Machallah - sama dund gu baax

セネガル生活2年間を、心が向くままに書き綴るためのブログ。

海がやって来る

2010-06-21 | 活動 Work
私の活動場ゲンダールは大西洋に面しています。
人々は海のすぐそばで生活していて、
大半の人が漁業で生計を立てています。
(男性は漁師。女性は水産加工品作り)

そんな人々の生活の一部である海が、異常なことになっています。
去年はなんの問題もなかった。
それが今年は、海がどんどんと押し寄せてきている。
本当に、波が寄ってきてるんです!
もちろん、海のすぐそばにあった家々はダメージを受けてる。

そしてすごい被害を受けているのが、私が通っていた加工場。

以前の加工場は、こんな感じ。


それがここ数日で、こんな感じに。


わかりますか?この変わりよう。
加工場の四分の一くらいが、波に持っていかれてしまった…。
当然その場で仕事をしていた人たちは、仕事がなくなる訳で…。
魚加工してる場合ではなく、波に持っていかれる前に荷物を移動させる。
でも、ゲンダール加工場はただでさえ狭い土地に密集している状態。
その荷物を運ぶ場所が、他で仕事をできる場所が、ありません。

ここが、


全部なくなって、今は、こう。


こんな浜辺も、


今は、こう。


グチャグチャしていて汚かった加工場が、浜辺が、一揆にスッキリした。
でも、そんなこと言ってる場合じゃない。

どうしたらいいんでしょうね~。
みんな呆然と海を見つめるだけ…。私もその一人。
自然の力だから、どうすることもできないもんね。
でも、このままだったら、女性たちはどうするのだろう…?
何ができるだろう…?う~む。

私が衛生指導に通っていた海辺のコーラン学校も、
跡形もなくなくなっていました。
ロケーション最高で結構気に入ってたんだけどなぁ。

この変な事態に、地球規模で異常な現象を抱えてるんじゃないか、
と心配せざるにはいられません。

でも今の私は、そんな地球規模の大きなことを考えられるほどではない。
何より目先にあるゲンダールの心配で一杯一杯です。

もう波は引いてきてると聞くけれど、
このままだったら、ゲンダールどうなるの~~~

待つ女

2010-06-20 | 文化・宗教 Culture/Religion
一夫多妻に続いて、思うこと。
それは、海外に渡った恋人・夫をひたすら待つ女性たちの事。

若い女性同士となると、話す会話は、やはり恋のこと。
きっとこれは全国共通。
「好きな人はいるの?」とか「恋人はいるの?」はよく聞く質問。

そうして返ってくる答えに、結構あるのが
「恋人はイタリアにいる。」「スペインにいる。」ってもの。

いつからいないのかを聞くと、

「3年前」
「5年前」
「7年前」

って、さらっと言う。

えええ???長っ!!!

「連絡は取ってるの?」と訪ねると、
「たまに電話がかかってくるの。それを待つの。」と。
「いつ帰ってくるの?」と聞くと、
「わからない。でもきっとすぐよ。インシャアッラ~。」と。

けなげすぎる!

セネガル人が海外に渡るということは、並大抵のことではありません。
そんな簡単に外に出れないのが現実。
彼女たちの"恋人"も、だいたいは違法で渡ってる。
そしてもちろんのこと、セネガルに帰ってくるのも簡単ではない。
いつ帰ってこれるかもわからない恋人を待ち続けるなんて…。

「彼氏は日本にいます」と私が言うと、
男女関係なくセネ人は、
「絶対他の恋人を日本で作ってるわよ」とか
「そんな遠くにいる男はやめておけ(だから俺にしとけ)」とか言う。

まぁ、現実的な意見かもしれないね。
でもさ、そうやって言うのに、自分は待ち続けるってすごい。
彼女たちの恋人だって、白人彼女作ってるかもしれないじゃん。
そんなに長い年月の間で、向こうで家庭を築いてるかもしれないじゃん。
なんて思ってしまいます。言わないけどさ。

彼女たちは、本当に自分に戻ってくることを信じて待ってるのかな?
それとも、本当は戻って来ないかもしれない事を知ってるけど、
認めたくないだけなのかな?

