アオスタはトリノから電車で2時間ほどのフランスとスイス国境に近い街。モン・ブランやシャモニーは近く、標高も高いので、電車から降りた途端にヒンヤリした。
「涼しい」
さらさらして、これぞヨーロッパの夏って感じである。山の頂に残る雪、眩しい陽射し、濃い緑、街並はスイスだ。
観光客が多く、通りは歩く人でいっぱい。皆、考えることは一緒か。
古代ローマ時代の城塞の街で、門や劇場跡などが沢山残っている。
ぐるっと街を一周して地図を見ると、南側の高い山の斜面にリフトがあり、見ると、たくさんの人が上っているようだ。乗り場へ行って、切符を買い、いざ。しかし、小さなロープウェイは、オンボロで、山の斜面を擦るように登っていくのだが、途中、何度も止まるのだ。その度にガックン・・・怖い。下は、牧場だったり、森だったり、崖だったり。太陽はカンカンと照り、中は蒸し風呂。延々20分。
高い!涼しい!最高!
こんなところで、水着で日光浴姿の現地人たちを見かけた。こちらの人たちは焼きたいのね。
ハイキングコースがあったので森の中を少し歩き、この大パノラマを見ながら夫はビールを飲んで感激していた。下りたくないが、帰りの時間もあるし、また蒸し風呂のリフトに乗って下界へ。
帰りの電車の中で、いっぱい遊んでもうひと月くらいこっちに居る気がするけど、まだ6日目、あと4日も遊ばないといけない、と思う。
のんびり、した気分にはなっても、のんびり遊んではいないのだ。遊ぶのにも体力が要る。事実、扁桃腺が腫れて、疲れて食欲もなく、時差ボケは解消されていない。
いつか、半年くらいのんびりこっちに来たいものだ。