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谷やんの ”まなブログ”

最近思う事・自動車全般・ムフフ話・など自分の今思う旬なネタを題材に社会派で迫ります。

テストドライバー

2010-02-18 | 自動車全般

以前、NHKの番組で日産のテストドラーバーのドキュメントを観た事がある。

競技レーサーとは異なる彼らは、試作車を世に送り出す前段階でのセットアップ、チューニングを行う仕事なのである。

このチューニング・・・ 実はとても難しい・・・

レースのような競技は、開発のベクトルを1点に集中できる。

それは、ベストタイムを出す事。


しかし、一般車はそうは行かない。

初心者運転の18歳も居れば、80歳過ぎの高齢者も居る。

国籍は日本のみならず、北米、、南米、アジア、アフリカなど多岐に渡る。

骨格も異なれば、感性も異なる。

そんな万人に受け入られなければならない、乗り心地、動力性能などのセッティングとなれば、どんなにか難しいことだろう。


最近、一人知り合いになった人がいる。

彼は、某メーカーのテストドライバーだ。

出勤先はテストコース。

日々、横Gやら減速Gを読み取るのが仕事のようだ。

例えば、ABS

言わずと知れた、アンチロックブレーキであるが、10年前のABSと現在のABSを比較すると雲泥の差なのだと言う。

雑誌などでも、制動距離そのものの比較は、数値に表しやすく比較検討しやすいのだが・・・

この効き具合、料理でいう”味わい”みたいなものだろうか・・・

極限にならなければ作動しない、このアンチロックブレーキの聞き具合は、劇的に進化しているのだそうだ。

特にドライの舗装路面では、人間のどんなテクニックよりも、「多分、勝るだろう」と、彼は言っていた。

職業柄、多くは語ろうとしない彼ではあったが、無類の車好きであり、全身全霊で、自動車の挙動を掴み取ろうとする彼の話に、私は食い入るように聞き込んでいた。

きっと、体の中には挙動を感じ取る肉体のセンサーが、普通の人の100倍くらいの感度で感じ取れる能力があるんだろうな、と感じさせてくれた。

こんな人と酒を酌み交わし、企業秘密などを聞き出してみたい、などと思ってしまういけない私がいたりする。

その日、雪のちらつく中で、私と彼の車談義は続くのであった。

(写真と文章の関連は無い)
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2009-11-14 | 自動車全般
中森明菜 飾りじゃないのよ涙は


♪飾りじゃないのよ涙は~

の中森明菜の歌詞じゃないけど・・・

♪早い車に乗っけられても
♪急にスピンかけられても怖くなかった~

そんな事は、ありえなかった・・・


高校時代、部活の終わりの時間になると、大学生になった先輩達がやってきては、夜中のドライブに誘われた。

早い車に乗っけられては、怖くて死にそうな思いはするし・・・

急にスピンかけられた日には、センターコンソールやドアの内張りにに膝を思いっきりぶつけては、悲鳴を挙げていた・・・

今思っても、運転技術の未熟な先輩達は、後輩にカッコいい所を見せようと、かなり無理をしていたんだと思う。

それを証拠に先輩の車の助手席で、ハイスピードのまま土手に突っ込み、側溝に横倒ししたまま嵌まった事もあるし・・・

先輩の買ったばかりの新車”では、一時停止で止まりきれずに側面からやってきた乗用車に横っ腹を突っ込まれ、助手席の私はややもすればこの世にいない人間になるところだった。

実はこの時のムチ打ちは、季節はずれになると今だに古傷の気配を感じる。


さて私が免許を取ったころには、私は安全運転で・・・

と行きたいところではあるのだが・・・・

夜な夜な、1,000円分のガソリンを入れては、暴走遊戯の練習を重ねていた。

(それはかなり小規模で、かなりみみっちい練習ではあったのだが・・・)


どノーマルのセダンを道づれに、バックスピンを練習したり、オートマでホイルスピンの練習とか・・・・

日を追うに従って、我が家のセダンは、段々と鉄くずのように変身して行くのだった。


これが、自分の車を買うことになると話は違う・・・

無茶な運転なんてもってのほかで、毎日ワックスをかけては大事にしていたのだった。

大事にしていても、運転の時間は削られる事が無く、オドメーターはどんどん積算されていった。


運転が上手くなりたいと思ったのはこの頃からだろうか・・・

力任せにハンドルを切る事は、いつの間にやら卒業していた。

コーナリングは、ハンドルは曲がるためのキッカケであり、肝心なのは荷重・・・

荷重を前に意識すれば、ハンドルを切っても切っても曲がってくれない”アンダーステア”を体感できたし、後ろに荷重を意識すれば、後輪が滑り出しそうになる”オーバーステア”を実感できる。

