読むクスリ

読んでいてクスリと笑ってしまうような、心の処方箋に。
道徳大好き小学校教諭です。
現在、双子の育児に奮闘中。

丸い心

2023-05-14 07:19:00 | 日記
 日本には、9月に丸い満月を眺めながらお月見をする慣わしがあります。昼と夜の長さが同じで、暑くもなく寒くもなく、自然が穏やかで調和のとれた時期です。四季がはっきりした日本ならではの風習だそうです。

日頃、仕事や家事などに振り回されてあわただしい毎日を送っている私たちも、せめてこの1週間は大自然のように調和のとれた、穏やかな心で暮らしましょうという、いわば心の実践週間ともいえるのがこのお彼岸の行事です。
 
 ある缶詰会社に、中国から大勢の若い女性たちが働きに来ています。その中の1人、Sさんは毎月近くで開かれる写経会に参加しています。書き終えると、いつも5分くらいじっと手を合わせて一心に何かをお願いしています。

多分遠く離れた家族のことや、異国で働く自身の健康などをお祈りしているのだろうと想像していましたが、ある時
「Sさん、いつも長い時間何をお願いしているの?」
と聞くと意外にも 
「何もお願いしてません。心が丸くなるからです。」
という答えが返ってきました。心が丸くなる!彼女の未熟な日本語のせいかも知れませんが、心が丸くなるという表現に驚き、また感心させられました。
「まあるい心で
 気をながーく
 腹を立てず」
という言葉が思い浮かびました。
 私たちは拝むとき、つい自分や家族の幸せをお願いしてしまいます。幸せをお願いするのも悪いことではありません。

しかし考えてみれば幸、不幸は自分自身の心が決めることなのです。心の持ち方次第、行い次第で私たちは幸せにも不幸にもなるのです。Sさんはお願い事より、自分自身の心を丸くするために拝むというのです。

 私たちは日頃欲をかいたり、つまらないことに腹をたてたり、他人の悪口を言ったりしながら、貪・瞋・痴(とん・じん・ち)の三毒にまみれた、カドのある心で毎日を送っています。

せっかく満月のような、まん丸い心でこの世に生まれてきたのに、いつの間にかあちらこちらへ角の出た、とがった心で暮らすようになってしまいました。こんな心ではどんなにお願いをしても幸せにはなれません。大切なのはまず自らを調え、丸い心になるということです。
 
 ではどのようにしたら心を丸く、自分自身を調えられたものにしていくことができるのでしょうか。

お寺に飾られた額縁にも「一日一度は静かに坐って身と呼吸と心を調えましょう」とあります。坐禅は心を調えるのに大変効果があります。静かに坐るだけで心が落ち着いてきます。

この時大切なのが呼吸の仕方です。なるべく長くゆっくり、特に吐く息を長くすることです。長い息は心を平安に保ち、ひいては健康長寿に通じると教えられています。

 最近書店へ行くと、この呼吸による健康法、ストレスの解消法などに関する本が目につきます。

明治大学の斎藤孝教授は最近の著書『呼吸入門』の中で、「呼吸を考える上で大切なのは、吸うことではなく、吐くことです。息をゆるく吐き続けることで、攻撃衝動を抑える神経系が働き出す。内容がわからなくても読経の声を聴くと心が癒されるのは、ずっと吐き続ける呼吸法で読まれる読経の息とリズムによる。」

と、心と呼吸とは密接な関係にあり、特に吐く息の呼吸の大切さを説いています。

多くのスポーツ選手も試合などの前に呼吸を調えることによって平常心を保つことを実行しているそうです。

心を調える方法として、静かに坐って、身体と呼吸を調えることの大切さが唱えられているゆえんです。

 お彼岸こそ日頃の自分自身を静かに振り返り、静かに坐って呼吸を調え、心を調えるのに最もふさわしい時ではないでしょうか。

満月を眺めながら、丸い心、調えられた自己をつくることを実践していきましょう。

学級通信で成長する 第2期スズケンプレミアムセミナー学びのレポートレポート

2023-05-13 16:28:00 | 日記
学級通信を書く意味は?
1 教師の成長
2 教育哲学を書く
3 教育活動を書く
4 子どもの成長を書く

では、教師の成長につながる学級通信にするには?




