《平清盛》
第23回 「叔父を斬る」
あらすじ
信西(阿部サダヲ)が清盛(松山ケンイチ)と義朝(玉木宏)に下した命令は、
忠正(豊原功補)と為義(小日向文世)を斬首せよ、という信じがたいものであった。
しかし、二人とも時の権力者へと上り詰めた信西の命に逆らえるわけもなかった。
清盛から処分を聞いた忠正は運命を受け入れ、清盛自身が自分を斬れ、と命じる。
一方、為義もまた義朝に、源氏の栄華のために己を斬れ、と語る。
そして、六条河原と船岡山での斬首の日を迎える。
使命を終えた清盛を待っていたのは後白河帝(松田翔太)からの勝利の宴への誘いだった。
後白河帝は清盛に白拍子の華やかな舞を見せ、清盛に改めて忠誠を誓わせる。
複雑な感情を抱きながら、宴の席を去った清盛に、
信西は「すべての重き荷を背負ってこの国の宝となれ」とさとす。
前回のダイジェストムービーはこちらから
(NHK公式サイト)
番組公式サイトで井浦新さんの新しいインタビューも掲載されています。
インタビューはこちら
井浦さんのインタビュー、画面がとても美しいですね。
報われない崇徳上皇にせめてものNHKの気遣い、と思うのは考えすぎ?
でも溜息ものです。
井浦さんが鳥羽院、崇徳上皇、後白河天皇それぞれを、
権力への執着と総括しておられます。
なるほどですね。
目指すものが同じでも椅子はひとつ、というのが
彼らの悲劇ですよね。
ともに力を尽くせたなら、悲劇は何一つ起こらなかったのに。
ドラマでは鳥羽院が「許せ」崇徳上皇が「許さぬ」の応酬でしたけれど、
鳥羽院の崇徳上皇を恨む気持ちのほうが強くて、
自分の遺骸も見せるな、と史実としてその言葉が残っているのには驚きました。
さらに、後白河天皇が、崇徳上皇の写経を読まずに破り捨てたというのには、
崇徳上皇がかわいそうでならないですよね。
でも、崇徳上皇ゆかりの地をめぐられて、
井浦さんが抱かれた感想というのには、ほっとする思いです。
配流されたあとの穏やかなお暮らしぶり、描かれているといいなあ。
ところで、平安時代の「死罪」について書かれた記事がありましたので、
その内容を紹介しますね。
今回、信西が清盛に「罪人たちを死罪に」と命じるけれど、
「死罪という法はない」と清盛は動揺します。
実は当時の都では、死刑はほとんど行われていなかったのだとか。
死刑が法律として整備されたのは、中国の影響を受けた律令制の時代。
平安時代に入り、嵯峨天皇は816(弘仁9)年に、弘仁格という法令を発布、
死刑を停止したそうです。
当時は不殺生を基本とする仏教思想や怨霊信仰が貴族の間に浸透していたから。
以後、保元の乱まで300年以上死刑は避けられ、重罪人には流罪が適用されていたそうです。
しかし、世が乱れた平安末期、台頭した武士に、治安を維持するためにはこれでは保てない、と
信西が考えたのかもしれないということだそうです。
(NHKステラより)
涙なくしては観られない今夜の放送。
気持ちを鎮めるためにも、ぜひ、感想を書き込みに来てくださいね。
よろしくお願い致します。
忠正、為義、清盛、義朝、信西、鬼武者、
うわ~~~ん、思い出すとまだ涙が出る。
清盛紀行では、父を斬ることで親不孝だとそしられるのでは、と為義が案じていた、とありましたが、ドラマ内では、斬ることで頭領の器であることを示した、という感じがしましたね。
この差が、二人の目指すものの差。忠正を斬ることの意義がわかっていた清盛と、親子の情を捨てきれなかった義朝。
どっちも泣けたけれど、源氏側でより泣いた私でした。
父が祖父を斬るシーンを見つめ、父の号泣を見て、父を支えたいから早く元服したい、と言った鬼武者。
(「父を支えたい(守りたい)」って、殿上闇打の回で義朝が為義に言ったセリフですよね。こんな幼い子に言われるとは)
それに対して、空気を読めず「竹馬は出来ませぬか」「お帰りになられたらきっとですよ」と無邪気な清三郎。
うん、同じ年だけど、すでに覚悟が違う。
これは、平氏が負けるわなぁ。。。
自分で親不孝なのは分かっていて、前回、由良にも言われて、それを丸ごと「孝行だ」と言ってもらえて(泣)
あの時、大きいはずの義朝の背中がとっても小さく丸まって、為義が大きく見えました。
「平氏はいかなることがあろうとも、一蓮托生」
史実があるからこそのセリフだけど、この時点では、それが源氏のバラバラになるきっかけであり、平氏の栄華への道。短期的意味にも長期的意味にもとれる、すごい対比だなぁ。
昨日逢った友だちの4人のうち、3人が観てくれていました。
みんな、すごく面白いと言ってくれました。
松ケン、貫禄が凄いね、周りに負けてないねって。
神戸のひとたちはNHKで清盛隊をよく知っています、
スポットでしょっちゅう流れるみたい。
街のあちこち、松山清盛の写真があるし、
兵庫県立美術館にもグッズがありました。
みんなも今夜は泣いてくれてるかな。
私は今、電車のなかです。帰ってから観るのでまた遅くなります。
すみません、すごく楽しみだけど、観たくない気持ちにもなってしまいます(T_T)
では後程
信西を恨んでいるはずの清盛が、今後どうやって信西に協力するのか、と思っていましたが、「太刀をふるい、苦しむもの」としての共感と、お互いの利害(「なれあいは終わり」ときっぱり宣言されたし)の一致を見た、という流れに納得。
お帰りなさい!前回は、ドワっと涙があふれる感じでしたが、今回は、延々と涙が流れてしまう回でした。
見たくない気持ちも本当に分かります。
でも、清盛・義朝と同じで、見ないとダメな回なんです。
帰宅されて、ゆっくりなさって、覚悟を決めてご覧くださいませ。
藤原摂関家の忠実さまがいなくなって、公家の陰湿さはどなたが担うのかと思ったら、彼ですね。
(忠通の堀部さん、2枚目顔でいらしたのね。今回初めて、「美男子やん!」と思いました)
そして信頼塚地さん。あのピリピリ宴会で楽しめるは、あなただけだよ。
あの宴会での清盛のセリフは、忠盛の宴での態度と同じですね。忠盛より悔しさがあふれ出ていましたが、きちんと平伏して。
忠盛をトレースして、成長していく清盛。よき棟梁になりつつあります。
(強いてあげれば、処刑の日どりを告げたシーンでしょうか)
それと、時子がゴットマザーへの一歩を踏み出しましたね。「一人で生きておるのではない。平氏棟梁の妹として、お役に立つことをせよ」はいいセリフだと思います。
処刑前日に一晩中、苦悩する清盛をただ見つめていた時子、うなされる清盛を看病する時子は、きれいでした。
(でも、ここで、「ファ~~~」と思った私は自分で自分をちょっと殴りたい 笑)