その荷重は、シートの腰骨の辺りを意識すると、車の挙動が感じ取れ、その頃から、それらをコントロールする事を覚えた。

ハンドルは切るより戻す方が難しい・・・

究極の技術は、”逆ハン”・・・

つまりは、ワザとハンドルを戻しすぎて、後輪を滑り出させる事・・・

(されどキッカケは荷重移動であるのだが・・・)

つまりは”ドリフト”である。

ブレーキングも、踏むことよりも、戻す方が難しい・・・

サーキット走行などでは、いかにブレーキングを遅らせるかで、タイムを稼ぐことが出来る。

そのブレーキングの技術は、踏むことではなく、戻すことでコントロールする。

これが究極の技術なんだと思う。

それらを習得する事によって、自分はどのくらいのレベルなのかを知りたくて、いつの間にやら自動車競技にも身を染めていた・・・

それからと言うもの、毎日のようにそれらを意識して運転している。

それは今も・・・

免許を取って26年、”ど根性カエル”の教師生活25年の町田先生の歳を越える運転遍歴をもつこの頃になったが・・・

運転は日々勉強なんだと感じている。


車をコントロールする事は、面白い・・・・・
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117coupe

2009-10-10 | 自動車全般

それは昨日の事だった。

昼過ぎの気だるい時間帯・・・

信号待ちをしている2台前の車のリアーのラインが目を引いた。

それは熟成された舶来物のイメージだった。

でも、それはすぐに思い出すのだった。

あぁ・・・ ”117coupe” ・・・

手叩き板金のボディーの優雅なベルトライン・・・

コックピットの7連メーターをすぐに思い出した。

スポーツカーやGTとは一線を隔し、大人のツーリングカー

そんな事をイメージさせていた。

私の見た初期型は1968年の製品。

当時、資金繰りの悪かった”いすづ”は、ジウジアローにデザインさせたこのプロトタイプを一部、手作業による板金でボディーを成立させ、発売価格172万円という非常にコスト高の製品を世に送り出した。

(※大卒初任給、¥30,290、かけそば70円の時代)

