配でもあり。彼女の場合はPCSとスピンで高い評価が得られるので、ジャンプがとにかく安定しているかどうか、で結果が変わってきます。

 レイチェル・フラット選手(アメリカ)は、あのGPFからよく持ち直しました。
 全米前に新しく変更したSP「エデンの東」は、急ごしらえとは思えないほどハマっています。もともといろいろな曲想を滑れる選手ですが、今シーズンはSP・FSとも似通った印象だったのでこの曲変更は大正解だと思います。
 全米の勢いを維持して調子を上げていってほしいです。

 ミライ・ナガス選手(アメリカ)は、オフの怪我もあってか今季はSPは良くてもFSが…が続いていますので、今回はそのイメージを払しょくしてほしいです。
 彼女の場合、敵はジャンプの回転不足なので、認定されるジャンプの数で順位が左右されそうです。東京の世界選手権に出場できないのが残念ですが、それがもったいないと言える演技が出来るよう祈ってます。
 
 以上6名が表彰台候補。ここに絡めるとしたら、シンシア・ファヌフ選手(カナダ)ですが、エースとしての重圧の中でどれだけできるでしょうか。基本が出来ている選手なのでよい演技をすれば高い点数を出す用意をジャッジもしてるだけに頑張ってほしいです。

 優勝争いには絡めないでしょうが、チェファ・キム選手(韓国)も個人的には応援しています。彼女は在日韓国人で関西大学スケート部に在籍しています。高橋大輔選手の後輩にあたり、澤田亜紀選手、北村明子選手らと同期でずっと一緒に練習していました。ジュニア時代から見てきた選手ですが、彼女も大学4回生ですから今大会で引退の可能性が高いです(明確なソースはないです)。最後に良い演技が出来るよう応援しています。頑張れ彩華ちゃん。

ペア 
 優勝候補筆頭はクィン・パン&ジャン・トン(中国)です。
 北米勢の有力ペアが怪我や引退、解散で、大きく世代交代し、経験の浅いペアがほとんどなため、彼らの優勝を阻むのは難しいと思います。
 ただ彼ら自身も年始にひどい風邪をひき、アジア大会からの連戦で疲れも取れていないこと、またSP・FSともまだうまく調整が出来ていないようなのが気がかりです。

 全米選手権で前年度チャンプのケイディー・デニー&ジェレミー・バレット(アメリカ)はまさかの失速。今回は表彰台を狙いたいところですが、このペアも調整に苦労しています。
 逆に今季急激に成長してきたケイトリン・ヤンコフスカス&ジョン・コフリン(アメリカ)は、今大会でどこまで上位に食い込めるか楽しみなペアです。

 高橋成美&マーヴィン・トラン(日本)も上位を狙ってぜひ頑張ってほしいところですが、ここから世界Jr.選手権、世界選手権と大会が続くだけに、調整が上手くいっているかやや心配です。
 トリプルツイストができるようになってるかと、最近高橋選手のソロジャンプの成功確率が落ちているので、その辺りが上手く調整できていることを祈ります。

アイスダンス
 おそらく上位は北米勢の独占になります。
 優勝争いはメリル・デーヴィス&チャーリー・ホワイト(アメリカ)と前世界チャンピオンのテッサ・ヴァーチュー&スコット・モイア(カナダ)の間で行われると思います。
 しかしヴァーチュー&モイアは今大会が復帰戦なので、彼らにとっては順位よりレベルの確認とプログラムに対する観客やジャッジの評価を見ることが最優先事項だと思います。
 今季独走状態だったデーヴィス&ホワイトは逆にここはテッサたちを上回って、初の世界選手権優勝に向けて弾みをつけたい大会です。

 若手の中ではヴァネッサ・クローン&ポール・ポーリエ(カナダ)が一歩リードしていると思いますが、成長著しいマイヤ・シブタニ&アレックス・シブタニ(アメリカ)も要注意の存在。
 ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ(カナダ)もまだ若いのですが、成熟した雰囲気もあってかベテラン扱いされてしまいがち。正統派の雰囲気の持ち主なので、頑張ってほしいカップルです。