『ありがち日記』

伊吹有喜『雲を紡ぐ』

地元が舞台の高校生直木賞受賞作。


ストーリー
羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布・ホームスパン」をめぐる親子三代の「心の糸」の物語。
いじめが原因で学校に行けなくなった高校2年生・美緒の唯一の心のよりどころは、祖父母がくれた赤いホームスパンのショール。
ところが、このショールをめぐって母と口論になり、美緒は岩手県盛岡市の祖父の元へ行ってしまう。
美緒は、祖父とともに働くことで、職人たちの思いの尊さを知る。
一方、美緒が不在となった東京では、父と母の間にも離婚話が持ち上がり……。

「時代の流れに古びていくのではなく、熟成し、育っていくホームスパン。
その様子が人の生き方や、家族が織りなす関係に重なり、『雲を紡ぐ』を書きました」と著者が語るように、読む人の心を優しく包んでくれる1冊。 

私が文庫本派なのと、文庫が発売されてからしばらく経って読んだので、ここまでガッツリ盛岡が描写されているとは…と驚いた😳この作品絡みのイベントとかあったけどスルーしまくっていたわ。

これを読んで盛岡に来てくれる人もいたんだろうか?
今となってはNYタイムズの記事のことばかりで…

ホームスパンの工房が出てくるけど、私も見学させてもらって話を聞いたことがある。それこそ羊の毛の話から織るところまで。それまでただ高級なものという認識だったのだけど(今よりも若かったしな…)、その話を聞いてからはもう見方が180度ガラっと変わったのでした。

そこからの経験でホームスパンは長く大事に育てて熟成されていくものというイメージはすごくよくわかる。人の生き方や家族との関係を表すものとしてホームスパンを重ね合わせていて、目の付け所がすごいなと思う。さらにホームスパンの温かく包み込んでくれるイメージそのままに、この本を読んでほんわか温かい気持ちになる。

映像化してくれないかな…?😁

ホームスパン、一生ものだと考えれば少し奮発してでもお気に入りのものを持っていてもいいかもしれないですよ。色や肌触りがあるから実物を見るのが一番なのでぜひ盛岡で✨




ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「BOOK」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事