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◆カジノIR◆江原ランドでポーカーするのに長時間待たせる理由(憶測)&感じること
江原ランドのポーカー(リミットテキサスホールデム)について感じたことは
最初は時間にきっちりしていてすごいなと思ったものだが、違う面も見え始めてきた。
座席予約システムはバカラやブラックジャック、カリビアンスタッド、スリーカードポーカー、カジノウォー等に導入されているが、バカラやブラックジャックはオープンである12時から稼働している。
対して、テキサスホールデムは営業開始は5時30分である。
まとまった時間の待ちが発生するので、カジノから離れてホテルに戻って、シャトルバスの時間に合わせてバス停に行き、カジノへ戻る。
12時からオープンして席に座らせて始めたらええやんと思うし、提案も相当数上がっていると思われるが、あえてそれをしない意図がカジノ側にはあると思われる。
テキサスホールデムとその他のカジノゲームの収益構造が異なることと、カジノがポーカーをあくまでも娯楽としておいており、いわば「サービス品」としての提供であると。
「サービス品」を提供するから待ち時間の間にサイドギャンブルやってねという。
もちろん、ポーカーでもレーキを徴収するから、全くサービスというわけではないが、それでも同じ時間あたりでバカラやブラックジャックで得る収益よりもポーカーで得られる収益の方が遥かに少ない。
そうして、苦労して得た席を短時間で捨てるという勇気は持ちにくい。それは他の座席予約システムを採用しているカジノゲームでも同じである。
江原ランドでは一般カジノにおいては上限300000、200000、100000,50000ウォンの4種類のテーブルを用意しているが、50000ウォンのテーブルの殆どは規制の影響で減台対象となっており、稼働していない。
少ないテーブルに定員以上のプレイヤーが殺到し、その結果、席を得られないプレイヤーは外張りし、座ってるプレイヤーは席を捨てられない。
まぁ、勝っているのなら特に問題にはならないと思うが、負けているときにやめにくい状況を形成されると感情が正常な判断の邪魔をする。
もう一つ、上限いっぱい賭けるプレイヤーは珍しくなく、仮に100000ウォンのテーブルであっても、1回1万円の勝負となる。
テキサスホールデムで一般的に用意する500000ウォンはブラックジャックやバカラだと10分持たない可能性すらある。
ポーカープレイヤーの一定数はバカラやブラックジャックでお金が続かなくなってコストの安いポーカーに流れてきたものであるし、直近の江原ランド訪問で仲良くなった韓国人プレイヤーはブラックジャックお金が続かなくなってポーカーをしていると言っていた。
サイドギャンブルをやってしまうとサイドギャンブルの勝敗で収支が決まってしまい、ポーカーをしている意味はなくなる。
見方を変えると、ポーカーをしている間は、バカラやブラックジャックを並行ですることはできない。
例えるならば、ニコチン軽めのタバコに切り替える感じであるが、ポーカーをしている間はカジノテーブルから離す意味合いを持ち、そのことがプレイヤーのフロー(使う金額)を減少させる効果はある。
依存症対策に関しては
江原ランドがやているようにテーブルにおける上限を低く抑えるのも一つの手であるとは思うが、他方、ギャンブル依存症の危険性は使用金額に比例するところを鑑みると、結局は総量規制(これだけ負けたらプレイ禁止)に優る規制はないと思われるし、かと言って勝っているプレイヤーは納税さえしてくれれば別段リスクになるとは思われない。
江原ランドではコンプカードを発行し、プレイの前に渡してポイントを貯めているが、実のところこれがのめり込みの一要因を形成していると思われる。
- コンプカード(やればやるほどポイントが貯まる→ポイントがあるから負けてもいい)
- 座れないシステム
- 座ると捨てられない(負けているときはなおさら)
これでは「対策しています」というのはただのアピールで実際は「いっぱいお金使ってね」と言っているようなものである。
追い出すための施策は機能しているかもしれないが、依存兆候を見出すのには全く効果が上がっているようには見えない。
なんか言ってることとやっていることが違うなぁと感じざるを得ない。
◆カジノIR◆なぜ江原ランドカジノ(韓国)へ行ったのか?
