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マライカのひとりごと

島岡由美子さん著書「我が志アフリカにあり・新版」のお知らせ

2012年09月21日 | 東アフリカ耳より情報


ジャンボ~!
ケニアは小雨季が近く農家の人たちは畑の種まき準備で大忙しですが、今日
は皆さんに待ちに待った新刊本のお知らせがあります。
2003年に朝日新聞社より刊行された島岡由美子さんの著書「我が志アフリカ
にあり」が、カラー写真16ページを加えて装い新たに出版されました。
●書名「我が志アフリカにあり・新版」四六判 ISBN978-4-906909-01-8
●定価 1500円(税別)
●発行元(発売先)(株)バラカ
●アマゾンでお求めはこちら

島岡強さんのタンザニアにおける活動や仕事はTV番組で何度も紹介されている
のでご存じのかたも多いかもしれませんね。
本書は著者島岡由美子さんが25年前に北海道のユースホステルで革命児こと
島岡強さんと出会うところからはじまります。そののち由美子さんは革命児と結婚、
革命児がめざすアフリカ独立革命のため二人でアフリカに渡りますが、そのときの
革命児にはなんの後ろ盾も組織もなく、あるのはただアフリカ独立革命をめざす
ゆるぎない志と仲間たちのみでした。

革命というとクーデターを起し政権を倒すぶっそうなイメージがありますが、本書
によると革命児がいう「アフリカ独立革命」とはそういうことではありません。
革命児が立てた志は、差別と貧困にあえぐアフリカの人々を援助でなく、第一次産業
を主とした雇用を確保することで、アフリカ人の援助なれ精神を排し、自分に誇りを
持って生きる社会を作ることでした。アフリカの可能性を信頼し、アフリカ人本来の力
を取り戻すこと、それを革命児は「アフリカ独立革命」と言います。

革命児はそのニックニームと日本人離れした鋭い風貌、恐そうなゲジゲジ眉、声は
大きく柔道三段の武道家で、話をしなくても周囲に強烈なビームを発しているため、
当初は内外から危険人物として誤解されますが、本書を読み進めてわかるのは、
革命児は日々の実践をもくもくと積み重ねる地道な努力家ということです。
ただどんな困難にも屈しない強靭な精神力と行動力は並はずれているかもしれません。
本書では、革命児がザンジバル島の仲間たちとゼロから始めた漁業、運送業、柔道
指導の開始、異文化との出会い、試練、重篤なマラリア体験、タンザニアの地場産業
興し、またふだんのザンジバルの人々の日常や生活文化が書かれてあり、時に楽しく
爆笑しながら、時にドキドキハラハラしながら一気に読んでしまいます。

そして本書のテーマでもある‘人として生きるとはどういうことか’を常に自問し、
今ここにあるアフリカの地で志を実践する革命児の生き方と、著者由美子さんが生死
をさまよう病いのなか、妻として、一人の人間として、自分の生きる意味は何なのか、
純粋でひたむきな自分自身への問いかけが飾りのない素直な文章で綴られています。
アフリカのザンジバル島という地にしっかり根ざし、アフリカを自立した社会にするため
地域の人々と協働し日々を完全燃焼する二人の生き方は、きっとたくさんの人たちの
心を熱くし、生きる励ましと勇気を与えてくれることでしょう。

本書は、自分はまわりと違っていて悩んでいる中学生、高校生の若い方にもお奨め
します。幼少のころから島岡強さんを革命家として育てたお父様の教えがまた型破りで
ユニークです。
人と違っていてもいい、自分の考えをしっかり持ち、自分の志は何かを己自身に語りかけ、
そして内なる声が聞こえたら、その志にそって命を燃やして行動することの喜びを本書
で教えてもらえるかもしれません。

「我が志アフリカにあり・新版」、ぜひご一読くださいね。






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