ゲンダールの家族、アラムんちの娘2人の結婚式がありました。
ファルマ(30歳くらい)は2児(5歳&3歳)の母。
だけど今さら結婚式をあげる。
ジャール・セック(25歳)はずっと付き合っていた従兄弟と晴れて結婚。
(セネガルでは従兄弟や親戚のおじさんと結婚することはよくある話)
2人分の結婚式ということで、この日のアラム家は大忙し。
朝から近所のおばちゃん達が集って、大きなお鍋でお料理三昧。
女性陣はサロンに出かけて念入りにおめかし。
どのお祝い事のイベントもそうだけど、やはり主役は女性です。
男性はそこらへんに居座ってるだけ。
私もサロンについていきました。
女性の美にかけるエネルギーってすごいよね。
サロン中が女の人たちでいっぱいになって、
みんな嬉しそうに鏡みたり、ぺちゃくちゃお喋りしたり。
主役の新婦は念入りに髪を作り、メイクをして、
出来上がりがこれ!
ででーーーーーん!!!
でででーーーーん!!!
あぁ、眩しいっ!
これぞとばかりに塗りたくっています。着飾っています。
(顔と手の色が違うことに注目!)
いつも「すごいメイクだなぁ」と思っていたのだけど、
その顔が作り上げられている過程を初めて見て、感心した。
なぜか始めは顔が黄色く塗られてて(シンプソンズみたいだった!)、
その上からファンデーションが何重にも塗られていく。
もはや黒い肌の原型を留めていない。
アイメークもすごい。
塗り絵してるみたいに塗りたくって、色を重ねていく。
ラメも惜しむことなく振りまく。
眉毛もガッツリ描かれる。しかもなぜか紫色で。
付けまつげもワッサワサしてる。
なんか、ちょっと、オカマメークみたい…。
これが、セネガル流の「美」なのだろうか。
普段セネガルではお化粧しない私も、この日は自分でお化粧していった。
でも、そんなお化粧では全然ダメらしく、
「ダイレナもここでお化粧してもらいなさい!
絶対もっとかわいくなるわよっ!」
と言われる。
いやいやいやいや……。
「私はいいよー。自分でしてきちゃったし。」
「どうしてよ?このお化粧、かわいくないの?」
こんなにも女性陣が楽しそうにお化粧してる中
「かわいくないです。むしろ化け物みたいです。」
なんて言えるわけないじゃない。
だから
「みんなとてもキレイよ。
でもほら、私日本人で目小さいから、セネ人向けのお化粧は似合わないもん。」
とか言って、どうにか逃げ切る。
私がこのお化粧したらどうなるんだろう。
おそろしや~。
なんだかんだで5時間くらいをサロンで費やし、
やっとゲンダールに戻る。
いつものごとく、
太鼓が鳴り響き、踊り狂う。
あとはご飯を食べて、ただ座っているだけ。
地域一帯を巻き込んで、
おめでたいことを一日中思い切りお祝いする。
すごい良いエネルギーが出ていたなぁ、と思います。
実はジャール・セックが結婚前に打ち明けてくれたことがあった。
結婚すると聞いた時に、
「おめでとう!ついに結婚するんだね♪嬉しいでしょう?」
と聞いたら、
「別に嬉しくないわよ」と返事をする。
いつもドライな彼女。
照れ隠しかと思ったけど、いつもと様子が違う。
理由を聞くと、
「私はまだ結婚したくないの。まだ独身でいたい。」と。
「じゃぁなんで結婚なんてするの?」
と聞くと、
「それは相手が結婚したいと言ったから。
それを断わることは、ここでは出来ないのよ。
そういうのは女の人の判断ではないの。」
なんだかとても悲しく切なくなりました。
結婚式当日の彼女は、初めは緊張してる感じで、
「やっぱり結婚したくないんだろうか…」と思ったけれど、
最後の方はとても幸せそうな顔をして笑っていたから、ちょっと安心しました。
幸せな家庭を築いていって欲しいものです。
ジャール・セックと旦那さん。
う~ん、これがセネガルの「美」なのだろうか…。