有為の深山

日々の徒然由無し事

科学技術予算削減と事業仕分け

2009-11-25 | 有為深山の床屋政談
25日朝、自民党文部科学部会などの合同会議に講師として招かれた野依さんは「先進各国がオリンピックと同じように国の威信をかけてスパコンの開発にしのぎを削っている。いったん凍結すれば瞬く間に他国に追い抜かれる」と説明した上で、「凍結を主張する方々は、将来、歴史という法廷に立つ覚悟ができているのか」と痛烈な批判を展開した。-読売新聞

野依良治さん(71)はノーベル賞受賞者の一人で理化学研究所理事長だそうです。
野依さんの危惧はよくわかります。日本の科学技術研究に対する予算は今までも少なかったので、それをさらに削減するということに日本の将来を心配するあまり怒りの発言をしても仕方ないでしょう。

日本は自民党政権の間、いらない道路やダム、建物ばかりを作って科学技術振興のための予算は雀の涙程度の予算しか組んできませんでした。
今や無駄になろうとしている地方空港、ダムなどに振り向けてきた土木予算を科学技術研究のための予算に振り向けてきたら日本はもっと世界でその地位を上げていたかもしれません。

すべては自民党が悪いのです!

自民党は族議員の跳梁跋扈を許し、今まで自分たちがやってことを反省もせずに、今、民主党政権の仕分け作業を批判するために野依さんを利用しようとしているように思えます。
もちろん、民主党のやり方に行き過ぎがないとは言えません。
それに対する批判は当然、必要でしょう。
だから自民党文部科学部会などの合同会議での野依さんの講義を依頼しようとしたのでしょうが、自民党は反省が足りない!

それに、科学技術研究の予算を配分するのに当たって、その予算を握る省庁の各部署に無駄がないかどうかを検討する仕分け作業は必要ですし、関係する独立行政法人に対する天下りなどで予算が無駄に費やされていないかを検討する仕分け作業も必要です。
このような無駄を今まで放置してきた自民党は、仕分け作業を単に批判するのではなく、この際、自分たちの今までの行動を反省し、族議員という膿も吐き出す努力が必要でしょう。