長い長~い廊下を抜け謁見の間に僕たちがたどり着いた時には、そこは賑やかな笑い声に包まれていた。
「王子遅いぞ。レーラ姫と初めて会うという日に遅れるとは…」
わぁぁぁ。パパ、ちょっと怒ってる?
「王様、姫の目の前で王子を叱らなくっても…。王子はレーラ姫とお会いするためにいつも以上にめかし込んでいたんでしょう。そうよね?」
すかさずフォローをしてくれるママ。いつでも優しいママは僕の理想の女性なんだ。
「う…うん」
僕の妻になるレーラ姫。今までに王宮で出会ったどんな人よりも愛らしくて美しい人。
僕は想像以上の姫の美しさに見とれて、それ以上言葉が続かない。
「キュヒョン王、申し訳ありません。私が王子の仕度に時間を掛けてしまったのです。王子は姫にいち早くお会いしたいとおっしゃっておりました」
僕の後ろに控えていたハンギョンが僕の代わりに答えてくれた。
ハンギョン…やっぱり僕にはハンギョンが必要だ。
「ハンギョンは悪くありません。僕が…」
「もうよい。レーラ姫が笑っておられるぞ。王子よ、早くこちらに座りなさい」
ママの隣の席に着くと正面にいるレーラ姫が微笑んでいる。
あ~なんて可愛いんだ。
吸い込まれそうな大きな瞳。
雪のように白い肌。
チェリーのように柔らかそうな唇…
この人が僕のお嫁さんになるの?
「…子、…子、王子~~~~っ」
姫をうっとりと眺めていたらいつの間にかママに呼ばれてたみたい。
「は…はいっ」
僕は素っとん狂な声を出した。
僕の向かい側でクスクスと笑うレーラ姫が先に挨拶を始めた。
「シウォン王子、初めまして。レーラと申します。一人娘で我がままに育ちましたが、これからはよろしくお願いしますね」
僕もすかさずこう言ったんだ。
「ご挨拶が遅れてごめんなさい。シュエム王国のシウォンと申します。今日初めて姫にお会いして…一目で姫を好きになりました。姫をこれから全力でお守りしますっ。ご安心ください」
おおーーーーーーーっ
王室全体に拍手が沸き起こった。
極度に緊張した挙句、あんなことまで言っちゃった僕は恥ずかしくて顔を上げられない。
その時、
「あぶないっ」
ハンギョンの声がしたと同時に、キャーっという悲鳴が巻き起り辺りは騒然となった。
「ハンギョーン、ハンギョーン、どこだ…どこにいる?」
逃げ惑う人混みの隙間からハンギョンをやっと見つけた僕は、すぐに傍に駆け付けた。
「王子…王子、近づいてはなりません」
「ハンギョン…」
ハンギョンの左肩に深く突き刺さった矢。
僕の怒りはフツフツと湧いてきた。
「誰だ!誰がこんなことをっ!」
僕は王室に代々伝わる伝説の剣に手を掛けた。
「王子、いけません。僕は大丈夫です。どうか落ち着いてください」
「落ち着いてなんていられないよ。僕の大切なハンギョンをこんな目に合わせて…」
ふとハンギョンの矢を見ると、何か結びつけてある。
僕はそれをゆっくりと外して、書かれてある文字を読んでみた。
「キュヒョン王、久しぶりだな。お前は覚えていないかもしれないが、俺はお前のしたことを一生忘れない。今日お前の大切な息子の嫁が来る日だと聞いた。
今日から一週間のうちに、その姫を必ずもらいに来る。それがイヤならお前が自ら谷に出向き俺と勝負するんだ。わかったな。一週間だけ待つ。忘れるな。
ノラゴン谷の主より」
僕がそれを読み終えるかどうかという所で、パパが声を上げた。
「くそ…。誰かわからないが、待っていろ。すぐに退治してやる」
「キュヒョン王、どうか落ち着いてください。私に…私にその任務をお任せください。必ずやその者の息の根を止めて参ります」
パパの前に膝まずいたハンギョンは、いきなり右手で矢を抜くとその矢をパパに差し出した。
「ハンギョン…よし、わかった。お前に任せよう」
「キュヒョン王、私も…私も一緒に行かせてください」
「姫?今…今なんと??」
「この者は私を助けるためにこのような目に…それに私が行けば済む話しかもしれません」
姫は着けていたベビーピンクのドレスを引き裂くと、左肩からドクドクと流れるハンギョンの血液を止血した。
「僕も…僕もついていきます。ハンギョンをこんな目に合わせたヤツに必ず復讐を!そして姫を全力でお守りします」
こうして僕とハンギョンとレーラ姫は必要最低限の部下を従えてノラゴン谷へと向かったんだ。
「王子遅いぞ。レーラ姫と初めて会うという日に遅れるとは…」
わぁぁぁ。パパ、ちょっと怒ってる?
