あんた、背中が煤けてるぜ…

『東風荘』というネットで日本中の知らないヤツと4人麻雀ができるサイトに久々にやって来た。
『哭きの竜』という麻雀漫画の名作を読み返し、すっかり気分は『竜』になった俺は東風荘の152号室へ入室した。
気分は『竜』なので哭き*まくらなければならない。そして勝たなければならないのだ。それが『竜』だ！
『竜』は無口だ。しかし、ここ東風荘はチャット機能も付いていて会話しながら打てるのだが、たまにウザく話しばかりしてくるヤツがいる。
『竜』になった俺に
『よろしく～』だの『よろ～～～』だの挨拶してくが『竜』は無口なのでそんなレスは無視だ。
他の三人は上がると『おめでとー』だの『うっ！痛いなー』だのと会話している。まったくウザイやつ等だ。

『竜』は強い！

しかし、それは漫画であって『竜』になった俺は全然ダメちんだった…
ラス前で俺は3位の成績だ。オーラスに賭けた『竜03』は配パイで勝ちを確信しながらも、このままでは無口を貫いて一人で『竜』ゴッコをしていた意味がないっ！俺は遂にテンパイとなる『中』を哭いたっ！『今だっ！』俺はついに沈黙をやぶってチャットに書き込みをした。

あんた、背中が煤けてるぜ…

決まった！俺はカッコいいぞっ！みんな俺が『竜』だと思っているに違いないっ！
『ふっ…』とニヒルに俺は『八萬』を切った。

上席の男が言った…

ロンっ！

*哭く=人の捨てた牌をポンやチー、カンで拾ってくる事。
以上、麻雀わからない人には全く面白くない出来事と敗北報告でした…