愛犬と一緒に楽しく暮らす上で、犬の行動特性を理解することはとても大切なことです。私たち人間が気にしないようなことでも、犬にとって大きなストレスを与えてしまうことがあるからです。犬の特性を正しく理解するため、ここでは犬が苦手な場所・嫌いな場所について解説します。
★犬が苦手な場所はこんなところ
〇犬は高所恐怖症?
トリミングサロンのテーブルや病院の診察台などに乗せるとピタッとおとなしくなってしまう子がいますよね?これはおとなしくなっているというよりも、固まって動けなくなっていると言った方が正確かもしれません。
一般的に犬は高い場所が苦手な生き物です。病院の診察台では目の前に飼い主さんがいるので、飼い主さんの助けを求めて、おとなしくしてくれないことが多いかもしれませんが、トリミングでは飼い主さんから離されてしまうので、固まることしかできなくなってしまうのです。
もちろん、中には暴れてテーブルから降りようとしたり、トリマーさんに咬みつこうとしたりする子もいて、反応は様々ですが、それでもやはり高いところは苦手な子が多いような気がします。
〇足元が安定しない場所も苦手
犬は足元が安定しないところも苦手です。特に網目状になったところを歩くのは本当に苦手。お散歩中、排水溝のフタなどがあれば、それらをよけて歩きませんか?歩道橋や川の橋など、たまに足元が金網になっているところがありますが、その上も苦手な子は多いのではないでしょうか。何も気にせずにスタスタ歩く子はめずらしいと思います。
〇大きな音がする場所もダメ
犬は大きな音が苦手です。工事中の金属音、お祭りの太鼓や笛の音、雷や花火の音が苦手な子はたくさんいますよね。また、テレビから聞こえる電子音や観客の大きな歓声、ご家族が大声で言い争う声やお子さんを叱る声が苦手な子もいます。
気が付いたら、いつの間にか他の部屋や物陰に隠れていた、という経験のある飼い主さんも多いのではないでしょうか。ちなみに、逃げられるならまだいいのです。中には、不安や恐怖でパニック状態になってしまう子や、自傷行為に走ってしまう子もいます。普段私たちがなんとも思っていないような音でも、犬にとっては耐えがたいほどの恐怖や不安を与えてしまっている場合もあるので、音に対する苦手意識が強い子には、特に気を使ってあげてください。
〇犬が好きな場所ってこんなところ
反対に、犬が好きな場所ってどんなところでしょう。これは具体的に例をあげることは難しいかもしれません。飼い主さんに撫でられながらゴロゴロできるソファの上や、飼い主さんの膝の上が大好きな子もいますし、逆に寝ている時に触られるのが苦手な子は、自分だけで静かに寝られるケージの中が一番落ち着く場合もあります。その子にとって一番居心地がよく、安心できる場所は好みによって大きな差が出てくるので、その子が好きな場所を探してあげてください。
たとえば多くの人が行き交う駅の改札。ひとなつっこく、「かわいいね」と声をかけられるのが好きな子は、そういう場所が大好きだったりします。お散歩に行くと、必ずその場所に行こうとすることもあるでしょう。逆に、飼い主さん以外の人が苦手な子は、そういったにぎやかな場所を避けようとしますよね。
〇社会化期に経験したことの影響が大きい
犬は生後3~12週間頃、「社会化期」という大切な時期を迎えます。この時期は、子犬がともに暮らす仲間たちとの適切な社会行動を学習するために非常に重要な時期。自分と同じ種類の犬だけではなく、飼い主を含む人間や同居動物(猫などの違う種類の動物)に対しても、社会的な愛着を形成していきます。また、場所に対する愛着が形成されていく時期でもあります。この時期に体験したことは、成長後のその子の性格や行動に大きく影響を与える可能性が特に大きいとされています。
この社会化期をさらに細かく見てみると、警戒心や恐怖心が全くない時期があります。だいたい3~5週齢の間は、新たな環境に対して恐怖心や警戒心をほとんど抱かずに接することができるのです。そこから少し成長して6~8週齢になると、警戒心は少しずつ芽生えてくるのですが、好奇心の方が警戒心を上回るため、様々なことに興味を示す時期だと言われています。
〇理想的な社会化期の過ごし方
この時期にいろんな人に会わせたり、病院やトリミングサロンなど、大きくなってから通い続ける必要がある場所にたくさん連れて行ってあげるといいでしょう。獣医さんやトリマーさんに、診察台やテーブルの上でおやつを食べさせてもらうのも、子犬にいい印象を与えることができるのでオススメ。「病院に行くとおやつがもらえる」と記憶して、病院を好きになってくれるケースが多いのです。協力してくれる病院やサロンを見つけておくことも大切ですね。
また、散歩に連れて行くことができなくても、抱っこをして人混みの中に連れて行ったり、道路沿いを歩いて車の音に慣れさせたりすることはできます。もちろん、そこでいきなり怖い思いをさせるのではなく、優しく声をかけながらおやつを与えたりするなどして、いいイメージを付けることが大切です。9~12週齢になると、初めての人間や場所に対して、少しずつ興味を抱くようになってきますので、この時期を迎える前に、ぜひいろいろなことに触れさせてあげてください。
〇社会化期を過ぎたら、克服できないの?
