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niji.blog 自由気ままなおうちカフェ

自分探しも夜出歩くのもひと区切り。
たまにそんな気になるときは、掃除をするのだ。

リターン

2006-04-12 02:59:02 | 詩 つらつら
今日も車を走らせている

町が深い眠りに落ちている頃
道端の数少ない街頭の下をオレンジ色の光が進んでいく

いつもそうだ

仕事で嫌なことがあったり恋人と喧嘩をしては
一人住まいの部屋を飛び出し

温泉に行こう
カラオケに行こう
食事に行こう
などと衝動的に 思いついた場所へ急ぐ

それで 心の晴れた日があったろうか

迷いと一緒に車が停まった

すぐ後ろを走っていた車が先に行き
その後 何台か通り過ぎていった

そしてしばらく 暗闇に浮かぶ一つの街頭と
ひっそりと静まり返る家々だけが残った

悩みだすときりがない私が
右ウインカーを上げて戻りだす

私にはやることがある
忘れていた何かが胸の中で大きくなっていく

部屋に戻ろう









幸せ

2006-04-09 23:30:12 | 詩 つらつら
この世ではない どこか遠くの世界へ旅立ったときに

あの子はこんな子だった
何が好きだった
ドジで抜けてて 大丈夫かなといつも心配してた
口には出さないけど 頑固だった
壁に直面すると すたこら逃げてた
泣き虫だった
孤独で寂しい人だった

良くも悪くも
思い出として心の片隅に 誰かの心に残っている
そして 時々その欠片を取り出して来てくれる

それが 最高の幸せ

逃亡の果て

2006-04-04 11:56:43 | 詩 つらつら
押し倒して逃げたって
思い切り振り切って走ったって
いつもその黒い影は 私の後を追ってくる

辛いときは 逃げることも必要さ

あぁ それは一瞬一瞬を懸命に生きる人だけに通用する言葉だと
今になって 思う

私には一体 何があるというのだろう
逃げている最中にも 心は何度も立ち止まり 模索している

木々がざわめき冷たい風が頬をつたうようになる頃
日は暮れかけ
人の声は遠ざかっていく
そう
私には 何も無い

誰かが気遣ってくれると思っていた
誰かが 心配して 肩をたたいてくれると思っていた
それはすべて甘え

私は一人なんだ

黒い海 黒い影 雲に隠れて見えない星
もう道はない
落ちるしかない





私はピエロ

2006-01-27 00:35:51 | 詩 つらつら
私の最近の写真は どれも 笑っているのか 悲しんでいるのか 怒っているのか
一言ではいえない表情をしている

愛読書は ”人間失格”

人を不愉快にさせるのを嫌うので
滑稽な自分を演じ 涙ぐましいほどの労力を使う

でも そんな労力も無力

「馬鹿な奴とは友達になるな」
という人間社会の原理によって
人は各々を成長させる為に 自然と私から離れてゆく

私はいつも 田舎モンの世間知らず のレッテル

誰が 馬鹿を演じて満足している奴がいるか

実際流した涙も 心の中で流した涙の量も誰一人知らない

誰一人 私を知る人がいない

それでも 大切な人に幸せでいて欲しいから
笑っていて欲しいから

私は ピエロを演じ続ける

 

東京迷子

2006-01-21 23:29:29 | 詩 つらつら
ここから見える空は 晴れているのかも曇っているのかも分からぬ
灰色の空
たくさんのビルに囲まれて たくさんの人に囲まれて 自分を見失った

だって ほら 今向かおうとしている場所がどこだったか
その場所がどの方向だったかも忘れている
360度同じ景色に見える

どうしよう

私はどこに どうやって行ったらいい
自然と 苦労を重ねた年寄り染みたような顔になり
首をうなだれ
その場に立ち尽くしてしまった

私はどこに どうやって行ったらいい
私はどこに どうやって行ったらいい
私は 何をしたいんだろう

完全に自分が見えなくなったとき
大きなクラクションと共に目の前が真っ白になった

赤信号真っ只中の 交差点だった

神様いるとしたら

2006-01-21 00:34:59 | 詩 つらつら
午前0時を過ぎた頃 パソコンに向かう手が自然と動き出す
送ることのない手紙を君に向けて打っている
愛してる 愛してる・・・
私が死ぬときがきたなら 即座に消去しないと死んでも死にきれない文章
赤面ものにも程がある言葉なのに
何かが降りてきたように 指が勝手に動くのだ

