5月9日神戸新聞に掲載されました。記事はこちらから
サーフィンの自粛を呼び掛ける張り紙を設置する徳島県サーフィン連盟のメンバー
=徳島県阿南市内(武知さん提供)
新型コロナウイルス感染対策で移動自粛が求められる中、関西のサーファーに人気の波乗りスポットがある徳島や高知の自治体が「波乗りのために訪れないで」と呼び掛けている。ビーチにちらしを張ったり、併設する駐車場を閉鎖したりして対応。地元のプロや子どもたちも我慢しており、「命以上に価値のある波はない。終息し、心から楽しめるようになってから訪れて」と訴えている。(堀内達成)
毎年、気圧の関係で春から秋に太平洋側でサーフィンに適した波が発生しやすくなり、兵庫のサーファーは片道数時間かけ、徳島や高知県の沿岸部に点在するサーフポイントを目指す。
西日本有数のポイント、高知県東洋町の生見(いくみ)海岸。美しい砂浜が約1キロ続き、県内外から年間約8万人が訪れる。同町は、高知県を含む全国に緊急事態宣言が拡大されたことを受け、4月25日から海岸周辺の町営駐車場3カ所を閉鎖。同県は「レジャー等による利用はご遠慮ください」との看板を設置していた。
県境付近にあることから、同海岸を管轄する徳島県サーフィン連盟の武知和一理事(65)によると宣言拡大以降、徳島県から高知県にかけて約20カ所のポイントに「NO SURF」と記した張り紙を張った。地元サーファーも海に入らず、各大会も延期。今後、県外ナンバーの車を見かけたらワイパーに自粛を呼び掛けるちらしを挟んだり、声をかけたりすることも検討している。
入野海岸などがある高知県黒潮町は海岸付近のシャワーやキャンプ場を閉鎖。徳島県牟岐(むぎ)町の内妻(うちづま)海岸では、県外からの来訪者に地域の高齢者が不安を感じているとして、地元サーフィンクラブや自治会が利用禁止を呼び掛ける。
一方、四国と並ぶサーフスポットの和歌山県でも、関西サーファーでにぎわう磯の浦海水浴場(和歌山市)周辺の駐車場が閉鎖されている。第5管区海上保安本部(神戸市)は巡視艇の電光掲示板に「緊急事態宣言発令中」と表示して神戸港を警戒中。今後、マリンレジャーで混み合う場所を管轄内の徳島県や和歌山県でも確認すれば、同様の活動をするという。
武知さんは「兵庫で暮らす多くの四国出身者も帰郷などを我慢している。波は逃げない。感染を広げないために耐えて」と訴える。
http://mt.kobe-np.co.jp/news/sougou/202005/0013330095.shtml
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