近鉄、長谷寺駅。びっくりするくらい何もない。無人駅。むろん、コンビニエンスストアもなく、閑散としている。長谷寺まで歩く。人通りも少なく、予想外。
今日の目的は、十一面観音に会うこと。いや、お会いすること。
一度、訪れたはずだが、駅に降り立って、よみがえるものがなかった。。。
仁王門をくぐると、登廊が続く。随分前に、この登廊を牡丹灯篭を下げて男の元に通う女の話を読んだ。その時に知ったのが寒牡丹。なぜかわからないが、その時以来、寒牡丹と長谷寺が結びついてしまった。その短編小説が何であったか思い出せない。小池真理子だったような気もする。
ほどほどにアジサイが咲いている。
大観音特別拝観の期間。本堂に向かう。どぎまぎしながら、正面の十一面観音に目を向ける。確かに大きい。が、上半身しか見えない。
公式ホームページより
そうだ、特別拝観だと気が付いて、靴を脱いで、本堂の内陣に入る。
公式ホームページより
狭い空間を圧倒している。顔をずっと上にむけて、見つめていると、東大寺の大仏にみえてきた。東大寺大仏は、聖武天皇の発願で天平752年に開眼供養会が実施されている。時代が近い。
十一面観音が、すぐそばに圧倒的な力強さで存在している。真正面から見た時とは、全く違う印象だった。圧巻。後ろが見えないのが残念。 参拝者に倣って「お御足」に触れて、ご縁を結んできた。
長谷寺の創建は奈良時代、8世紀前半と推定されるが、創建の詳しい時期や事情は不明。寺伝によれば、天武天皇の朱鳥元年(686年)、僧の道明が初瀬山の西の丘(現在、本長谷寺が建てられている場所)に三重塔を建立、続いて神亀4年(727年)、僧の徳道が聖武天皇の勅命により東の丘(現在の本堂の地)に本尊十一面観音像を祀ったというが、これらのことについては正史に見えず、伝承の域を出ない。(Wikipediaより)
本尊十一面観世音菩薩立像 木造 像高1,018.0cm 右手に錫杖、左手に水瓶を持って方形の大磐石という台座に立つ(長谷寺式十一面観世音菩薩)度重なる火災により再造を繰り返してきた。現在の御尊像は、室町時代の天文七年(1538)に大仏師運宗らによって造立された、八代目の本尊。
本堂は、舞台造。
弘法大師御影堂、五重塔を経て、本坊に行く。
本坊でも、大講堂特別拝観が実施されていた。