遠州のかめの『山へ行かざぁ』

山の景色・花の写真、山歩きの記録。

奥茶臼山(南信) 2009-06-07

2009年06月10日 | 3.南信

 奥茶臼山(おくちゃうすやま) 2473m 天気:晴れ

 浜松から上村(飯田市)は遠い。道は年々良くなっているが、兵越峠が難物でやっぱりしらびそ峠まで3時間かかった。峠に着くと駐車スペースには既に先客が4~5台おり、1台分の空いたスペースに車を滑り込ませた。ナンバーの地名は中部や関東やバラバラだ。兵越ではすごいガスで遠山郷に降りても上空は曇っていたが、しらびそ峠に着いたら良い天気で目の前には青い空が広がっていた。珍しい事に、今日は予定より早く7時前には出発できそうだ。しかしその為とっても眠い。
 ↓良い天気。


 出だしはシラビソやカラマツ、みずならやカエデの明るい林の中の、低い笹の道を登る。右へビューポイントの案内が2ヶ所有る。1番目は光岳、2番目は聖岳が見られる。2番目ビューポイントのすぐ上が前尾高山の山頂だ。
 登山口の看板にはここまで30分と書いて有ったが45分かかった。さっき眠いと言ったのはこの言い訳の為なんだけど、でもみんな30分で上れるのかなぁ。
 ↓第2ビューポイントからの聖岳。


 前尾高山からは笹が消えて苔むした倒木が折り重なるうっそうとした森になる。山頂からは、急激に割と下ったあと緩い登りが始まる。ガスが上がって来たんだろうか、時々陽がかげる様になってきた。道ばたにはバイカオーレンがポツリポツリと咲いている。
 ↓尾高山まであと0.5km標識。ずっとこんな森の道が続く。


 山頂直下はチョットはキツイ登りになるが、たいした距離でもなく、やがて岩の上に尾高山山頂の標識が現れた。山頂の先で右にビューポイントが有り、ここは少し広くなっていて休憩ができる。年配のご夫婦ペアが食事中だった。ビューの方は、真夏の様にガスが上がって来て、見えるはずの聖岳が全く見られない。山頂から先に進めば岩の上にもう一つのビューポイントが有る。ここからは奥茶臼山が遠~くに見える。
 ↓山頂先のビューポイントから奥茶臼山と奥尾高山


 尾高山からは再び急激に下ったあと、森の中の道を進む。以前は踏み後にピンクのテープを追って歩いたところだが、今はしっかりした道に整備されている。標高が上がってきた感じがして、最後に少しだけ急な斜面を登れば奥尾高山の山頂に着く。
 ↓奥尾高山山頂手前


 2005年11月に奥尾高山まで来ている。その時は無名の2266mピークだったのだが、、。その時の写真がこれだ、、ワンツゥスリー・・・↓


 こちらが今日の同じ場所。心なしかすっきりしてしまった気がしないでもない。ん~、しかし、かめさん、写真の腕、、落ちてますよ。カメラは1眼を買ったんですよねぇ・・。宝のなんとかですか・・・。う~、、悔しぃです!!↓


 ここからが本番と気を引き締めて先に進むが、この先にもしっかりした道が続いている。少し下ると目指す奥茶臼山がまだまだ遠くにそびえている。ただ、だいぶガスが上がってきて山頂付近にも掛かっている。これじゃじきに真っ白になるかもしれない。山頂からの展望はムリだろうな。それより、帰りの天気は大丈夫だろうか。雨が降って陽が暮れたらやっかいだなぁ。
 ↓奥尾高山の先から奥茶臼山


 山頂から三たび下れば相変わらずの森の中の道。道ばたにはバイカオーレンが、苔むした倒木からはコミヤカタバミが芽を出して花を咲かせている。少し登ると窪地に、あまり綺麗では無い大きな水たまりが有った。夏場限定だろうか。登山路は森の中の広い尾根を緩く登っていく。やがてピークらしくない道の途中に岩本山の標識が有った。
 岩本山を越えると、道ばたの所々にバイカオーレンとコミヤカタバミが群生している。
 ↓コミヤマカタバミ。日なたの花はさらに満開に開いている。