なんとも複雑で切ない気持ちになってしまう。

しっかり戻ってきてくれればいいのにな。
みんなの恋が叶ってくれるといいのにな。

一夫多妻

2010-06-20 | 文化・宗教 Culture/Religion
イスラム教徒が90%を占めるセネガルでは、
一度に4人までの妻を持つことができます。

妻がいて、子どもも沢山いて、もう結構な年なのに、
いつまでも若い女を狙ってる。

油断も隙もありゃしない!

「あなたは奥さん何人いるの?」
なんていう質問は結構当たり前なこと。
そうすると「2人」とか「3人」とか返ってくる。
「1人」と答えたとしても、「あと3人欲しい」って言う。

「じゃぁ子どもは何人いるの?」
って聞くと、しばらく考える間があって、
「・・・沢山!」って答える。
要するに、自分の子どもの数を把握できてない、ってことね。

女性でも、
他に奥さんがいて欲しいって言う人もいるし、
2番目の妻になりたいって言う人もいる。
「あなた、私の夫と結婚して2番目の妻になりなさい」
なんて勧めてくる人もいる。
私にはよく理解できない感覚です。

「私だったら、夫をシェアするなんて嫌だな。嫉妬はしないの?」って聞くと、
「嫉妬はよくないわ。そういった醜い気持ちは持ってはいけない。」って言う。
そりゃそうだけど、そんな簡単なことでもないだろに…。

でもやはり、一夫多妻制を受け入れてはいるものの、
本心では嫌に思ったりしてる女性も多いみたい。

男性の立場としては、妻が多い方が、家事も分担できるし、
女性にとっても良いことなんだ、って言い張る。

「妻が1人だけだなんて、よくない!
 お前、片足で歩いてみろ!うまく歩けないだろ?
 片足よりは両足で歩けたほうがいいだろ?
 女性だって一緒だ。1人よりは2人いた方がいいんだ」

なんて訳のわからない主張をする。

「1つのタイヤで走れる車がどこにある?!
 タイヤが4つあるからこそ、車は走れるんだ。
 だから4人妻を持っていた方が、うまくいくんだ」

なんて主張も聞いたことがある。
さっぱり意味ぷーです。

「男性だけが沢山の女の人を持てるなんて、フェアじゃない!
 どうして、その反対じゃダメなの?」

って反論した時がある。
そうしたら、

「お前バカだなぁ。
 もしお前に旦那が4人いたとして、お前が妊娠したらどうするんだ?
 男みんながその間、子孫を作ることができないじゃないか。
 反対に、1人の男に4人の女がいたらどうなる?
 1人が妊娠したとしても、他にも子どもを作ることができるんだ。」

まぁ、たしかにね。
その通りです。

「日本は一夫一妻だよ」と言うと、
「それはよくない!
 そうすると、裏で恋人を作るからな。
 浮気はよくない。」って言う。

でも、ちょっと待って?
1番目の妻がいたとして、それでも2番目と結婚するとする。
そうすると、結婚する前の、夫と2番目の妻候補の関係は、浮気ではないの?
そこらへんが、よくわかりません。

でも、こういう文化があるから、
若い人たちでも、一度に何人もの恋人を作ったりするんだろうね。
そして、こういう文化のもとだから、、
セネガル人の男性はいくつになっても、懲りずに口説いてくるのかね。

一夫多妻制。
良い悪いの評価を私が下すことはできないけれど、
やっぱり、一夫一妻で充分じゃん、って思うなぁ。

チェブジュン

2010-06-20 | 文化・宗教 Culture/Religion
チェブジュン。

それはセネガル人の生活に欠かすことのできない、食事。

チェブはお米のこと。
ジュンはお魚のこと。

セネガルでも地域によるけれど、ここサンルイでは、
チェブジュンはどこの家庭でも毎日のように食べられています。
私のお昼ご飯もだいたいチェブジュン。

初めの頃は「さすがに毎日は食べれないなぁ」なんて思ってたけど、
今じゃ、少し食べない日々が続くと、
「チェブジュン食べたーい!」なんて思うのだから、不思議。

チェブジュンを手で食べると、油が手をつたるほどの油っこさ。
でも野菜にもお米にも、いっぱいのスパイスが効いた味が染み込んでいて、
これがおいしいんです!!!