その事には敬意を表したい。

車づくりへの情熱、夢の実現などにはスピリットを感じる。

特にこの初期型は顔つきが1台1台異なる。

正に、ハンドメイドの証なのだ。

ダッシュボードの7連は、種類までは思い出せないが、精密な機械の詳細を管理するには申し分の無い設定だったのだろう。

この車、一度は所有してみたかった。

今となっては叶わぬ夢だが・・・・

こんなにエレガントな車がほかにあっただろうか・・・


私の気に入った数少ない車の一台なのだ。
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ブラックマーク

2009-08-01 | 自動車全般

最近、道路を走っていて見かけなくなったものがある。


大きな幹線道路の交差点付近にやってくると、出現し始めるそれだ。

緊急ブレーキによるアスファルト路面に刻まれた”タイヤ痕”・・・

かなり前から薄っすらと始まり、交差点付近にやってくるとそれは2本の黒いストライプのように色濃く刻まれる・・・

その刻まれた黒い二本の痕がそのまま平行でレールのまま止まっていたとする。

すると、パニックブレーキに陥ったものの土壇場で事故を回避できたのだと思う。

しかし、その二本の痕の最後がひらがなの”く”の字に曲がっていたとする。

これは残念ながら衝突を意味してしまう。

ブレーキを踏んだまま止まりきる前に、側面から衝突されると最後は”く”の字の痕となってしまう訳だ。


このタイヤ痕・・・

急ブレーキの時だけに痕が付くわけではない・・・

ゼロヨンなどで改造車が有り余るパワーを武器にスタートダッシュする時、路面にはクッキリとタイヤ痕が残るのだ。

但し、痕の形跡は急ブレーキとは異なり、最初に色濃く、段々と消えていくように・・・

また、峠では曲線の多重するタイヤ痕・・・・

そして最も綺麗で残酷なのは・・・・

スピンである。

昔、首都高湾岸線で最高速を競争する輩達は、一瞬の判断ミスで追い抜く車を回避する事ができず、ハンドル操作を修正出来ないまま、スピン回転をし自爆の一途を辿る・・・

そのタイヤ痕は、女性の髪型でもある”三つ網”のように幾重にも編みこまれたような形状でコンクリート壁の衝突痕へと続くのである・・・


タイヤの痕が残る、と言う事は、タイヤの限界を超えた現象に陥っている訳なのだ。


しかし、最近は様子が変わってきたのだ。

走り屋たちが残す、タイヤ痕は今だに現役であるものの・・・

事故、又は回避中のパニックブレーキ痕が少なくなった・・・

これは、ABS(アンチロックブレーキ)の普及が物語っているのだろう。

ご存知、パニックブレーキを起こした時にタイヤがロックする事を防ぐ事により制動距離を抑えることができる。

ブレーキ中でもステアリングが効く・・・

雪道などでは顕著に特徴が現れる等、良いことずくめのこのシステム・・・


私は1点だけ、疑問に思うことがある。

それは事故の検証の時だ。

加害者、もしくは被害者の証言の証拠としてタイヤ痕は動かぬ証拠となる。

しかし、ABSのお陰でこれらの痕は道路には残らなくなった・・・

この事が最近では事故の迷宮化を増幅させているのではないかと思うのだ。

最近事故現場で見かけるある看板・・・

「何時何分に発生した乗用車同士による事故についてご存知の方は警察署までご連絡を・・・」

これらは、もしかしたらタイヤ痕の無くなった社会現象の一部なのかも知れない・・・

そう思う今日この頃なのである。
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衝突安全

2009-06-13 | 自動車全般

時速60km/hで走行している車がある。

その車がコンクリート擁壁へ正面から衝突したとする。

第一波は自動車前頭部が衝突し大破・・・

その次にやってくる第二波は運転者が衝突のショックと共に車両ダッシュボード部へ叩きつけられる・・・

つまり人間は時速60km/hでダッシュボードに叩きつけられるのと一緒の事だ。

時速60km/hとはどんなスピードかと言うと、少し速めのキャッチボールの玉と同じくらいだろうか・・・

そのスピードで人間は一瞬のうちに叩きつけられるのだからたまったものではない。



私が小学生の頃、父親に自動車の新車発表会へ連れていってもらった。

普段は白いツナギを着た男達が車の整備を行っている整備工場内部にも壁には紅白幕が張り巡らされ、新型車がグレードやタイプ別に所狭しと展示されている。

場内にはその車のCMソングが流れ、来場しているお客様の数も多く、些かお祭りムードで華やかだ。

アンケートに答えるとその場で景品が貰えたりで、子供心にも楽しい気分になれる。

しかし私はそんな会場中を散策しながらも、店の営業と話し込んでいる父親を見て完全に飽きてしまっていた。


私は、紅白幕を潜り工場の裏側へ入り込んだ。

そこには整備や納車を待つ車が停泊していたのだが・・・

その中の1台が私の目を引いたのだった。


車両前面部はグシャリと潰れている・・・

エンジンルームの長さは半分に短縮され・・・

ハンドルはそのショックからかシャフトの部分から車内へ異様に飛び出している。

その飛び出したハンドルは、前面に向かって極度に変形している。

ハンドルボスを頂点にグリップ部が前面に向かって逆さのチューリップのようだ・・・


これを見て、私は子供心にもこの事故が致命的だったことを悟った。

突き出たハンドルが変形したのは人間の胴体が衝突したのだと・・・

強化ガラスのフロントグラスは縁にザラメの破片を残しているのみで跡形もなく、フロアマットに凝固しつつある褐色の液体も脳裏に焼きついていた。

きっと死亡事故だったのだろう・・・・



昭和40年代から自動車安全基準も厳しくなり、ダッシュボードのソフト素材化やステアリングギヤやシャフトなどが衝突の際に車内へ突出しないようジョイントを咬ませる様になったのはこの頃だったと記憶している。

安全基準も年々厳しくなり、今や運転中に発生した事故での車内の死亡率は一時期と比べかなり減少した。

シートベルトやエアバッグなどは、命は勿論の事、傷害からも身を守ってくれる。


しかし、意外と知られていない傷害を助長する原因がある。

運転者の胸ポケットに納まるボールペン・・・

これは衝突の際、凶器と化してしまう・・・

ショックで先端部が胸に向いてしまい刺さってしまうのだ。

また、ルームミラーの社外品アクセサリーで、ミラーに被せるタイプの凹面鏡などは角部が角ばっており、衝突の際に顔などをグサリと切り裂いてしまうと言う・・・


バンなどでスペアタイヤを固定せずに運行中、衝突に遭遇しタイヤが運転席に飛んできて、運転者の腰を強打し下半身不随になった事例も聞いた。

そもそも安全と言われるエアバッグ・・・
眼鏡使用するドライバーが衝突のショックで膨らんだ風船の圧迫で眼鏡を変形させ目に傷害を与える事はおおよそ考えられるが、まだ社会問題にはなっていない・・・



事故は防がなければいけない・・・

それは確かに大切な事だ。

しかし、もし起こってしまった時のため・・・

自分でできる安全策は少しでもしておきたい。


・・・・・自分でできるパッシブセイフティー(衝突安全)・・・・・


これだけで、最悪の事態を回避することができるのだ。
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