二人の間に見えない壁があって
呼んでも呼んでも気付かない
そんな日常の中で思う
その手取って走りたい あの頃に 戻りたい
あなたがやっぱり 一番です・・・

神様がいるとしたら 夢を叶えてくれる存在ではなく
正直になれる瞬間を与えてくれる存在なのかもしれない
きっかけをチャンスに変えられる時を逃した今は
月夜に投げかけるだけの 私の言葉しかない
愛してる あなたが一番です・・・


I LOVE YOU

2006-01-19 21:55:25 | 詩 つらつら
永遠と儚さは紙一重
I LOVE YOU 一言で 救われ
I LOVE YOU 二言で 安心を得
I LOVE YOU 三言で 自信を宿す
身体はいりません
週に一度だけでも 心を 私に下さい
二人とも 真面目だった
そして 臆病だった
お互いの大切な時間を冒せないジレンマが 胸を締め付ける
本当は 太陽の当たる道を歩きたいのと 最後まで言えなかった

I LOVE YOU さようなら



藪の中

2006-01-18 22:55:29 | 詩 つらつら
白黒 どちらかと言われれば 灰色
太陽と月 どちらかと言われれば 星
右の道左の道 どちらかと言われれば 真中の道
道は険しい 藪の中

戦いに明け暮れ 辺り一面焼け野原
灰色の空に 光差す道しるべもなく
道なき道をゆく
あるときは 熱くなった瓦礫の山が 体を蒸し焼きにし
剥ぎ取られたかのように地面に広がる木々が 足を貫いた

綺麗なものに憧れた日もあった
凛として 力強い瞳をたたえた
そう 隣の家にいたお姉さんのようなひとになりたいと
小さい頃は思っていたものだ
でも そんなものは幻だった

今まで 何人の人をあやめてきただろう
身を守るためと称し振りかざしてきたこの手で
抜け殻同然の身体を この地面に返そう

隠していたナイフの刃先を己の喉に向けたとき
流れる灰色の空から 少しだけ光が見えた
見えた気がして
柄を投げ捨てた
地面を両のこぶしで叩いて 狂ったように笑っていた

右も左も分からない
白黒もはっきり付けられない
光も浴びることができない
それでも 私の目の前にあるのは 藪の中だけ

木々のトンネルの隙間から 照らす星が一つ
いつしか澄んだ空気が流れている
差し出された選択肢は何も無い
星が一つ これ一つで生きていける

底辺の人間

2006-01-15 23:08:13 | 詩 つらつら
人から白い目で見られ さげすまされ
馬鹿にされ踏みつけにされても
いつまでも前を向いていたいから
誰一人のことも 見失わずにいたいから

人を憎まず 見返したいと思わず
誰かの上に立とうとせず 差別もしない
利口な人間になろうとしない 馬鹿で愚かな奴でいる

そんなどうしようもない 駄目な人間でいることが好き

ただ嘘さえつかなければ
真実さえ忘れなければ

私もこの世に生かされている 意味を 誇りを
持てる気がしている

確かな鼓動が聞こえる

乖離(かいり)

2006-01-15 00:18:32 | 詩 つらつら
人間関係から逃げている自分が汚いものに見えて
胃の中のもの全部吐き出すんじゃないかというくらい
気持ちが悪くなった

誰かれから 何と言われてもはね返せるくらいの 強さが欲しい
正直 人間やめたい

でもそんなこと口にしたら

「甘えるな」
「みんな辛いのは同じなんだ」

と おいおい どっから口裏合わせてきたんだというくらい
同じ言葉が返ってくる

「そんなこと 言わないで」

なんて はなから拒否される場合もある

人間の考え方は人それぞれというが
なぜ都合の良いときにだけ みな同じ なんだ?

社会で生きる為のルールがあるとしたら それは
10人が10人同じことを口にした事柄によるもの ということだろうか

私はそんなルールからはみ出している
アウトロー と名前を改名したほうがよいのではないか?というくらい
社会のコミュニティから 外れている

現実を見る目がない
概念という枠のなかにしか生きられない私は どこに行ったら良いのだろう