今までセネガルに遊びに来てくれた人は皆、
「セネガルのご飯はおいしい!」って言ってくれてる。

おいしいからって、毎日だと飽きるだろ!って思うでしょ?
それが、しっかり、赤チェブジュン、白チェブジュンの2種類あるんです。


赤チェブはトマトベース。結構コッテリ。セネ人好み。


白チェブは、気持ちサッパリめ。日本人はこっちを好む。

赤か白かで、サイドについてくるスパイスも違う。
私は初め白チェブが好きだったけど、最近は赤も好きだなぁ~。
日に日にセネ人化していく自分を自覚しています…。

サンルイの人々は、チェブジュンの発祥地はサンルイだと言い張り、
サンルイのチェブジュンこそが、本物だ!と信じています。
まぁ他の地域に比べてお魚が沢山取れるところだからね。
サンルイが発祥地としてもおかしくはないけど、真相は不明。

だいたいチェブジュンばっかり食べてるけどね、
セネガル料理には他にも色々あるんだよ。
マフェ(ピーナッツソース)、
スープカンジャ(オクラを煮込んだソース)、
ヤッサ(玉ねぎソース)、
ドモダ(トマトソース)、
などなど。
具は、お魚だったりお肉だったり、その時々で違う。
でも必ずお米の上に乗っけて食べます。

内陸部や田舎の方に行くと、
お米は贅沢で、チェレ(アワ)ばかりと言うけれど、
ここサンルイでは毎日お米が出てくる。
お米好きな私としては、ありがたく幸せなことです。

セネガル人のチェブジュン好きと、チェブジュンへの誇りは物凄い。
食は、その土地の人々の力の源と言うけれど、
まさしくセネ人(サンルイ人)には、
チェブジュンなしの生活なんて考えられないことでしょう。

私も日本に帰ったら、絶対チェブジュンが恋しくなるから、
あと半年間チェブジュン食べまくります!!!

テランガ

2010-06-13 | 文化・宗教 Culture/Religion
「セネガルはテランガの国」

と言われています。

テランガは「おもてなし」を意味する。
その言葉の通り、セネガル人のおもてなし心はすごい。

お昼時に道を歩いていれば、見ず知らず関係なく、
「お昼食べていきなさい!」
と声をかけられる。

社交辞令で言ってるだけ、口癖、ってのもあるけど、
そこで本当に食べていっても、何も嫌な顔はされない。
断わる方が失礼、と聞いたこともある。

一緒にご飯を食べていても、
食べやすいサイズに魚や野菜をちぎってくれて、
自分の目の前に、それらを持ってきてくれる。
小さな子どもまでもがそうしてくれる。

急にお客さんが来たって全く動じない。
椅子を進め、アタヤ(お茶)を出し、昼寝までさせたりする。

人が喜ぶとすれば、自分が大切にしてる物でもあげようとする。

全く見ず知らずの外国人が急にやって来ても、
何の詮索もせず、何の警戒心も抱かず、
自分達の食べ物をわけ与え、寝床を与えてくれる。

どうしてこんなに受け入れてくれるのだろう?
どうしてこんなに他者に寛容になれるのだろう?

セネガル人のテランガ精神は、見事なもの。
こういうステキな心は、いつまでも受け継がれていって欲しいものです。


(サンルイに赴任したばかりの時。とある家族のお昼に誘われて。)

ジャムレック

2010-06-13 | 文化・宗教 Culture/Religion
セネガルでとても大切にされているもの。
それは、ジャム(平和)。

挨拶や会話の中でも、頻繁に、
ジャム・レック(平和のみ)という言葉がでてくる。

道端で昼寝をしている子ども。
商品を出したまま出かける商人。
見知らぬ人に子どもを預ける母。
見知らぬ子の世話をする大人。
川をゆったり渡るピローグ。
木陰で休む羊や山羊。
一日中ボーっと座ってるおじちゃん。

全てが、ジャムレック。

セネガルにはいくつもの民族語があるけれど、
「ジャム」って言葉だけは、共通なんだなぁ。


とあるセネ人が言ってたよ。

セネガルは、仕事もお金もなくて大変だけど、一番大切なジャムがある。
セネガルはジャムレックだ。
な?セネガルって良い国だろ?


その通りだね。
こんなに日々平和を感じる所はないかもね。

みんな笑ってて、家族一緒で、争いもなく、
ジャ~ムレック♪

セネガルのヨリコ!

2010-06-12 | Weblog


先日クサナールに旅をしたときのこと。
同期ヨウスケに、いくつかの村に連れて行ってもらった。
そのうちの一つの村で生まれた女の子が、「ヨリコ」と名付けられたらしい!

