日記 スジャータさん

ガラガラの電車内で
寒そうにしてる初老の男性を見かけた。

薄手のコートにくるまるようにして
自分の手のひらを首にマフラーがわりにでもするように当てがって、
苦しそうに眠ってた。
たまーに軽く咳き込む。

その人の様子を見てるのは
自分しかいない状況であった。

服装を見れば
新しめのコートなのに、何やら汚れてた。
バッグも新しめなのに土埃が付着してる。
ジャージのパンツも新しめであった。

髪の毛も、最近カットしたとはいえないような伸びよう。


通路を挟んで
隣のボックスシートに座ってる状況。

座っているのは
私とそのかただけ。



私のバッグの中には
未使用のホカロンがあったので
ずうっと迷ってた。
差し上げるべきか否か。

非常に迷う。

今日も思い出して、差し上げるべきだったのか考えていた。



フランスやロシアには
物乞いが非常に多いと読んだ。

日本には物乞いはいないよね。


鎌倉で見かけた浮浪者も
何かを探しながら人混みの中を歩くだけで
物乞いはしていなかった。

それにしても
鎌倉の浮浪者は
見るからにそれとわかるのに
誰一人として気に留める様子はなかった。
不思議なくらいに。



話を戻すけど
スジャータさんは、ボロボロのお釈迦様に勇気を持って乳粥を差し上げたのだろうか？

まあ、時代背景も違うし、
修行僧？の身なりだっただろうから
比較はできないけれど、


うーーん。
悩むわ。
また同じ状況がやってきたら…

ホカロンを差し出されて
嬉しいのか否か…

わからない。

怒る人もいるだろうな…。


お節介かな。

わからない。

でも
困っている、苦しそうな表情ではあった。


悩むわ。