瑠璃色のささやき

瑠璃歩月の日々

ナベシキ理論

2009年08月02日 | Weblog
このフクロウ、真鍮のトリベットです。
トリベットって何かって? なんてことない「鍋敷き」です。
最近はしゃれてトリベットというのだそうです。
このフクロウもイタリア製としゃれています。
鍋敷きごときになぜイタリア製をと思うでしょう?
私は今までそう思ってきました。
しかし、少し改心したのです。

じつはこのフクロウを買うに至ったのには単純な理由がありました。
前に使っていた鍋敷き(決してトリベットとはいえない)が壊れたのです。
古い鍋敷きは四角い鉄枠の中に陶器の板が入ったもので、
たしか母か誰か身内が、
「鍋敷きないの? じゃあ、これ持ってく?」
みたいな軽い感じでわが家にやってくることになったのでした。

この鍋敷きの陶器の部分には、
四人家族を描いたイラストが入っていたのですが、
まあ、これが魅力のないイラストで、
その形といい、イラストの図柄といい、色合いといい、
とにかく気に入らなかったのです。

でもまあ、所詮鍋敷きですから。
そう思って、あまり深く考えないよう、じっと見つめたりしないように、
使ってきたわけです。
ところがこの陶器の部分が鉄枠から外れてしまった。
おや、外れたなと知った時に、新しいものを購入すればよかったのですが、
最初から鍋敷きなんてどうでもいいと思っているので、
少しも購買意欲がわかなかったのですねー。

それで接着剤でくっつけて、修理したりしてやりすごしました。
ところがやがてしょっちゅう外れるようになった。
もう、イライラくるくらい。
もう、捨てる! 新しいの買ってやる!

そう思った時、気がついたのです。
この鍋敷き、わが家に十五年以上いる!
えーっ、私ってこんなに気に入らないものとずっと一緒にいたんだ。
なんという無関心さ、あるいは無神経さ。
気に入らないものほど壊れない、
気に入っているものほどなぜかすぐに壊れてしまう、というけれど、
こういうのってよくないんじゃないか?
やっぱり極力好きなものに囲まれて暮らしたいじゃないか。

と反省して、新しい鍋敷きを探しました。
鍋敷きがトリベットだということも知りました。
ネットで三日もかけて鍋敷きを探した私は馬鹿だと思います。
で、ようやくこのフクロウと出会ったわけなのですが、
難しいですね、鍋敷き選びって。
なかなかよいのがなかったです。
これからまた長い時間使うことになるかと思うと慎重にもなるし。
でもまあ頑張って探した分だけ、
このフクロウのことは大事にすると思います。



ナベシキ理論=今回遅ればせながら学んだ物選びのコツ。
長持ちしそうなものには絶対お気に入りを選ぼう。

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