たった数十分いただけの村なのに。
私の名前をつけてくれるなんて!!!
すっごい嬉しい!!!!!

嘘みたいだけど本当の話。

ヨウスケいわく、
その子は既に生後1ヶ月程経っていたけど、名前がなかったんだって。
そこで、村に突然現れた女異国人の名前をつけたそう。
お母さんが誇らしげにそう話す、というから、嬉しいものです♪

私はここセネガルでは、「ダイレナ」と呼ばれています。
「ヨリコ」と呼ばせてみても、うまく発音できないし、覚えてもらえない。
だからこそ余計に、私の本当の名前を覚えてくれていて、
さらには自分の子どもに同じ名前をつけてくれるなんて、
もう、感激!!

クサナールのヨリコちゃんが、スクスクと元気に育ちますように。
そして、幸せな人生が送れますように☆☆☆

ヨリコに会いに、またクサナール行く!!!




ジャズフェスティバルと清掃活動

2010-06-06 | 活動 Work
なんだか旅のことばかり書いてきましたが、
たまにはしっかり活動のことも書かないとね。

今回は、サンルイのジャズフェスティバルのこと。

活動じゃないじゃん!
って思うかもしれないけど、このお祭りを機会に、
各任地から隊員が集り、清掃活動と啓発活動をしてきたのです。

同期のマイは、サンルイ市清掃課に配属。
去年のジャズフェスティバル後の町の様子にビックリ。
サンルイ市がゴミで溢れていたのです。
清掃員と行ったゴミ片付けがとっても大変だったそうで…。

そんなマイのアイディアで、
今年のジャズフェスタは、楽しむだけじゃなくて、活動もしよう!
毎日少しずつ住民を巻き込んで清掃しよう!
ということになったのです。

サンルイまで来てくれた隊員は約15名。
もちろんジャズコンサートも行ったし、飲みにも踊りにも行って、
おもいきり遊んで楽しんだけれども、
次の朝は早くからしっかり起きて、清掃活動。
二日酔いで「気持ち悪い~」なんて言いながらも、
やっぱり笑顔で乗り切ってしまう隊員は、たくましい!

清掃場は、フェデーブル広場。
普段は何もない所だけど、ジャズフェスタの間だけ、
セネガル各地、アフリカ各地から商人がやってきて、出店を開いてる。
その出店からゴミが出る!出る!出る!

そこに、軍手とホウキとゴミ袋を持って乗り込んで、
ゴミはゴミ袋に回収するようにしてください!と訴えながら掃除をする。


周りにいる子どもたちは、頑張って手伝ってくれたりする。


しかし、実際にゴミを出す商人たちは、みんな座って見てるだけ。
「おいっ!おまえ!こっちも掃け!」なんて言われる。
なんでそんな偉そうなわけ???
「あんたのお店でしょうが!自分で掃きなさい!」
と言ってホウキを渡す。
最後まで非協力的な人もいれば、協力的ですんなり掃除してくれる人もいる。
そんな時は、日本人みんなで褒めまくる!
「あなた偉いねー!わかってるねー!
 ほら見てみなよ、お店こんなにキレイになったじゃない!
 これでお客さんいっぱい来るね!」
セネ人は褒め言葉に弱いのです。

初めは物珍しそうに見られて、バカにする人もいたし、
全く興味を示してくれない人たちばかりだった。
でも毎日続けることで、ちょっとずつ理解する人が出てきて、
口だけでも「掃除は大切だね」って言ってくれるようになったり、
実際にゴミ集めをしてくれたりする人が出てきた。
やっぱり、小さなことでも続けていくことが、訴えていくことが大切なんだね。



ジャズフェスタ期間中の活動は、清掃活動だけじゃありません!

夕方には、またまたみんなで広場に乗り込み、
隊員楽団(ジャズフェスタ限定)でミニコンサートを開催。




さらに「ゴミを捨てないで!」の寸劇をマイと私でやりました。
ちなみに私がゴミを道に捨てる悪い女。


あんだけの日本人が集って、音楽やったり、ウォロフ語で劇やったり、
物珍しさからか、多くの人が見て行ってくれました。
ちょっとは良い刺激になれたのであれば、嬉しいね♪

みんなおつかれさまでしたー!!!