苦手なことに、無理に慣れさせる必要はありません。たとえば足元が安定しない網の上を、無理やり歩かせる必要などないのです。避けられるものはできる限り、避けてあげてください。
ただ、雷や花火、テレビの音や金属音など、世の中にはどうしても避けられないものがあります。そんなとき、苦手意識を克服できないままだと、その子が受けるストレスが大きくなってしまうので、そういったものはある程度慣れさせてあげるといいでしょう。
「うちの子はもう成犬だから無理かも…。」と思われる飼い主さんもいらっしゃいますが、社会化期を過ぎてしまった子でも、少しずつ苦手な環境に慣れさせることはできます。時間はかかりますが、飼い主さんに根気よく続ける気持ちがあれば、改善することはありますので、あきらめないでくださいね。
生まれつき怖がりの性質の子もいますので、どんなにがんばっても苦手意識や恐怖心を変えることは難しい場合もあります。自己流でいろいろな方法を試した結果、余計に怖がりになってしまったという例もありますので、心配な方は行動治療の専門家に相談されるとよいでしょう。
(ワンペディアより)
また、私どもではワンちゃん中心のペットグッズ、雑貨・インテリアのショップを運営しています。
よろしければご覧ください。
ショップはこちら
★犬が苦手な場所はこんなところ
〇犬は高所恐怖症?
トリミングサロンのテーブルや病院の診察台などに乗せるとピタッとおとなしくなってしまう子がいますよね?これはおとなしくなっているというよりも、固まって動けなくなっていると言った方が正確かもしれません。
一般的に犬は高い場所が苦手な生き物です。病院の診察台では目の前に飼い主さんがいるので、飼い主さんの助けを求めて、おとなしくしてくれないことが多いかもしれませんが、トリミングでは飼い主さんから離されてしまうので、固まることしかできなくなってしまうのです。
もちろん、中には暴れてテーブルから降りようとしたり、トリマーさんに咬みつこうとしたりする子もいて、反応は様々ですが、それでもやはり高いところは苦手な子が多いような気がします。
〇足元が安定しない場所も苦手
犬は足元が安定しないところも苦手です。特に網目状になったところを歩くのは本当に苦手。お散歩中、排水溝のフタなどがあれば、それらをよけて歩きませんか?歩道橋や川の橋など、たまに足元が金網になっているところがありますが、その上も苦手な子は多いのではないでしょうか。何も気にせずにスタスタ歩く子はめずらしいと思います。
〇大きな音がする場所もダメ
犬は大きな音が苦手です。工事中の金属音、お祭りの太鼓や笛の音、雷や花火の音が苦手な子はたくさんいますよね。また、テレビから聞こえる電子音や観客の大きな歓声、ご家族が大声で言い争う声やお子さんを叱る声が苦手な子もいます。
気が付いたら、いつの間にか他の部屋や物陰に隠れていた、という経験のある飼い主さんも多いのではないでしょうか。ちなみに、逃げられるならまだいいのです。中には、不安や恐怖でパニック状態になってしまう子や、自傷行為に走ってしまう子もいます。普段私たちがなんとも思っていないような音でも、犬にとっては耐えがたいほどの恐怖や不安を与えてしまっている場合もあるので、音に対する苦手意識が強い子には、特に気を使ってあげてください。
〇犬が好きな場所ってこんなところ
反対に、犬が好きな場所ってどんなところでしょう。これは具体的に例をあげることは難しいかもしれません。飼い主さんに撫でられながらゴロゴロできるソファの上や、飼い主さんの膝の上が大好きな子もいますし、逆に寝ている時に触られるのが苦手な子は、自分だけで静かに寝られるケージの中が一番落ち着く場合もあります。その子にとって一番居心地がよく、安心できる場所は好みによって大きな差が出てくるので、その子が好きな場所を探してあげてください。
