goo blog サービス終了のお知らせ 

maffnaff living

世界のどこかでこっそり生きているマフナフのちょっぴり孤独で気ままな生活をご紹介します。

はしのはなし

2007年05月13日 | 日々徒然

男はいつものようにキッチンに立ちました。
これからたくさんの野菜と肉を煮込んで、特製のシチューを作るのです。

男はじゃがいもの皮をむきます。たまねぎをざくざく切ります。
今度はにんじんです。はじっこを切って捨てようとしました。

「ちょっとまってください!」と声がしました。

見ると手に持ったにんじんのはじっこがさけんでいるではありませんか。

「なんでぼくを捨てようとするんです?そりゃあぼくはにんじんのはしくれですよ。でもにんじんなんです。ちょっと色が変わっているだけじゃあないですか。どうぞ食べてくださいよ!」

「かわったにんじんだなぁ。いままでずっとにんじんのはじっこは捨ててきたけど、もんくを言ったにんじんなんていなかったよ」

「ほかのにんじんなんて知ったことじゃないですよ。とにかくぼくをちゃんと食べてくださいよ。捨てられるなんてまっぴらごめんですよ!」

「よしよしわかった。食べればいいんだろう」

男がこたえるとにんじんはきゅうにおとなしくなりました。男は、はじっこもほかのにんじんといっしょに鍋にほうり込みました。

くつくつとじっくり煮込んでシチューのできあがりです。
男はにんじんのはじっこのことなどすっかり忘れて、おいしくシチューを食べました。片づけをする時になって、ふとはじっこのことを思い出しました。それからつぶやきました。

「こんど、にんじんの根元のほうがもんくを言い出したらどうしようかしら」


という話を、朝、にんじんを切った時に思いつきました。


b: Tamatant Tilay / Tinariwen

友あり遠方より来たる

2007年05月08日 | 日々徒然

自分がくさくさした気持ちでいる時に、遠方にいた気の置けない友人がひょっこりやって来たりすると、大いに救われるものです。それでしばらくこっちにいるなんてことになると、自分の生活に楽しみが添えられるというものです。やはりどうしたって共有するものがないと友人とのつながりは疎遠になっていってしまうものです。遠くの恋人より近くの友人などとも言うではありませんか。言いませんでしたでしょうか?


b: Forró de Mané Vito / Quinteto Violado

小さな小さな旅 ~飯能へ

2007年04月30日 | 日々徒然

休日を利用して飯能へハイキングをしに出掛けました。
自宅から飯能へは電車で二時間もかからないので、小さな小さな旅です。

いつもならそれこそ朝一番の電車に乗るのですが、起きられなくて遅くなってしまいました。休日ですから電車は混みあっていました。

東吾野という駅からユガテという集落を経て、顔振峠に至り、吾野駅に戻るという通常のハイキングコースを歩きました。天気はすこぶる良く、絶好のハイキング日和です。

暖かで風もない静寂のなかを、鳥のさえずりが楽しげに響き渡っていました。

山中の小さな集落は菜の花に彩られてそれはそれは美しいものでした。

私はこうした里といいますが、自然と人の住む境のあたりを歩くのが好きです。すっかり自然の中というのも良いですが、境のあたりが好みです。

新しく買ったRICOHのGX100というデジカメを持っていったので、楽しく写真を撮ることができました。このデジカメは広角レンズを搭載しているので目の前にババーンと広がる風景をそのまま撮るだけのことが多い自分にはぴったりのカメラです。また、1:1の正方形で撮影できるモードも搭載されていて、少し使ってみたら今までとは違った楽しさがありました。

四五時間歩きまわって気分がだいぶリフレッシュされました。

ところがまだまだ花粉が飛んでいるのでしょうか、帰りの電車では鼻水とくしゃみがとまらず、頭がかんかんしてきました。帰宅すると次第にひどくなってきて、昨晩は食事もとらずにそのまま寝込んでしまいました。

今日も鼻からのどにかけて調子が悪いです。それでも気持ちが軽くなったので良しとしようと思います。


j: Eu Prefiro O Baiao / Cascabulho

犬がワンとほえること

2007年04月18日 | 日々徒然

犬がいっぴきおりまして、ワンワンとないております。

なにもそんなにハッキリしなくてもいいじゃないかと思うくらい、いせいよくワンワンとないているのです。どこから聞いても何回きいてもワンワンとしか聞こえません。

これがアメリカ人ならバウワウと聞こえるのだから不思議です。ところがはるか昔、私たちの遠いご先祖さまの時代、犬はこともあろうに「びよ」とないていたと言うではありませんか。これはなかなか想像力を必要とするなき声ではありませんか。

時代や場所によって人の感じかたはずいぶんと変わるものです。人の感覚なんて、ずいぶんと怪しく、けれどもおもしろいものだと思わされます。


v: Nobody cares for me / The Be Good Tanyas

情けない朝に

2007年04月11日 | 日々徒然

泣き言ブログになってしまうのは情けないことですが致し方ありません。
現在の心境を絵にしてみますとかくの如しです。
ぐだぐだしていないでさっさと日常を取り戻して前進していかないとどうしようもないぞと思います。けれでも自分自身の心と身体のくせに、どうしてなかなか言うことをききません。弱みにつけこんで「かりんとう大王」も大攻勢をしかけてきます。
春は凹みがちですので私にとってはよろしくない季節です。


g: Uton / Palya Beata