「王様、姫の目の前で王子を叱らなくっても…。王子はレーラ姫とお会いするためにいつも以上にめかし込んでいたんでしょう。そうよね?」
すかさずフォローをしてくれるママ。いつでも優しいママは僕の理想の女性なんだ。
「う…うん」
僕の妻になるレーラ姫。今までに王宮で出会ったどんな人よりも愛らしくて美しい人。
僕は想像以上の姫の美しさに見とれて、それ以上言葉が続かない。
「キュヒョン王、申し訳ありません。私が王子の仕度に時間を掛けてしまったのです。王子は姫にいち早くお会いしたいとおっしゃっておりました」
僕の後ろに控えていたハンギョンが僕の代わりに答えてくれた。
ハンギョン…やっぱり僕にはハンギョンが必要だ。
「ハンギョンは悪くありません。僕が…」
「もうよい。レーラ姫が笑っておられるぞ。王子よ、早くこちらに座りなさい」
ママの隣の席に着くと正面にいるレーラ姫が微笑んでいる。
あ~なんて可愛いんだ。
吸い込まれそうな大きな瞳。
雪のように白い肌。
チェリーのように柔らかそうな唇…
この人が僕のお嫁さんになるの?
「…子、…子、王子~~~~っ」
姫をうっとりと眺めていたらいつの間にかママに呼ばれてたみたい。
「は…はいっ」
僕は素っとん狂な声を出した。
僕の向かい側でクスクスと笑うレーラ姫が先に挨拶を始めた。
「シウォン王子、初めまして。レーラと申します。一人娘で我がままに育ちましたが、これからはよろしくお願いしますね」
僕もすかさずこう言ったんだ。
「ご挨拶が遅れてごめんなさい。シュエム王国のシウォンと申します。今日初めて姫にお会いして…一目で姫を好きになりました。姫をこれから全力でお守りしますっ。ご安心ください」
おおーーーーーーーっ
王室全体に拍手が沸き起こった。
極度に緊張した挙句、あんなことまで言っちゃった僕は恥ずかしくて顔を上げられない。
その時、
「あぶないっ」
ハンギョンの声がしたと同時に、キャーっという悲鳴が巻き起り辺りは騒然となった。
「ハンギョーン、ハンギョーン、どこだ…どこにいる?」
逃げ惑う人混みの隙間からハンギョンをやっと見つけた僕は、すぐに傍に駆け付けた。
「王子…王子、近づいてはなりません」
「ハンギョン…」
ハンギョンの左肩に深く突き刺さった矢。
僕の怒りはフツフツと湧いてきた。
「誰だ!誰がこんなことをっ!」
僕は王室に代々伝わる伝説の剣に手を掛けた。
「王子、いけません。僕は大丈夫です。どうか落ち着いてください」
「落ち着いてなんていられないよ。僕の大切なハンギョンをこんな目に合わせて…」
ふとハンギョンの矢を見ると、何か結びつけてある。
僕はそれをゆっくりと外して、書かれてある文字を読んでみた。
「キュヒョン王、久しぶりだな。お前は覚えていないかもしれないが、俺はお前のしたことを一生忘れない。今日お前の大切な息子の嫁が来る日だと聞いた。
今日から一週間のうちに、その姫を必ずもらいに来る。それがイヤならお前が自ら谷に出向き俺と勝負するんだ。わかったな。一週間だけ待つ。忘れるな。
ノラゴン谷の主より」
僕がそれを読み終えるかどうかという所で、パパが声を上げた。
「くそ…。誰かわからないが、待っていろ。すぐに退治してやる」
「キュヒョン王、どうか落ち着いてください。私に…私にその任務をお任せください。必ずやその者の息の根を止めて参ります」
パパの前に膝まずいたハンギョンは、いきなり右手で矢を抜くとその矢をパパに差し出した。
「ハンギョン…よし、わかった。お前に任せよう」
「キュヒョン王、私も…私も一緒に行かせてください」
「姫?今…今なんと??」
「この者は私を助けるためにこのような目に…それに私が行けば済む話しかもしれません」
姫は着けていたベビーピンクのドレスを引き裂くと、左肩からドクドクと流れるハンギョンの血液を止血した。
「僕も…僕もついていきます。ハンギョンをこんな目に合わせたヤツに必ず復讐を!そして姫を全力でお守りします」
こうして僕とハンギョンとレーラ姫は必要最低限の部下を従えてノラゴン谷へと向かったんだ。
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