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演歌

2005年10月03日 00時11分23秒 | Weblog
さあー東京へ出張だーという時は機内でジャズを聴く。なんだか気分が高揚して、仕事が楽になるからだ。でも帰るときは機内で演歌を聴く。ちょっと恥ずかしいけど、演歌をじっくり聴けるのは機内しかない。周りを気にせず、しかも周りに気づかれずに聴ける。流れる演歌が流行った頃の自分や、その頃の風景を思い出しながら聴く。付き合った彼のこと、実家の家の中の様子、両親の姿、姉兄の姿、色々思い出す。今日のJALの機内では尾崎清彦の「また逢う日まで」がかかっていた。高校生の頃に流行った曲だ。あの頃はなんだか、勉強が第一で、ゲイの自分をコントロールするのに精一杯だった。苦く、暗く、冷たく、辛く、湿った青春だったが、でも甘酸っぱいところもあった、そして希望にも燃えていた。なんだか胸がキューんとなる。
大学のころの演歌の思い出は「つかれたわけじゃないの」だ。大学時代のあるひと夏、夜の歓楽街で、クラブのチーフをしたことがある。ホステスがいっぱいのクラブだった。深夜12時に終わるんだが、いつもその時間帯に来る若いハンサムなお客がいた。20代だけど、立派な職業で、収入も多いんだろ、毎日のようにクラブに来ていた。憧れて、羨ましいやら、憎らしいやら、彼をまともに見れなかった。時々僕に話しかけてきたが、無視した。僕と年も変わらないが、相手は遊びに来て、こちらはそこでバイト。「なにくそ!フン!!」だった。その彼が店のエンディングテーマの曲の「つかれたわけじゃないの」をギターに合わせて歌っていた。この歌はその頃の僕の心の中を思い出させてくれる。心の中はいつも「なにくそ!フン!!」だった。
そのころある男性に出会った。夜の歓楽街で弾き語りをして生活をしていた男性だった。彼はゲイ。一見華やかな顔と生活。離婚後、子供を自宅に置き、毎夜、歓楽街に仕事にでる。夜の街で歌い、心の中にゲイの十字架を背負っていた彼だった。僕を愛してくれ、尽くしてくれた。お揃いの銀ペンダントを呉れたのも彼である。ペンダントって言葉が死語なのかどうかは知らないが、初めて貰ったペンダントだった。「銀はすぐ黒くなるよ、だからちゃんと磨いてネ」と教えてくれた彼。尽くしてくれるが、彼の生活があまりにも辛く感じられ、彼を見るのが辛くなり、別れを切り出した。そのペンダントは今はない。捨てた.今は思い出しか残っていない。

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