たとえば多くの人が行き交う駅の改札。ひとなつっこく、「かわいいね」と声をかけられるのが好きな子は、そういう場所が大好きだったりします。お散歩に行くと、必ずその場所に行こうとすることもあるでしょう。逆に、飼い主さん以外の人が苦手な子は、そういったにぎやかな場所を避けようとしますよね。
〇社会化期に経験したことの影響が大きい
犬は生後3~12週間頃、「社会化期」という大切な時期を迎えます。この時期は、子犬がともに暮らす仲間たちとの適切な社会行動を学習するために非常に重要な時期。自分と同じ種類の犬だけではなく、飼い主を含む人間や同居動物(猫などの違う種類の動物)に対しても、社会的な愛着を形成していきます。また、場所に対する愛着が形成されていく時期でもあります。この時期に体験したことは、成長後のその子の性格や行動に大きく影響を与える可能性が特に大きいとされています。
この社会化期をさらに細かく見てみると、警戒心や恐怖心が全くない時期があります。だいたい3~5週齢の間は、新たな環境に対して恐怖心や警戒心をほとんど抱かずに接することができるのです。そこから少し成長して6~8週齢になると、警戒心は少しずつ芽生えてくるのですが、好奇心の方が警戒心を上回るため、様々なことに興味を示す時期だと言われています。
〇理想的な社会化期の過ごし方
この時期にいろんな人に会わせたり、病院やトリミングサロンなど、大きくなってから通い続ける必要がある場所にたくさん連れて行ってあげるといいでしょう。獣医さんやトリマーさんに、診察台やテーブルの上でおやつを食べさせてもらうのも、子犬にいい印象を与えることができるのでオススメ。「病院に行くとおやつがもらえる」と記憶して、病院を好きになってくれるケースが多いのです。協力してくれる病院やサロンを見つけておくことも大切ですね。
また、散歩に連れて行くことができなくても、抱っこをして人混みの中に連れて行ったり、道路沿いを歩いて車の音に慣れさせたりすることはできます。もちろん、そこでいきなり怖い思いをさせるのではなく、優しく声をかけながらおやつを与えたりするなどして、いいイメージを付けることが大切です。9~12週齢になると、初めての人間や場所に対して、少しずつ興味を抱くようになってきますので、この時期を迎える前に、ぜひいろいろなことに触れさせてあげてください。
〇社会化期を過ぎたら、克服できないの?
苦手なことに、無理に慣れさせる必要はありません。たとえば足元が安定しない網の上を、無理やり歩かせる必要などないのです。避けられるものはできる限り、避けてあげてください。
ただ、雷や花火、テレビの音や金属音など、世の中にはどうしても避けられないものがあります。そんなとき、苦手意識を克服できないままだと、その子が受けるストレスが大きくなってしまうので、そういったものはある程度慣れさせてあげるといいでしょう。
「うちの子はもう成犬だから無理かも…。」と思われる飼い主さんもいらっしゃいますが、社会化期を過ぎてしまった子でも、少しずつ苦手な環境に慣れさせることはできます。時間はかかりますが、飼い主さんに根気よく続ける気持ちがあれば、改善することはありますので、あきらめないでくださいね。
生まれつき怖がりの性質の子もいますので、どんなにがんばっても苦手意識や恐怖心を変えることは難しい場合もあります。自己流でいろいろな方法を試した結果、余計に怖がりになってしまったという例もありますので、心配な方は行動治療の専門家に相談されるとよいでしょう。
(ワンペディアより)
また、私どもではワンちゃん中心のペットグッズ、雑貨・インテリアのショップを運営しています。
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