韓国人にも結構不思議がられ、実際に聞かれることの一つに
「なぜ、わざわざここに来たのか?」というのがあると思います。
江原ランドの人にも複数回言われたし、プレイヤーにも聞かれました。
外国人は国内16箇所のカジノの全てに入れますし、わざわざ江原に行く必要がありません。
それでも日本人がここにいる、しかも自分の隣に。
なんで? みたいな。
そもそも今年になって突然韓国に行こうと思いついたのは、江原ランドのホームページを見ていて、どうもホールデムがノーリミットじゃないらしいということを見つけ、それを空振り覚悟で実際に見に行って、あわよくばプレイできればと思ったからです。
タイミングが良く、航空券も安かったので、慌ててパスポートを取り、発給直後に航空券を抑え、ホテルも安いのが見つかったので、渡韓。
結構な行き当たりばったり、突撃感満載ではありましたが、無事に江原ランドカジノにたどり着くことができました。
実際に訪問したところ、情報が古いわけではなく、5-10の固定リミットでしたし、席に座るのに紆余曲折と結構な手間はかかったものの実際にプレイすることもできました。
2回目のときは準備してきたので、特に混乱もなくスムーズに席につけました。(知り合いにも会いました)
一般的には、仁川空港を素通りして江原に行く日本人ポーカープレイヤーはいません。ポーカープレイヤー全体的に情報収集能力に劣るところがありますから、自分で賭場を開拓することはしませんし、
情報も集めません。なので、江原ランドの説明をしても相手に理解してもらえないこともあります。
他方、僕自身はカジノIRに関心があり、カジノ反対派が謳う「失敗カジノ」がどのようなものかに対する興味もありましたし、カジノの専門家ではない「政治家達」の見え方と「ポーカープレイヤー」としての見え方にどれ位の違いがあるのか
依存症対策としてはどうなのか、街の様子はどうなのか?
江原ランドに行く日本人の絶対数が少なく、かつ、複数行く人は更に少ない、ましてやカジノ、ポーカーする日本人はほぼいない=オンリーワンとして発信することができる可能性があるという目論見もありました。
(続く)
◆カジノ◆とくえ的内国人向けIR私案
ソウルからおよそ3時間。
内国人向けカジノを作るときに、産業のない街に新たな産業資源を植える目的で地方に設置するという江原ランドのやり方は大いに見習えば良いと個人的には思っている。
将来の内国人向けカジノを作るに際し、僕の意見を述べさせていただくと
場所
- 江原のような都心から離れたところが望ましい
- 鳥取
- 島根
- 和歌山
- 岩手
- 石川(珠洲)など
目的
- 産業誘致・地域復興・雇用創出の役割を担う
営業時間
- 18時間程度が望ましい
- 24時間は効率的とは思えない
内国人に対する入場規制
- 週4回、または月15回まで
- 毎週金土日で12回
- 近隣住民は週1回、月1回などの制限を設けても良い
デポジットに対するカウンセリング
- 入場カードにプレイ情報を記録し、危険兆候を検出し、カウンセリングの受診を勧める
依存症に関する支援等
- カウンセリングによる指導
- 利用枠の減少・廃止
- 基本的には金銭的な支援は行わない
入場管理に関して(内国人)
- デポジット機能付きの入場カードを購入させ、入場パスとする
- 30万円(一般用・所得制限なし)
- 100万円(所得証明必要)
- 生活保護受給者
- 期限の利益を喪失した債務を完済していない者(不良債務者)
- 本人・親族の申し出により入場禁止措置を取られたもの
- すべてのチップ交換・換金はカードを経由させる
- テーブルゲームに関してはチップの共有・横流し等は禁止
- カードは1年間有効
- 上限まで使い切るとリチャージは不可。次の年を待つ
- 年度替わりに限度額までリチャージ可能
入場管理について(2週間以内に出国する外国人)
- カード発行時にパスポート・出国航空券(紙・スマホなど)を提示
- デポジット上限はない
- 出国日まで有効のカードを発行する
- 所得の源泉徴収は行わない
ゲームテーブルについて
- 外張り禁止(席についたプレイヤーのみプレイ可能)
- カードを挿入して指紋認証
- チップレステーブル(タッチパネルを操作してベット・配当を受け取る)
- カードは現物を使用
- ルーレット・大小はタッチパネルテーブル(ウィル・ダイスはアナログ)
スロットマシンについて
- コインレス
- カードインサート→指紋認証→ゲームスタート
課税について
- カードから現金化するときにデポジットした金額より多かった場合はプラス金額について源泉徴収を行う
僕は一定額をデポジットさせる代わりに入場を取らない方法を推奨します。高額な入場料が賭博依存症の防止に効果があるということは実証されているわけではないので。
入場料が入場者の減少を招き、収益の悪化を招くことは十分に考えられる一方、収益の底上げに寄与するとは考えにくく、依存症対策は限度枠の設定で十分に機能すると思われる
もしくは江原ランドの初期のように500円程度の入場料を取るのであれば、反対するには至らない
◆カジノIR◆江原ランドカジノ(韓国)を見習うべきだと思う理由(その2:依存症対策と総量規制)
読者の方に「続き書いてくださいよ」と言われたので、続きです。
