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Life Line

18年続いたteacupでの活動をこちらへと引き継ぎました

日々を綴ります 生きている限りにおいて

銀河英雄伝説 名台詞

2010-08-09 22:33:00 | 心に残った記述、台詞
自由惑星同盟の宿将 アレクサンドル・ビュコック元帥は、
銀河帝国皇帝ラインハルトに善戦するも敗れる。

降伏勧告を受けてのビュコックの返答。


『皇帝ラインハルト陛下、わしはあなたの才能と器量を高く評価しているつもりだ。孫を持つなら、貴方のような人物を持ちたいものだ。だが、あなたの臣下にはなれん。ヤン・ウェンリーも、あなたの友人にはなれるが、やはり臣下にはなれん。他人事だが保証しても良いくらいさ。何故なら、偉そうに言わせてもらえば、民主主義とは対等の友人を作る思想であって、主従を作る思想では無いからだ。わしは良い友人が欲しいし、誰かにとって良い友人で有りたいと思う。だが、良い主君も良い臣下も持ちたいとは思わない。だからこそ、あなたとわしは同じ旗を仰ぐことはできなかったのだ。

ご好意には感謝するが、今更あなたにこの老体は必要あるまい。。


民主主義に乾杯!』


この直後、乗艦リオグランデに集中砲火を浴び、死亡。





物語中で、彼は死なねばならない役回りだったと思うが、
やっぱり死んで欲しくない人物であったな。。

このお話には、魅力的な老人が多い。
ケーフェンヒラー大佐然り、グリンメルスハウゼン大将然り。。
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言うまでもない

2009-10-02 21:20:00 | 心に残った記述、台詞
「あなたはいい人だ、と言われたとき、私は敗北を悟った。いい人間であることなど、女は男に求めぬものだ。いい人間とは、底の知れた、未知の魅力を感じさせない男に憐れみをむけたときの表現なのだよ」

by ミヒャエル・フォン・カイザーリング
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ancient

2009-08-01 20:57:00 | 心に残った記述、台詞
「好き友よ、アテナイ人でありながら、最も偉大にしてかつその智慧と偉力との故にその名最も高き市の民でありながら、出来得る限り多量の蓄財や、また名聞や栄誉のことのみを念じて、かえって、智見や真理やまた自分の霊魂を出来得るかぎり善くすることなどについては、少しも気にもかけず、心を用いもせぬことを、君は恥辱とは思わないのか」


ソクラテス(B.C469?~B.C399)
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Strategy and Tactics

2009-05-09 23:36:00 | 心に残った記述、台詞
田中芳樹  銀河英雄伝説1 黎明編

 想像を絶する新兵器、などというものはまず実在しない。たがいに敵対する両陣営のいっぽうで発明され実用化された兵器は、いまいっぽいうの陣営においてもすくなくとも理論的に実現している場合がほとんどである。戦車、潜水艦、核分裂兵器、ビーム兵器などいずれもそうであり、後れをとった陣営の敗北感は"まさか"よりも"やはり"というかたちで表現されるのだ。人間の想像力は個体間では大きな格差があるが、集団としてトータルでみたとき、その差はいちじるしく縮小する。ことに新兵器の出現は技術力と経済力の集積のうえに成立するもので、石器時代に飛行機が登場することはない。
 歴史的にみても、新兵器によって勝敗が決したのは、スペイン人によるインカ侵略戦ていどのもので、それもインカ古来の伝説に便乗した詐術的な色彩が濃い。古代ギリシアの都市国家シラクサの住人アルキメデスは、さまざまな科学兵器を考案したものの、ローマ帝国の侵攻を防ぐことはできなかった。





 本小説は、宇宙を舞台にした架空歴史小説で、専制政治体制をとる銀河帝国vs民主政治の自由惑星同盟というSF風の設定をとっているが、兵器といったハードウェアよりも、それを運用する側のものー人間ーが立てる戦略の重要性を説いている。
 この小説は全10巻からなるが、同盟側が決定的な戦略ミス (補給を無視した長距離遠征を企てた) を犯す第一巻で、銀河帝国の勝利は揺るがなくなってしまう。だが、それでもそこからどう戦うかという戦術の妙を、魔術師という異名を持つ同盟のヤン・ウェンリー提督は見せてくれる。

戦略と戦術、その違いを頭に入れて楽しむ小説。
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確かにそのとおりだ

2008-11-06 01:05:06 | 心に残った記述、台詞
 明治・大正の文豪の作品などは、文学を研究する人には役立つかもしれないが、それ以外の人の人生には役に立たないだろう。
 夏目漱石の「吾輩は猫である」、梶井基次郎の「檸檬」、田山花袋の「蒲団」を読んだところで、何をどう感じるというのだろうか。本を積み上げた上に檸檬を置いて、その黄金色の爆弾が爆発したら面白いだろうといわれても、「はあ……」という感想しか持てない。こういう本を読んで読書感想文を書けと言われたら、本嫌いになってもムリはないだろう。

              成毛眞 「本は10冊同時に読め!」
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