
若い頃から茶道に親しんで来ました。
結婚後は、家庭の事情(子育て等)でお稽古を中断していた時期もありましたが、細々ながらも、先年、私の師匠が亡くなられるまで続いたのですから、お茶は私の生活の一部となっていたと言っても良いでしょう。
でも、それまで師事していた先生が亡くなられた事で、私は家元に退会届を出し、お茶の世界から身を退きました。
(永年続けてきて、講師や教授者の資格を持つと他の教室に移ることが難しいのです)
それまでは、普段のお稽古の他にも講習会や研究会に出席したり、あるいは茶会や茶事に参加をして実地学習をさせてもらったり・・・と、お茶についての様々な事を学んできたつもりです。
ところが、そんな風に学んできたことでも、何もしないでいる時間が長くなると、自分の身体から抜け落ちていくものなのですね・・・?
いまでは、もう、ほとんどの作法を忘れてしまい、正式なお点前も出来ませんし、着物も手早く着付けられなくなりました。

若い人に、『頭で覚えるのでは無く、身体に覚えさせなさい』などと、偉そうに教えていたことが恥ずかしくなるほどす。 (>_<)
それでも、いまだに、お茶の味は忘れてはいません。 (*^_^*)
あの、ねっとりと練られた『お濃茶』はともかく、『お薄』は時々飲んでいます。
もちろん、正式なお点前ではなく、ただ茶筅をシャカシャカ振って、自分流に点てる簡単なものですが。
今日も、『頂戴致します』と心の中で言いながら、『お薄』を一服いただきました。
茶の香りの中に、今は亡き師匠や、一緒にお稽古に励んだ仲間達の顔が浮かび、少し、心がしんみりとした一服になりました。
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