韓国のカジノ政策では内国人向けと外国人向けの2つの制度が併存している
内国人からは入場料を取り、セキュリティゲートを通して入場させている。
場内にはいたるところに依存症啓発の垂れ幕やディスプレイが溢れ、賭金の上限も低い。
ギャンブルに使う費用はある程度までは売上として貢献するが、一定金額を超えると治療や支援等の社会的コストと相殺状態になるため、一定制限内で遊ばせたい
江原ランドの最大の特徴は「外資が入っていない公営」ということだ。外資が入っていないということで、外資の影響力を排除することができる。外資が入ってこないというデメリットはあるが、韓国では外国人向けのカジノでは外資を積極的に誘致しているわけで
日本も見習えばよい。
江原ランドでは3万円(30万ウォン)が上限になっているが、3万円のテーブルの他に2万円、1万円のテーブルがある。一般的な感覚からすると3万円の勝負はかなりの大勝負であると思われる。
日本の内国人向けというならば1万円が上限というのでも十分だろう。1万円が上限だとして、プレイヤーは毎回上限で賭けるだろうし、江原ランドでもそういう光景は見られた。
僕の私案である年間30万円枠で考えると、1万円だと30ユニットなので、なんなら1日で使い切れてしまう額である。
上限を抑えることによって、ゆっくりと負けさせることができ、最も危険な兆候とされるパニック的な破産(ナンピン・マーチンゲールなど)を防ぐ意味合いがある。
最大1万円しか賭けられないカジノを作って収益的に大丈夫なのかと言う意見だが、江原ランドの入場者数が毎日5000人、外国人向けのすべてのカジノを足した売上より江原ランド1箇所の売上のほうが多い現状を鑑みると
乱立さえさせなければ、収益不足で経営が成り立たないということはほとんどないはずである。
(続く)
◆カジノIR◆江原ランドカジノ(韓国)を見習うべきだと思う理由(その1:前提情報)※加筆あり
日本の報道では、政府はシンガポールのマリーナベイサンズを目指すべき「お手本」としている。
一方、カジノ反対派は江原ランドカジノを「失敗例」として国内にカジノを設置したときのリスクを説いている。
カジノによってギャンブル依存を生み、借金で首が回らなくなり、家族親類に無心を繰り返し、一家が離散する、果ては犯罪に手を染める、社会治安的には犯罪率が上昇し、街は荒廃し、ホームレスであふれる・・・という「恐ろしい」未来の絵を描いている。
手持ちの資料によると、確かに江原ランドカジノ開設から10年程度はそういう状況もあったと聞くし、実際にカジノ開設の副作用として、治安が悪化し、犯罪が増加したという話はあったようだ。
ただ、現在においては犯罪件数は減少に転じ、治安も改善したという話も聞く。
韓国のカジノ政策は「原則」と「例外」で出来ている。原則韓国国内にあるカジノには内国人(在外韓国人は除く)は入場できない。唯一の「例外」が江原ランドカジノである。
韓国のカジノは江原ランドを含めてすべて身分証明書を提示してゲートを通って入場する。外国人はパスポート、内国人は住民カードを提示
江原ランドと他の韓国内カジノとの違いを記すと…
- 入場料9000ウォンを払う(外国人は無料)
- 入場門で顔認証が行われ金属探知機とX線ゲートを通って入場
- 飲酒しての入場はできない(場内にアルコールは置いていない)
- 場内の大型モニターを使ってギャンブル依存に関する啓発を繰り返している
- テーブルゲームの賭金の下限・上限ともに低く抑えられている(下限1000W、上限300000W)
- ポーカー(テキサスホールデムは)固定リミットゲームのみの提供、トーナメントは開催されない
- 24時間営業ではない(10時から翌4時まで)※2019年6月から12時から翌6時までに変更
- 地元民は月1回、その他の地域の内国民は月15回まで、かつ2ヶ月連続で15回入場すると次の1ヶ月は入場禁止(クーリングオフ)かつカウンセリングの受診義務が発生する
- カジノに出入りしない誓約をすることで帰郷旅費の支給があり、また就業支援の補助がある
- 本人または親族の申し出で入場できないようにできる
- 外国人はほとんどいない(入場者数の1%)
- 日本人は全くいないwが、日本語を話せるスタッフはいたりもする。英語が話せるスタッフも居るが、全員が英語を話せるわけではない。
政策的には外貨を稼ぐための外国向けと辺境地の経済活性化のための内国向けの2つの制度を持つ。
- 内国人向け
- 特別法によって成立、設置された唯一の存在
- 都市から離す
- 売上が上がりすぎたので、営業時間が短縮された
- 外国企業の参入はさせない
- 住民カードによる入場規制
- 賭金上限の抑制
- VIPなし(昔はあったそうだが、フロア拡張でなくなったと思われる) →VIPはあるようだ
- 依存症の予防啓発
- 依存症の治療
- 帰郷・就労支援
- 外国人向け
- VIPルーム
- ジャンケット(VIPマーケティング)
- 高い賭金下限並びに上限
- 外国企業の積極的な投資を呼び込んでいる
売上的な面でいうと、江原ランド1箇所の売上で他のすべての外国人向けカジノの売上より多く、かつ、外国人専用カジノの何箇所かは赤字経営である。
(考察は次の回で)