キーワードは、「一貫性」だと思った。
年度当初、一年の指針となる学級通信
年度途中、教育哲学を補強する学級通信
年度終盤、次年度に向けて

このように、視点を変えて、繰り返し伝えることで、子どもの成長を促すことができる。
そして、教育哲学に照らし合わせて、現在の子どもの育ちがどうか、育っていない部分の課題を次に繋げていくための学級通信。

さて、
あなたの教育哲学は?




みんな、すらすら答えられてすごい。まずは、ここを言語化できていなかった。

また、子どもの成長を書く。
結果だけを書いて褒めていた。そうじゃない、と。











子どもの向上的変容(成長)を書く。
向上的変容の要因を書く
面白い、なるほどと思ってもらうように書く。

※質問にあったように、課題を伝える時に配慮することは?
「こういうことがあった、そのおかげで!こうなりました。
だから、トラブルって、子どもの成長にすごく大切なことですね。
失敗を防ぐのではなく、失敗を成長の機会にするよい学びになりました。」
このように伝えることで、理解を得られる。






言語化すること、アウトプットすること、それを子どもや保護者に伝えようとする努力が、学級通信の根底にあるんだと思った。
学級通信は、苦い思い出がある。保護者からクレームが来て、そのせいで書くのをやめてしまった経験がある。

場当たり的に、よかった結果だけを褒めていた。
もっと、意図的に、学級経営の理念を浸透させるために学級通信があるのだと自覚して、点ではなく線で繋ぐ学級通信を書いてみたい。

働き方改革で、学級通信は「やらなくても良い仕事」と考えられることがある。
逃げずに、書いてこそ。
そして、言語化することが、教育にとってとても重要であることをもう一度考え直したい。


ヤフオクの、質問欄に返事が届いた。

2023-05-12 00:35:00 | 日記

この春に切迫早産で1ヶ月以上入院し、予定日より3ヶ月早く約600gの双子を出産したばかり。
入院中の我が子へ冷凍母乳を届けるため、それを詰める母乳バッグの一番安い商品を探していた。
「我が子は1700gで産まれました。母乳を届ける際に、とてもお世話になりました。頑張っているパパママに届きますように。」
私のことだ、と思った。

双子の子育ては、想像以上にお金が掛かる。
入院費で財布は空っぽ、Sサイズよりも小さいサイズは割高で、しかも双子は二倍必要になる。
どうかき集めてもベビー用品を買うお金が足りないということが分かった。さあ困った。どうやってお金を工面すればいいのだろう。

「先輩ママを見つけて、お下がりをもらえないか頼むしかないよ。」
夫婦の相談がまとまったところへ、ちょうど低出生体重児をもつ親御さんがいたではないか。

「ご相談があります。他にベビー用品で使わなくなった物などございますでしょうか。もし出品していただければ、まとめて落札し、我が家で大切に使わせていただきたいと思っております。」

気の毒そうに思ってくださったのは、出品者の奥様だった。
「お気持ち分かります。何か他にもあげられるものはないか探してみたところ、数年前に購入した抱っこ紐があるようです。洋服は、もしご迷惑でなければ同封させてください。
出品者であるご主人が、商品名を「売却済み」とした上で、返事をくださった。
「写真をアップしますので、少しお待ちください。あ、母乳バッグは急ぎますよね。明日は1日仕事でご連絡できなくてすいません。」
肌着や前掛けなど、性別を選ばないものを選んでくださり、何度かやりとりをした後、無事に落札した。

しばらくして母乳バッグが届いたとき、私たち夫婦は、ほとんど泣き出しそうになった。
両手で抱えるほどのダンボール箱が届いたからだ。中には、母乳バッグの他にも抱っこ紐、真新しいガーゼタオル、ベビー服や肌着が20着近く入っていた。私たちに心から同情し、助けてあげようとありったけの善意で送ってくださった。

「なんだか、申し訳ない。」
「うん、こんなにたくさんもらっちゃったら、オークションの売り上げ金が送料で帳消しになっちゃうもんねえ。」
心の中に、じんわりと温かいものが広がった。
今のオークションは、個人情報が相手に分からないよう匿名で配送され、名前も住所も分からない。分かるのは熊本県から届いたということだけ。このままでは気がすまない。改めてお礼を言いたい。商品が届いた連絡をすると、質問欄にこんなメッセージが届いた。