 ↓バイカオーレン。ここのは概して花が大きい様な気がする。


 岩本山からしばらくは尾根とは思えない平原状の広い森の中を進む。道はまだまだはっきりしているが、森はいっそう深くなる。↓ 森に浸る登山コース。


 ガレの縁を通過すると「奥茶臼山まであと0.6km」の標識が現れて、最後の登りに取り掛かる。地図通り、左方向へ斜面を登る。道は薄くなる所も有るが、先を見ればリボンが見つかる。


 草地の斜面に出て、振り返れば歩いてきた尾根がいくつかのピークを連ねて続いている。良く歩いて来たもんだ、もう少しやで~。やがて伐採地後の尾根乗ると目前に大きな赤石岳が現れた。展望はダメだと思っていただけに、思わず、お~、と声が出る。
 ↓お~。


 ここから少し登れば道は尾根上を水平に進み、10分で奥茶臼山の山頂に到着した。
 ↓山頂手前。


 ↓展望の無い、奥茶臼山山頂。


 さて、山頂は展望も無いので、先に進んで少し下った伐採地後で昼にする。ここからは山頂方向以外の270度の展望が有る。説明より写真でどうぞ↓
 ↓荒川・赤石。。南アルプス、合成パノラマ


 ↓伐採跡地と前茶臼山に青木林道。前茶臼山から伊那山脈


 塩見岳の先は雲がかかって白根三山や千丈、甲斐駒は見られない。中央アルプスも全く見えず、御岳はぼんやりと見える様な気がする。すぐ近くの前茶臼山から青木林道がくねくねと延びているのが見える。その左に鬼面山が目の下に思いの外低くに見えている。というか、ここがそれなりに高いんだなぁと感じる。
 さぁて、たっぷり休んだのでもう行かなければならない。まずは奥茶臼山山頂まで登り返す。5分の登りがキツイ。この先が思いやられる。南側の伐採地でもう一度、赤石岳を見たら名残惜しいが、さぁ帰るぞ。
 ↓南の伐採地から、赤石岳


 南側を見れば、これから帰る尾根のピークが並んでいる。又、あれだけ登り返すんだよね。覚悟を決めて行きましょう。
 ↓帰り道のピーク。岩本山、奥尾高山、尾高山でしょう。


 まずは、ほぼ下りだけで岩本山に着く。次のピークに登り返すが緩やかで短い。
 ↓岩本山


 水溜まりを過ぎたら一旦下り、奥尾高山へはチョット長いが緩やかな登り返しになる。山頂手前の展望地で奥茶臼山と赤石岳が望めた。そのすぐ先が奥尾高山の山頂。
 ↓奥尾高山


 尾高山への登り返しは急だが短い。尾高山手前の岩上にビューポイントが有り、朝は見えなかった赤石岳が姿を現していた。すぐ先が山頂で、左に休憩できるビューポイントが有る。
 ↓山頂手前のビューポイントから。荒川・赤石のアップ。

 
 ↓尾高山。山頂標識は岩の上。


 前尾高山へは緩やかだが長く下った後、急でチョット長い登り返しになる。つらいのは、進むにつれて登り返しがキツクなる事。だが、これを登り切れば後は下るだけだ。ゆっくり行きましょう。
 ↓前尾高山


 ↓しらびそ山荘が見えれば後もう少しで終わりだ。


 やがて右下に舗装路が見えたらしらびそ峠に帰り着いた。5時だけどまだ陽は高い。なんとか、持参した骨董品のヘッドランプは使わずにすんだ。看板には登り4.5時間となっているが、中高年は登り5時間、下り4時間なら上出来でしょう。
 この山はやはり森が良いですね。それと山頂前後からの展望。少しだけど花も有り、遠かったけど良い山でした。秋に来たら、やっぱり、帰りは陽が暮れるだろうな。

 TIME
しらびそ峠(6:55)→前尾高山(7:40)→尾高山(8:40)→奥尾高山(9:30)→岩本山(10:40)→(11:55)奥茶臼山-(12:00)直下伐採地(12:50)-奥茶臼山(12:55)→岩本山(14:00)→奥尾高山(15:00)→尾高山(15:50)→前尾高山(16:40)→(17:05)しらびそ峠 130km 3h

カシミール