私ってきっと馬鹿だ

２クール目の抗がん剤治療も無事終わり、
ただいま休薬期間中です。（飲み薬もお休み）
昨日からお散歩などにも出かけています。
今回は高熱を出すこともなく、順調に終わりました。
まあ、だるくて何をするにも時間がかかり、
結局仕事などできないということに変わりはないのですが、
食欲はあって量的にはさほどでないにせよ、しっかり食べています。
だから調子よかったのかも。

でね、ある夜のことなのですが、
その時はまだ休薬中でなく、飲み薬の抗がん剤も飲んでいたのですが、
その日はなんかいろいろ考えてしまって寝つけなかったのです。
でね、
こんなに順調に抗がん剤治療も進んでいるし、
先生も「いいよ」って言ってたし、
乳がんの治療の本にも「大丈夫です、構いません」と書いてあったから、
お酒をちょっと飲もうかなと、
思ったわけです。
ほんのちょっとだけ。

はい、無類の酒好きの私ですから仕方ないですよね。
で、おちょこ４～５杯、おいしい焼酎をいただきました。
焼酎とは思えないまろやかなおいしさ。
ああ、晩酌ってステキ。
そう思っていたのもつかの間。
飲み終わって２時間後には地獄のゲロゲロ状態がやってきました。
吐いても吐いてもゲロゲロ。
数時間眠れず、翌日もムカムカ。

私はなんて馬鹿なんだ、と心底思いました。後悔いたしました。
なんでただでさえ抗がん剤で気分の悪い時に飲むかな？
あほかしら？
でももうお酒の飲めない体になってるのならどうしよう？
まあもちろん、もともと飲みすぎの向きがあったので、
治療が終わっても「嗜む程度」にはしようと思っていたのですが。

でも、前回休薬中にビールをコップに半分くらい飲んだ時は大丈夫だったので、
平気だと思うのですが。
それにしてもお医者さんに「お酒飲んでもいいですか？」と聞いた時、
「いいよ」と即答だったんですけどね～。
「いいけど、どうなるかはわからないよ」ってことだったのかな～？

むむ～、医者に確認する勇気なし。

最近、果物をよく食べます。
写真はドラゴンフルーツ。あんまり熟してなかった

地球外生命体か、はたまた落ち武者の死骸か？

可愛く描き過ぎましたが、自画像です。
頭の毛、完全には抜けてくれません。描きたかったポイントはここです。
このままの人もいるらしいです。

他の患者さんがきれいに抜けているのをテレビで見ていたので、
この中途半端な感じがなんとも情けないやら、滑稽やら。
朝起きて鏡を見るたび、地球外生命体に遭遇した気分になり、
夜、トイレに起きて鏡を見るたび、落ち武者の亡霊に会った気になります。

そこでようやくウィッグを買いました。
やはりちょっと今までの自分と違う感じだけど、
だんだん慣れてきて、これもまたいいかと思っています。
帽子よりフィットするし、通気性もいいですからね。
やはり髪の毛があると落ち着く。
あ、もちろん眠る時はかぶりません。

さてさて、本日、ようやく抗がん剤治療の２クール目に入りました。
タキソテールとゼローダという薬。前回効果が見られたやつです。
原因不明の高熱を出してしまったので、
タキソテールの点滴は８０％に減らされてしまいました。
そのせいか初日にして前回より体が楽。

明日もこの調子だといいのですが…。
いずれにせよ、１４日から２１日までは完全自宅療養。
外出禁止にするようにと医者に言われてしまいました。
前回のようなことになってはツライだけでなく治療も遅れるので、
一歩たりとも家を出ず、がんばるつもりです！

ちょっと元気になって遊ぶ

胸のしこりがなんとなく小さくなったような気がしていたら、
お医者さんの触診でも「うん、表面のデコボコがなくなったようですね」
と言われて大喜び。

たった一回の投薬でも効果が出るものなのですね。
まあ、気のせいかもっていうくらいわずかなものですが。
でも、抗がん剤投与２クール目以降は（全部で４クールの予定なのです）
前回高熱が出たりしたので、薬を変えて仕切り直しと言われてしまいました。

変更する抗がん剤だと効果が１０％ほど落ちるのだとか。
「今度は外出も控えて注意しますから」と、
もう一度、前回と同じ薬でトライさせてもらうことにしました。
今度こそ無事クリアできますように。

で、体が楽になっている今のうちにと、
上野でやっている「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」へ行ってきました。
いざとなったら車椅子で見てまわるぜっ！　と思っていましたが、
展示室のソファで休み休み、どうにか最後まで観ることができました。
我ながらすごい根性だ。

しかしそうまでして見た甲斐あって、素晴らしい絵でした。
今までに観たことのないタイプの画家。
２０世紀初頭のデンマークの画家なのですが、
静かで少し寂しくて独特の雰囲気をもっている人です。
室内の妻の後ろ姿を描いた数々はとくによかったなあ。

いよいよ脱毛始まる

抜け始めました、髪の毛。
抗がん剤治療の恐怖の一つ、と思っていたけれど、
脱毛にショックを受ける女です、と言っていましたけれど。

いざ、抜け始めるとそうでもないですね。
なぜって肉体的苦痛がないから。

４０度近くの高熱にうなされ、関節と筋肉がワナワナするほど痛み、
喉と胃と歯茎の痛みに耐え抜いた後には、
脱毛なんてへっちゃらです。
治療が終わればまた生えてくるし。

ただ、まったく痛みがないかというとそうでもないのです。
投薬後１０日くらいから、毛根がモサモサと逆立つような感覚、
低温やけどをしたようなヒリヒリ感もあって、
なんだか頭皮が落ち着かなかったのです。

それもおさまったかと思ったところでドワーッと抜け始めましたね。
手櫛ですくと１回で二、三十本は両手につく。
お風呂に入ると排水溝は毛だらけ。
バスタオルで頭を拭いても毛だらけ。
床を見ても毛だらけ。

お掃除たいへんです。

写真は最近こっている「マスク」です。
外出時にはなくてはならない一品ですが、快適なものがなかなかないの。

お誕生日に白犬しょんぼり

今日は白犬の１１歳の誕生日だ。

ちょうど喉の痛みも治まってきたので、念願のチーズケーキ＆コーヒー。
クレームダンジュを買ってきた。
めちゃくちゃおいしい！！　コーヒーも最高！
喉って大事ですね。

ところが目を離したすきに、クレームダンジュを包んでいたガーゼを、
白犬が丸呑み。

私　　「あ！」
白犬　「………」（じとっとこちらを上目遣いで見る）
私　　「出せ！　出しなさい！」
白犬　「………」（下を向いて無視）
私はいきなり白犬の口を掴んであんぐり開けさせ、
手を突っ込んでみたが後の祭り。
もうこうなると、わが家では「塩の刑」が待っている。

食塩を大サジ２～３杯飲ませて、吐かせるのだ。
３杯飲まされたところで、気分悪そうにしていた白犬の腹をウンと持ち上げる。
白犬　「ゲロ！」
よしよし、ガーゼ出てきた。

しかし、今夜はお誕生日だから、
特別に牛肉の一口ステーキとジャガイモ、ニンジンを
いつものご飯にプラスしてやろうと思っていたのに。
夕食抜きだなー、これは。食べてもきっと吐いちゃうし。
もちろん黒犬もお付き合いして、今夜は夕食ナシ。

おばかさんだよ、白犬ちゃん。