「少し私事を話させてください。」
読むと、お子さんが生まれたとき、危険な状態で別の病院に搬送されたこと、当時はコロナの最盛期で面会ができず、壁越しに面会していた様子が綴られていた。
「妻は産まれた子に会うことも出来ませんでした。そんな妻と子を繋いだのが、この母乳バッグでした。私は、壁越しに妻から母乳バッグを受け取り、息子の病院に毎日運びました。通常、父親は授乳に参加できませんが、母乳バッグを通して少しでも参加できたことが私はとても嬉しく感じていました。」
さらに、こう締めくくられた。
「今回、この母乳バッグが貴方様との縁も繋いでくれたこと、とても嬉しく思っています。色々な方のおかげで、いま息子は元気に生きております。貴方様のお子さん達も、ご両親の愛情を一身に受けて、すくすく大きく成長することを心より願っております。」

あの出品者とのやりとりで家族のぬくもりを感じ、いつか私たち夫婦も、育児に悩むパパママの力になりたいと思う。


笑顔のために

2023-04-23 09:05:00 | 日記
24週、656gと592gで産まれた双子は、約2ヶ月で体重が倍になりました。

と言っても、大きさはキャベツくらい。重さは、キャベツよりも軽い。

1,000gを超えた頃に、看護師さんたちの計らいで初抱っこ♡をさせてもらえました。

手の平をお皿にして抱えるちっちゃさ。

我が子の顔を、こんなに近くで見られただけでうるっときてしまい、嬉し泣きしそうなのを我慢して笑顔をつくってました。

これから、数えきれないくらい抱っこするんだ〜♫って、思い出すだけで自然と笑顔になってしまう。抱っこの力は絶大です。

未熟児網膜症の双子には、私の顔が見えていないけど、思い浮かべた母の顔が笑顔であってほしい。

だから、いつも笑っていよう。

笑顔の練習は、小5の時にお風呂の鏡の前で始めた。

就職してからも、初任から通勤の車の中でずーっと割り箸を咥えて笑顔をつくってた。

今、気づいたのは、
自分が笑顔でいるためには、
周りの人が笑顔でいてくれること。
そうすれば、自然と笑顔になれる

周りの人を笑顔にするために、私ができることをどんどんやる。

洗い物を見て、笑顔が失われてしまうなら、率先して笑顔になるためにやろう。

私もにこにこ。
周りもにこにこ。

もっと素敵な笑顔を創るぞー

おっはようございまーす
いってきまーす
おっかえり〜

抑揚も。
お手本は、大学時代の南谷さん。
あんな身近にお手本がいたとは!

色々と考えすぎて弱気になるけど、そういう自分も丸ごと許して笑っていたいと思います。

ほんと、運がいいよね。
たくさんの人に支えてもらい、心から感謝してます!いつもありがとうね〜


未熟児網膜症との闘い

2023-04-12 07:53:00 | 日記
早産で産まれた子どものほぼ100%が、未熟児網膜症になる。

24週656gと592gで産まれた我が子たちも、もれなくそう。

産後1ヶ月頃から眼科検診が始まり、昨日で4回目。

前回の健診で「血管の伸びが悪いですね〜。うねうねしています。まだまだ血管が短くてよく見えませんが」と言われたがどうかな?



…結果、やはり
「未熟児網膜症の状態が悪いです。血管が、この3倍くらい伸びてほしいところ、2倍くらい。血管が途中でループしてしまって、それ以上伸びなくなっています。」

「自力で血管を伸ばすのは無理でしょう。治療が必要です。今週、もう一度検査して、いつ治療を開始するか決めましょう。」

早ければ今週から、目に注射をする治療を始めるらしい。

怖いだろうな。
痛いだろうな。
産まれてまだ1ヶ月しか経っていないのに、辛いことばかりだよね。

人生のスタートから、こんなに試練を経験したら、後は笑って生きられる。

どうか、視力が良くなりますように。

どうか、血管が順調に伸びますように。

2人の生命力を信じる‼️